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利用者:Trrlover/一つの指輪

一つの指輪 は、J・R・R・トールキン指輪物語などの創作に登場する架空の指輪である。

歴史

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第二期1200年頃、エレギオンの金銀細工師は力の指輪と呼ばれる指輪を作っていた。 冥王サウロンは、彼らに援助を申し込み、共同でさらに強い指輪を作り出したが、金銀細工師の技術を全て手に入れると、1600年頃、モルドールオロドルインにて全ての力の指輪を支配する指輪を鋳造した。これが一つの指輪である。

第二紀3441年 サウロンは最後の同盟との戦いに敗れ、自身もギル=ガラド及びエレンディルと相打ちとなり斃れた。 エレンディルの子イシルドゥアナルシルの破片でサウロンの手から指を切り取り一つの指輪を手に入れたが、指輪を破壊しようとせず自らのものとした。 第三紀2年、イシルドゥアはゴンドールから裂け谷への帰還の途中オークの襲撃(あやめ野の合戦)に遭い、指輪の力で逃れたが、アンドゥインを泳いで渡っている途中指輪が手からはずれ、オークの矢によって死亡した。

第三紀2460年頃、アンドゥインの河辺に居住していたホビットデアゴルが河中から一つの指輪を見つけ出したが、居合わせたスメアゴルは彼を殺害し、指輪を奪って自分のものとした。スメアゴルは指輪を使用した悪事によって一族を追放され、霧ふり山脈に逃れた。

第三紀2941年、ホビットのビルボ・バギンズはなれ山への旅の途中霧ふり山脈で迷い、地底湖の近くでスメアゴルの落とした指輪を拾った。 ビルボは指輪を故郷のホビット庄に持ち帰り、3001年に養子のフロド・バギンズに譲り渡した。 フロドは指輪を保管していたが、魔法使いガンダルフがその危険性に気づき、さらにサウロンが復活して指輪を探していることを知り、指輪を破壊すべくホビット庄を旅立った。

第三紀3019年、指輪戦争の結果、一つの指輪は破壊され、サウロンは完全に力を失った。 また、一つの指輪が破壊された結果残った力の指輪は力を失った。

性質

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一つの指輪は純金でできており、他の力の指輪と違い、装飾の宝石を持たないが、指輪を熱すると、エレギオンのエルフ文字で書かれた暗黒語の銘が浮かびあがる。 通常の力や熱では傷つけることができず、破壊するためには鋳造されたオロドルインの火口に投ずることが必要である。 大きさや重さは時によって変わり、使用者の指から外れることがある。

他の力の指輪を支配するために、サウロンは自身の力の大部分を指輪に注ぎ込んだ。 指輪を鋳造し、所持することにより彼の力は増し、また、最後の同盟への敗北後も指輪が存続したことによりサウロンの力も存続したが、指輪を破壊されるとその力はほとんど完全に消滅した。

一つの指輪は所有者を魅了し、所有者は指輪を手放そうという意思をなくし、常に指輪のことを気にかけるようになる。 その力や美しさで周囲のものを魅了し、所有者から奪おうとさせることもある[1]

使用者は一つの指輪を指にはめることにより、身を半ば幽界におき、通常の生物の目に見えなくなることができるが、ナズグールなどの幽界に身を置くものに対しては、お互いに視認可能な状態になる。使用者の(通常世界への)視界はぼやけ、聴覚ははっきりする。

所有者が元々偉大な力を具えていた場合、指輪にこめられたサウロンの力を使用することができ、特に、三つの指輪を含む下位の指輪の使用者の心を読み、使用者を支配することができる[2]。 ただし、指輪にこめられた悪意のために、指輪を善意のまま用いることは不可能であるとされ、ガンダルフやエルロンド、ガラドリエルは指輪を保管、所持、使用することを拒んだ。

その他

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トム・ボンバディルに対しては指輪は力を及ぼすことができず、フロド・バギンズは彼に対し葛藤なく指輪を渡すことができ、彼が指輪を指にはめても姿が消えることがなかった。また、指輪をはめて姿を消したフロドを認識することもできた。


脚注

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  1. ^ ボロミアのように、動機は必ずしも悪意からでない場合もある
  2. ^ このため、サウロンが指輪を所持している間は、三つの指輪の所持者は指輪を使用しなかった