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応用・発展
[編集]応用例・発展例
[編集]構造構成主義の特徴のひとつに、非常に優れた汎用性を挙げることができる。構造構成主義は西條剛央によって体系化されるとほぼ同時に、心理統計学、質的研究、発達研究、知覚研究、医学、作業療法、古武術、認知運動療法、QOLといった領域で応用された。その後、歴史学や政治・経済、文学そして教育学といった領域へ応用(継承)が行われた。
すでに、提唱者である西條剛央の他にも、京極真など構造構成主義者を自認する人びとがいる。
ふんばろう東日本プロジェクト
[編集]「ふんばろう東日本支援プロジェクト」は、2011年3月11日の東日本大震災による危機的状況に対応するために西條剛央が立ち上げた、構造構成主義といくつかのソーシャルネットワークサービスを活用した自律的なクラウドソーシング・プラットフォームである。2011年4月1日に被災地支援のボランティア組織として開始して以降、必要に応じて様々なプロジェクトを立ち上げ、支援を続けていった。そして、各プロジェクトを事業化し、仕事として地元に渡すという目標と共に、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」という大きな枠組みは2014年9月末に解体された[1]。
解体に至るまでに、50以上のプロジェクト、支部、チームによる大規模かつ多岐に渡る支援活動を行った。「物資支援プロジェクト」では、3000ヶ所以上の避難所・仮設・自宅避難宅に 15万5000品目に及ぶ物資を支援。 Amazonの「ほしいものリスト」を活用するシステムによって、2万4000個以上の物資送付を実現させた[2]。(2012年1月時点)「大量送付プロジェクト」では、ものの行き場をなくしていた膨大な物資を、同様の方法で被災者へマッチングさせることに成功し、「家電プロジェクト」では、行政や日本赤十字社からの支援が受けられない個人避難宅へ、 夏冬あわせて総計2万5000世帯以上に家電を送った。
なお、アルス・エレクトロニカという世界で最も歴史あるデジタルメディアコンペティションのコミュニティ部門において、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」が最優秀賞にあたるゴールデン・ニカを受賞した。このコミュニティ部門では、過去、Webの創設にあたるWWW(World Wide Web)や Wikipediaがゴールデン・ニカを受賞、WikiLeaksが準グランプリを受賞している[3]。
構造構成主義の応用となる目的相関的実践原理が臨床現場にて活用された[4]。ある臨床医に「病棟を変えるには10年かかる。」と言われたが、10ヶ月で病棟から信念対立が減少し、皆が活き活きと働きだすことになったという。
- ^ ふんばろう東日本総活動実績
- ^ ふんばろう東日本支援プロジェクトについて
- ^ Prix ArsElectronicaにおけるゴールデン・ニカ受賞の御礼とご報告
- ^ 西條剛央、京極真、池田清彦(著)『よい教育とは何か 構造構成主義研究5』北大路書房、2011 ISBN-13: 978-4762827549