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利用者:Yononaka/紀・地震

近畿を中心に強い地震、M6.9は新宮(和歌山)~震度5弱、2004年9月5日(日)午後7時7分頃、紀伊半島沖を震源とする強い地震があった。和歌山県新宮市と奈良県下北山村で震度5弱を観測するなど近畿を中心に関東から九州までの広い範囲で揺れを感じた。気象庁によると、震源の深さは約38キロ、規模はマグニチュード6.9と推定される。また同午後11時55分頃、和歌山県南部で震度5弱の余震があった。気象庁は午後7時15分以降、高知から静岡にかけての太平洋岸と伊豆、小笠原諸島に津波注意報を発令した。同7時26分に和歌山県那智勝浦町浦神で20センチを観測したのをはじめ、同8時24分までに最大50センチの津波を各地で記録した。注意報は午後9時15分に全て解除された。大阪管区気象台によると、フィリピン海プレート内部で起きたものとみられ、プレート境界で起こる東南海・南海地震とは異なり、震源地も国の中央防災会議が想定する震源地から数十キロずれている。同気象台は「東南海・南海地震の引き金になる可能性は低いのではないか」としている。【主な震度】震度四(和歌山県海南市、御坊市、奈良県桜井市、天理市、大阪市、大阪府岸和田市、東大阪市、寝屋川市、箕面市、京都府八幡市、城陽市、滋賀県彦根市、近江八幡市、津市、三重県松阪市、岐阜県山県市)震度三(和歌山市、和歌山県橋本市、有田市、奈良市、奈良県大和高田市、大和郡山市、生駒市、大阪府枚方市、高槻市、神戸市、兵庫県明石市、三木市、姫路市、京都市、京都府亀岡市、向日市、京田辺市、京丹後市、宇治市、大津市、滋賀県草津市)主な津波観測値(50センチ東京都神津島村、40センチ静岡県南伊豆町、30センチ和歌山県串本町、高知県室戸市)【解説】五日発生した紀伊半島沖を震源とする地震は、プレートと呼ばれる板状の岩盤が、陸側プレートの下に潜り込む「南海トラフ」の付近で起きた海溝型と考えられ、津波を伴うのが特徴だ。阪神大震災以降、西日本は地震頻発期に入っており、こうした規模の地震は今後十数年の間に何度か起きるとみられる。震源となった熊野灘では、フィリピン海プレートが、年間三から五センチの速度で潜り込み、底にたまった歪みのエネルギーでプレートの内部がはかされて地震が起こった。2030年頃にも起きるという南海地震と同じ海溝型地震だが、地震のエネルギーは数十分の一で、南海地震の発生そのものへ影響することはないとみられている。阪神大地震などの直下型地震と異なり、海溝型地震ではゆっくりした揺れが長い時間続く、昭和の南海地震(1946年)の前は、四十年間でマグニチュード(M)六級の地震が十回も起きた。 【東南海地震】南海トラフ沿い、駿河湾から四国沖では、百年から百五十年おきに大地震が起きている。震源が静岡県の浜名湖以東を東海地震、浜名湖沖から和歌山県潮岬沖を東南海地震、潮岬以西を南海地震という。最近では1944年(昭和19)に南海地震、1946年(昭和21)に東南海地震が起きた。政府の調査委員会では、東南海地震が30年以内に起きる確立を60%程度としている。中央防災会議では、東南海地震と南海地震が同時に起きる可能性があるとして被害想定をまとめている。【政府の地震調査委員会】近畿地方を中心に震度5弱の揺れを観測した5日の夜の連続地震を受け、政府の地震調査委員会(津村健四郎委員長)は6日午後、東京都内で臨時会合を開き、「今回の地震活動が東南海地震に与える直接的な影響はない」との見解を示した。調査委は、その理由として、今回の地震がフィリピン海プレート内部で発生している以上、調査委による東南海地震の想定震源域(中央防災会議の想定震源とほぼ一致)の外側で起きていると説明した。調査委はまた、5日午後7時頃に起きた地震(マグニチュード6.9)を「前震」、同11時57分頃に発生した地震(同7.4)を「本震」、その後の地震を「余震」と判断した。津村委員長は「最初に大きく壊れなかったため、更に破壊が拡大、前震が本震の引き金を引いた」と説明した。今後の余震に関して、調査委は「このまま収まるように見える。今後7日間でマグニチュード6以上の地震が起きる確立は10%未満で、震度は最大4程度」としている。