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加藤光峰

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

加藤光峰(かとう こうほう、1934年(昭和9年)5月1日‐2019年(令和元年)5月29日)は北海道室蘭市出身の書家桑原翠邦に師事。東京学芸大学書道科卒。卒業制作「殷人尊神」発表以来50余年にわたり、一貫して時代の文字群をモチーフに創作活動。
東洋漢字圏特有の芸術と言われてきた書を、古代文字という漢字の始原に立ち返り、感性と思念で、書表現の全く新しい地平を開拓。
龜甲会主宰。毎年、上野の森美術館で開催される「龜甲展」は50回(2019年現在)を数える。
本名:加藤重美(かとう しげみ)、男性。

経歴

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  • 1957年 龜甲會の前身である龜甲書綫会創立
  • 1961年 古代文字を主とした第一回『加藤光峰個展』開催/東京・銀座松坂屋画廊
  • 1963年 全米9個所巡回個展
  • 1970年 大阪万博・石坂泰三会長特別室に『東』『和』『饗』展示
  • 1974年 羽田空港VIP室『鳳』展示(現在成田国際空港に展示)
  • 1977年 個展『加藤光峰の書と生活空間』/東京・銀座姫路画廊個展
  • 1978年 東京・新橋航空会館ロビー大理石壁面に『九光和同』刻字制作
  • 1981年 第一勧業銀行(現みずほ銀行)本店貴賓室ロビーレリーフ『ふれあいの柵』三部作制作
  • 1983年 ロンドンにて企画個展
  • 1986年 ロサンゼルスにて企画個展
「現代の肖像・百人の書家」四季出版に掲載
  • 2007年 ニューヨーク個展/Forbes本社・フォーブスギャラリー
  • 2009年 『文字の故事来歴』大作四部作完成展示/上野の森美術館
「今月の一語」連載開始 /三菱地所ウエブサイト=丸の内ドットコム
青山学院中等部講堂に額装『地の塩、世の光』を揮毫。
  • 2012年 個展『祖甲師金・加藤光峰展』/上野の森美術館ギャラリー
併催・文字の周辺シリーズ3部作完成『上代日本の思想の系譜』/上野の森美術館
龜甲會選抜京都展/京都府立文化芸術会館
論語『不改其樂、賢哉囘也』/世田谷美術館ギャラリー
『阿吽』発表/世田谷美術館ギャラリー 朝日新聞全国版「ひと」欄掲載  国際版「IKEBANA international」掲載
第3回龜甲京都展/京都府立文化芸術会館 「日本の人かたち」掲載/アド・コムグループ発行
  • 2017年 『鶴と亀』『雲と雨』『筆墨亂舞』(文手玄中子亂舞)発表/KITTE 丸の内アトリウム [気と骨]スペシャル『加藤光峰』DVD+ブック発売/一般社団法人倫理研究会発行 荘子『臨古啓新』発表/上野の森美術館 個展「加藤光峰プラタナス展」/(社)アメリカンクラブ フレデリックハリスギャラリー第3回龜甲会作品展
  • 2018年 『死生有命 富貴在天』『甲骨文・金文 臨書』発表/上野の森美術館・京都府立文化芸術会館 朝日新聞夕刊コラム 「ことばのたまゆら」(2018/8/1)
  • 2019年 加藤光峰展 「文字伝説の誕生」発表、未発表作を含め過去の作品24点展示/上野の森美術館 『楽』発表/世田谷美術館ギャラリー 
5月29日死去。享年85歳。

関連書籍等

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  • 『墨線の軌跡…加藤光峰』出版 1991
  • 『墨線 加藤光峰の世界』出版(日外アソシエーツ刊)2008
  • 『墨線の求道者 加藤光峰 -甲骨文字、金文の書芸術を究めた書家-』写真集 (藤原健)2015
  • 『日本の 人 かたち』(アド・コム・グループ発行) 2016
  • 『気と骨』スペシャル 加藤光峰(一般社団法人倫理研究所) 2017
  • 墨線 加藤光峰遺墨集』(天来書院)2020

語録

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「古代文字は最もシンプルな形体で、しかも格調を兼ね備えてます。」

「文字を創り出した人間に対し、時を超えて驚きと畏敬の念を禁じえない。」

「古代文字には人間の普遍的な美意識、訴求力を強く感じます。」

「文字を通して、人間そのもの、すなわち運命に立ち向かうエネルギーに私は興味を持ったのです。」

(コラム「今月の一語」より引用)


外部リンク

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