前田章宏
中日ドラゴンズ ブルペン捕手 #107 | |
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基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 愛知県名古屋市中川区 |
生年月日 | 1983年6月19日(41歳) |
身長 体重 |
184 cm 91 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 捕手 |
プロ入り | 2001年 ドラフト1巡目 |
初出場 | 2003年10月9日 |
最終出場 | 2013年9月10日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
選手歴 | |
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派遣歴 | |
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コーチ歴
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この表について
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前田 章宏(まえだ あきひろ、1983年6月19日 - )は、愛知県名古屋市中川区出身の元プロ野球選手(捕手)、野球指導者、ブルペン捕手である。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]中京大学附属中京高等学校時代は、2年時に第82回全国高等学校野球選手権大会に出場している。高校通算本塁打31本の記録を持つなど強肩強打の捕手として評価された。
2001年のドラフトで、中日ドラゴンズは寺原隼人(日南学園高校)を1位指名し、彼の交渉権を逃した場合の外れ1位候補として、前田や山井大介[注 1](河合楽器硬式野球部)らをリストアップしていた[注 2][1][3]。そしてドラフト会議当日(2001年11月19日)、中日は読売ジャイアンツ(巨人)・横浜ベイスターズ・福岡ダイエーホークスとともに寺原を1位指名した[4]が、寺原は抽選によりダイエーが交渉権を獲得[5]。このため、中日は前田を外れ1位として指名した[6]。中日がドラフト1位で捕手を指名した事例は当時、中村武志(1984年のドラフト1位)以来17年ぶりだった[6]。また、前田の実家はナゴヤ球場(中日ドラゴンズ二軍の本拠地および一軍の旧本拠地)からごく近い場所にあり[7]、地元の1位入団選手として期待された。
プロ入り当時、中日球団チーフスカウトの中田宗男は前田について、「素材では城島健司(ダイエー)に匹敵する」と高い評価を下していた[6]。
プロ入り後
[編集]2002年は一軍出場なし。
2004年からは毎年数試合一軍の試合に出場する。
2007年はプロ1年目以来の一軍出場なしに終わり、二軍でも新入団した田中大輔がマスクを被る機会が多く、出場機会が減ってしまう。
2008年は、2年ぶりに一軍登録され、谷繁元信の故障もあり3試合に出場するも後半は二軍生活であった。オフに、ドミニカ・ウィンターリーグに野手として新井良太、藤井淳志と共に派遣されて、「エストレージャス・デル・オリエンテ」に所属。通算成績は3打数1安打だったが、積極的な姿勢が評価され、試合でマスクを被ることもできた。前田自身も「何か掴んだ気がします。」とコメントしている。
2009年は8年目のシーズンを迎えたが、新たに小山桂司が加入し、正念場を迎えることとなった。9月18日の横浜戦で、スティーブン・ランドルフから三遊間を抜けるプロ初安打を放った。
2010年も開幕二軍スタートではあったが、中盤以降、調子を落とした小山に代わって一軍出場を果たす。8月14日には初のヒーローインタビューを受けた。また、終盤も9月19日に谷繁がケガした時には小山を登録抹消にしていたため、急遽一軍に呼ばれるなど、自己最多の9試合に出場し、第四の捕手として存在感を見せた。
2011年、小田幸平の故障もあって初の開幕一軍入りを果たし、4月15日の横浜戦に途中出場した。6月12日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦では岩瀬仁紀とバッテリーを組み、この試合で岩瀬は日本タイ記録となる通算286セーブ目を挙げた[8]。また岩瀬が日本新記録の287セーブ目を挙げた6月16日の福岡ソフトバンクホークス戦でも、捕手を務めた[9][10]。このシーズン、最終的に一軍では無安打だったものの、10月8日、ファーム日本選手権で2打点を挙げ、MVPを獲得した。
2013年、松井雅人、田中大輔らとの3番手捕手争いに敗れ、わずか6試合の出場に終わった。10月2日に球団から戦力外通告を受け[11]、その後現役引退を表明した。
引退後
[編集]ブルペン捕手としてチームに留まる予定であったが、ゼネラルマネージャーに落合博満が、監督に谷繁元信がそれぞれ就任すると、一転して2軍バッテリーコーチへの就任を打診され[8]、10月22日、コーチに就任することが球団から発表された[12]。
2015年からはブルペン捕手兼二軍用具補佐に転向し、2019年シーズン終了まで務めた。
2020年シーズンからは一軍担当のブルペン捕手に配置転換された。
選手としての特徴・人物
[編集]遠投120m級の強肩が魅力の捕手[13]。
野球に対する熱心な姿勢と温厚な性格で人望が厚く、多くの同僚から慕われている[14][8]。
プロ入り後の一番の思い出として自身が慕う先輩の岩瀬仁紀をリードし、岩瀬の日本記録となる286セーブを演出した2011年6月12日の楽天戦を挙げている[14]。
詳細情報
[編集]年度別打撃成績
[編集]年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
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2003 | 中日 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | ---- | ---- | ---- |
2004 | 6 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | .000 | .000 | .000 | .000 | |
2005 | 8 | 7 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | .000 | .143 | .000 | .143 | |
2006 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | .000 | .000 | .000 | .000 | |
2008 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | .000 | .000 | .000 | |
2009 | 6 | 10 | 10 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | .100 | .100 | .100 | .200 | |
2010 | 9 | 4 | 4 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | .250 | .250 | .500 | .750 | |
2011 | 11 | 9 | 8 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 0 | .000 | .111 | .000 | .111 | |
2012 | 3 | 6 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | .000 | .000 | .000 | |
2013 | 6 | 5 | 5 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | .200 | .200 | .200 | .400 | |
通算:10年 | 54 | 45 | 43 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 15 | 0 | .070 | .111 | .093 | .204 |
年度別守備成績
[編集]年 | 捕手 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
守備率 | 試合 | 刺殺 | 補殺 | 失策 | 併殺 | 捕逸 | 企図数 | 許盗塁 | 盗塁刺 | 阻止率 | |
2003 | 1.000 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | .000 | |
2004 | 1.000 | 5 | 8 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - |
2005 | 1.000 | 8 | 16 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | .000 |
2006 | 1.000 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - |
2008 | 1.000 | 3 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - |
2009 | 1.000 | 5 | 20 | 1 | 0 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 | .500 |
2010 | 1.000 | 6 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | .000 |
2011 | 1.000 | 11 | 21 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 1 | .333 |
2012 | 1.000 | 3 | 23 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0 | .000 |
2013 | 1.000 | 2 | 6 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | .500 |
通算 | 1.000 | 43 | 100 | 7 | 0 | 1 | 14 | 11 | 3 | .214 |
記録
[編集]- 初出場:2003年10月9日、対東京ヤクルトスワローズ28回戦(明治神宮野球場)、6回裏に捕手で出場
- 初打席:2004年7月17日、対阪神タイガース16回戦(阪神甲子園球場)、9回表に金澤健人から空振り三振
- 初先発出場:2005年9月30日、対広島東洋カープ20回戦(ナゴヤドーム)、8番・捕手で先発出場
- 初打点:同上、4回裏にケニー・レイボーンから押し出し四球
- 初安打:2009年9月18日、対横浜ベイスターズ21回戦(ナゴヤドーム)、5回裏にスティーブン・ランドルフから左前安打
背番号
[編集]- 55 (2002年 - 2006年)
- 00 (2007年 - 2010年)
- 38 (2011年 - 2013年)
- 79 (2014年)
- 107 (2015年 - )
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 増田護「前田章(中京大中京)外れ1位浮上 中日ドラフト指名最終会議」『中日スポーツ』中日新聞社、2001年11月19日。オリジナルの2001年11月21日時点におけるアーカイブ。
- ^ 「中日 外れ1巡目に大阪桐蔭・中村」『Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2001年11月19日。オリジナルの2001年11月24日時点におけるアーカイブ。
- ^ 増田護「前田章(中京大中京)外れ1位浮上 中日ドラフト指名最終会議」『中日スポーツ』中日新聞社、2001年11月19日。オリジナルの2002年1月31日時点におけるアーカイブ。
- ^ 「きょうドラフト会議 寺原クジ竜当てろ!!中日、巨人、横浜、ダイエー4球団が競合」『中日スポーツ』中日新聞社、2001年11月19日。オリジナルの2002年10月5日時点におけるアーカイブ。
- ^ 増田護「山田監督に悪夢再び…「またしても王さんにやられた」」『中日スポーツ』中日新聞社、2001年11月20日。オリジナルの2001年11月22日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c 渋谷真「竜17年ぶり捕手トップ指名 中京大中京高 前田章宏捕手」『中日スポーツ』中日新聞社、2001年11月20日。オリジナルの2002年1月31日時点におけるアーカイブ。
- ^ 「前田クンご近所で待ってるゾ 三木フィジカルコーチがナゴヤ球場使用のススメ」『中日スポーツ』中日新聞社、2001年11月21日。オリジナルの2002年1月31日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c 「惜別球人2013 30歳引退の中日・前田 人望買われ異例の2軍コーチ就任」『Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2013年12月14日。オリジナルの2016年8月7日時点におけるアーカイブ。2021年2月26日閲覧。
- ^ 「岩瀬287セーブ プロ野球新記録樹立」『Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2011年6月17日。オリジナルの2015年9月24日時点におけるアーカイブ。2021年2月26日閲覧。
- ^ 「試合結果」『Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2011年6月17日。オリジナルの2016年3月4日時点におけるアーカイブ。2021年2月26日閲覧。
- ^ “来季の契約について”. 中日ドラゴンズ 公式サイト. 中日ドラゴンズ (2013年10月2日). 2018年11月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月26日閲覧。
- ^ “★来季のスタッフについて”. 中日ドラゴンズ 公式サイト. 中日ドラゴンズ (2013年10月22日). 2021年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月26日閲覧。
- ^ “ドラゴンズのドラフト指名選手(2000年代)”. www2.odn.ne.jp. 2021年9月9日閲覧。
- ^ a b “中日01年ドラ1前田引退スタッフ採用打診 - プロ野球ニュース”. nikkansports.com. 2021年9月9日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 個人年度別成績 前田章宏 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube