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利用者:Tantal/執筆vol.7採点基準

民衆裁判所 日本一愛知の会 鎌倉文化  モザンビーク独立戦争 ヴェーザー川 ポジャールスキー公 (装甲巡洋艦) 相馬半治  地図混乱地域 ドナー隊 セルビア蜂起  アメリカ合衆国の鉄道史
日本語版Wikipediaにおいて、新規の地平を開いた記事であるかどうか。 2 2 3 5 4 5 5 5 5 4 4
最新の研究成果を反映した内容であるかどうか。 0 4 3 5 4 5 4 5 5 3 5
執筆された記事に関して詳しくない人に対して、簡潔な概要を示しているかどうか。 2 2 3 4 4 5 4 4 3 4 5
内容が正確であるか、記事の内容に関して、不足はないか。あるいは冗長に陥っていないか。 2 3 3 4 5 3 4 5 3 3 4
画像や図、グラフが効果的に用いられているか。 2 2 4 4 5 5 5 3 3 3 5
脚注が適切に用いられているか。 0 4 3 4 3 5 5 5 5 4 5
参考文献が適切に用いられているか。 0 4 4 4 4 5 4 5 5 4 5
合計点数 8 21 23 30 29 33 31 32 29 25 33

今回は、独自に、以上7項目に各5点を割り振り、その中で、点数の最も高かった記事から順位をつけていきたいと思います。FA/GAの選考に耐えられるかという項目を今回は設けません。満点は35点です。

  • 民衆裁判所:英語版en:Heliaiaの概要部を忠実に訳出していると判断する。それでは、脚注が適切に付与されているかというと、そのあたりはおざなりになってしまった点がもったいない記事である。テーマとしては、古代ギリシアの法学に関しての充実は、日本語版の弱いところであり、新しい地平を切り開こうとした意欲は評価できる。
  • 日本一愛知の会:時事問題を扱っている記事のため、政党が果たした評価は後世にならないと判断できない。記事の構成には破綻はないと考えます。時事問題の書き方としてはよい見本になるのではないでしょうか。
  • 鎌倉文化:どうしても、大記事になってしまうため、何を取り上げ、何を切り捨てる(もしくは関連項目として、記述を控えめに書くか)かが十二分にできていないような印象を受けます。概要部分で、複数の学説を取り上げ、その表かもまとめているだけになおさら、その印象を受けてしまいます。あと、脚注の使い方にやや難があるように受けます。本文に盛り込めるものは盛り込む。わざわざ、脚注をつける必要性がないものは書かない。そういった作業が必要だと思います。
  • ヴェーザー川:ハンザ都市ブレーメンを知る上で、欠かすことのできない地理であり、ドイツ語版FAというのも頷けます。とはいえ、ヨーロッパの河川もドナウ川、ライン川を除くと圧倒的に日本語文献が少なくなるでしょうから、記事の執筆には相当の苦労をなされたと思います。
  • モザンビーク独立戦争:ポルトガルの旧植民地の研究はブラジルを除くとほとんど進んでいない中でのこの記事は、その嚆矢足り得ると思います。ポルトガル本国との関係がどうしてもクローズアップせざるを得なくなりますが、周辺諸国との関係まで、視野に入れての執筆はお見事の一言。
  • ポジャールスキー公 (装甲巡洋艦):なんといっても、ロシア語文献から文章を再構築した点は高く評価したいと思います。この艦艇の設計の背景から収益、その後までを丁寧に記してあり、新しい地平を切り開いていると考えます。問題は、赤リンクの多いこと。やはり、ほかの審査員の方も指摘されていましたが、ポジャールスキー公が帝政ロシアで偉人であったのであれば、この人の記事だけでも赤リンクの解消をしてほしかったと思います。
  • 相馬半治:高校の日本史では、どうしても重厚長大に偏りがちであり、軽工業(特に食品関係)あたりは、意外と忘れ去られがちだと思います。特に明治から大正期の日本経済で習う著名人・企業は、三菱・三井・住友・安田の4大財閥を除くと日立、日窒(今のチッソの前身)、日産、トヨタぐらいかな。とはいえ、日経平均採用銘柄の多くが明治から連綿と続いている歴史があるわけで(バブル前後に勃興した企業で、日経225に採用されている銘柄はファーストリテイリングとソフトバンクぐらい。KDDI、NTTドコモももとは、京セラ、NTTが出資しているわけですし、JR3社にいたっては、国鉄が前身にある)、こういったことを加味すると新しい地平を開いた記事だと考えます。当時の製糖所の様子であったり、相馬を支えた人物が写真で掲載されている点はプラスに評価してよろしいかと考えます。やや資料に偏りがあるのが難点かな。
  • 地図混乱地域:FP(ファイナンシャル・プランニング)の知識が無くても、十分に理解しやすい記事だと思います。具体例が示されていることも高く評価したいと思いますが、もう少し、公図がほしいのは無いものねだりかもしれません。国際的なテーマにはなりえないことから、その部分は評価の対象からはずしてあります。
  • ドナー隊:ゴールド・ラッシュ直前のアメリカ社会の1こまを残酷なまでに描写した記事だと思います。一部に誤記が見受けられるので、それを直していただく必要があります。「ヘスティングス」がいろんな形で、結構、誤記で文章中に散在しています。
  • セルビア蜂起:日本語版ウィキペディアのミッシングリンクを埋めようとした意欲的な記事だと思います。いかんせん、オスマン帝国支配下のセルビア、第一次セルビア蜂起、第二次セルビア蜂起が赤リンクのため、今後の記事の発展を期待したい記事ではあります。もともと、民族、宗教が複雑に交錯しており、さらには、19世紀ブルガリアへの影響まで言及を試みようとした意欲は買いたいと思います。加筆コンクールにぜひ、参加してほしい記事です。
  • アメリカ合衆国の鉄道史:単に、鉄道が開通・廃止しただけになりがちな鉄道関係の記事で、ここまで、内容が充実し、なおかつ、読みやすい記事というのは、驚嘆の一言になります。惜しむらくは、アメリカ合衆国の鉄道に置ける世界史的な意義がどうしてもほしい。特に、1870年代に大陸横断鉄道が開通したということと移民の流入が述べられていますけれども、グローバリゼーションの契機となったことを記述してほしい。さしずめ、『世界一周の誕生』(文春新書だったかな)を読んでいただくと、加筆がスムーズに出来ると思います。

ということで、33点で2記事が同点になりました。ロシア語文献から果敢に渡来されたことを評価し、1位ポジャールスキー公 (装甲巡洋艦)、2位アメリカ合衆国の鉄道史、3位地図混乱地域となりましたが、上位はほぼ拮抗しています。泣く泣くの結果である点をご了解ください。