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利用者:Ta2o/サブページ1


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温度定点 温度 (K) 温度 (°C)
平衡水素の三重点 0013.8033 −259.3467
ネオンの三重点 0024.5561 −248.5939
酸素の三重点 0054.3584 −218.7916
アルゴンの三重点 0083.8058 −189.3442
水銀の三重点 0234.3156 0−38.8344
水の三重点 0273.16 0000.01
ガリウムの融解点 0302.9146 0029.7646
インジウムの凝固点 0429.7485 0156.5985
錫の凝固点 0505.078 0231.928
亜鉛の凝固点 0692.677 0419.527
アルミニウムの凝固点 0933.473 0660.323
銀の凝固点 1234.93 0961.78
金の凝固点 1337.33 1064.18
銅の凝固点 1357.77 1084.62

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調和振動子

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古典系

N個の独立な調和振動子から構成される古典系を考える。調和振動子の質量をmとし、角振動数をωとする。系のハミルトニアンは

となる。但し、

は一つの調和振動子のハミルトニアンであり、それぞれの調和振動子は区別できるとする。このとき、分配関数は調和振動子間の相互作用が無いことから

Z(β,1)の積で表される。ここでe-β h(qi, pi)qiにわたる積分が(2πm/β)1/2に、piにわたる積分が(2π/2β)1/2になることから

となる。

量子系

N個の独立な調和振動子から構成される量子系を考える。調和振動子の質量をmとし、角振動数をωとする。一つの調和振動子のハミルトニアンˆh(qi,pi)に対するエネルギー固有値は

であり、系のハミルトニアンˆHNのエネルギー固有値は

になる。このとき、分配関数は

となる。一つの調和振動子におけるZ(β,1)

となる。これは等比級数であるから、

と求まり、

になる。

単原子分子の理想気体

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N個の単原子分子の粒子から構成される理想気体の古典系を考える。単原子分子の質量をmとする。i番目の粒子の正準座標をqi=(qix, qiy, qiz)、正準運動量をpi=(pix, piy, piz)とすると系のハミルトニアンは

となる。但し、

は1粒子のハミルトニアンである。このとき、分配関数は粒子間の相互作用が無いことから

Z(β,1)の積で表される。ここでe-β h(qi, pi)qi=(qix, qiy, qiz)にわたる積分が体積Vpi=(pix, piy, piz)にわたる積分が(2πm)3/2になることから

となる。

2原子分子の理想気体

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一様な静磁場中での電子の旋回運動。軌道は磁場の方向を中心軸とする螺旋軌道となる。負の電荷をもつ電子は磁場の方向に対し、右回りに旋回運動する。
一様な静磁場中での電子の旋回運動。軌道は磁場の方向を中心軸とする螺旋軌道となる。負の電荷をもつ電子は磁場の方向に対し、右回りに旋回運動する。

N個の二原子分子の粒子から構成される理想気体の古典系を考える。二原子分子のモデルとしては、同種粒子からなる剛体モデルを考え、その質量をMとする。i番目の粒子の重心座標Ri=(Xi, Yi, Zi)、正準共役な運動量をPi=(PXi, PYi, PZi)とし、 剛体の方位角(θi, ϕi)、方位角に正準共役な運動量を(pθi, pϕi)とする。系のハミルトニアンは

となる。但し、

は1分子のハミルトニアンの並進運動についての項である。また、

は1分子のハミルトニアンの回転運動についての項であり、I は重心周りの慣性モーメントである。

このとき、分配関数は

と並進運動の項Ztrans(β,N)と回転運動の項Zrot(β,N)の積になる。Ztrans(β,N)については

Ztrans(β,1)の積で表される。ここでe-β htrans(Ri, Pi)Ri=(Xi, Yi, Zi)にわたる積分が体積VPi=(PXi, PYi, PZi)にわたる積分が(2πm)3/2になることから

となる。Zrot(β,N)については

Zrot(β,1)の積で表される。ここでe-β hrot(θi, ϕi, pθi, pϕi)pθiにわたる積分が(2πI/β)1/2pϕiにわたる積分が(2πI sin2θ/β)1/2になることから

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磁性体のモデルとして、d -次元空間の格子点に上向きと下向きの2状態をとるスピンが配置された格子模型を考える。 σi=±1i 番目の格子点におけるスピンの状態を示す変数とし、+1が上向きのスピン、−1が下向きのスピンに対応するものとする。格子点の総数は N 個ととし、一つの格子点に最近接する格子点の数を z 個とする。例えば、1次元格子ではz =2、2次元正方格子ではz =4、3次元正方格子では z =6である。

Jijを2つの格子点i, j間における交換相互作用hiは格子点 i における外部磁場とする。このとき、イジング模型のハミルトニアンは次式で与えられる[注 1]

第1項目は最隣接する格子点におけるスピン間の相互作用のエネルギーを表し、i, jは最近接する格子点のペアについての和であることを意味し、i,jの和はzN/2個の項の和になる。 Jij >0の場合を強磁性相互作用、Jij <0の場合を反磁性相互作用という。強磁性相互作用では最近接する格子点 i,jのスピン対が同じ向きに揃い、σi·σj=+1となるとエネルギーは Jij だけ下がる。一方、反磁性相互作用では最近接する格子点のスピン対が異なる向きをとり、σi·σj=−1となるとエネルギーは |Jij| だけ下がる。第2項目は外部磁場に対するのエネルギーを表す。格子点iにおいて、スピンの向き(符号)が外部磁場の向き(符号)と揃うと、エネルギーーは |hi| だけ下がる。

特に格子点上で交換相互作用が一定値、外部磁場も一定値とする均一なケースでは

となる。

統計力学において、平衡状態での熱力学的な性質は分配関数 Z から求まる。分配関数は系の取りうる全ての状態についてのボルツマン因子eβHの足し合わせで与えられる。

イジング模型においては、N 個の格子点のスピン変数がσ=±1の値をとる2N個の状態が存在し、分配関数は

となる。

ここでHは系のハミルトニアンであり、βは温度Tボルツマン定数kによって、β=1/kTで定義される逆温度である。ヘルムホルツの自由エネルギーFは分配関数から

と求まる。

系全体のスピンの配向はN
i
で特徴付けられるが、熱平衡状態でのその平均は 磁化

で与えられる。

一般に相互作用を含むモデルでは分配関数を求めることは困難であるが、一様な交換相互作用、外部磁場の設定において、イジング模型では1次元のケース、外部磁場のない2次元のケースについては、厳密に分配関数を求めることが可能である。

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解析接続で複素平面上で定義される。このとき、自明な零点と呼ばれる負の整数値での零点m=-2,-4,-6, …が存在するともに、非自明な零点と呼ばれる複素数値の零点ρ=β+iγがクリテイカル・ストライプ領域 0<Im(ρ)<1内に存在する。

非自明な零点ρは、実軸と1/2+it 直線に対して、対称に存在しており、ρを一つの非自明な零点とすると、ρ*、1-ρも零点となる。有名なリーマン予想は、この非自明な零点が全て1/2+it 直線上に存在すること主張している。現在までに、数値計算で確認されている非自明な零点はリーマン予想の成立を支持しており、例えば、上半面Res >0に存在する最初の6つの非自明な零点は

である。

0<Im(ρ)<T の領域に存在する零点の数N (T )は、重複度も込めて、

で与えられる[1]。但し、

である。

モンゴメリの対相関関数予想

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1970年代以前に、非自明な零点の間隔分布についての研究はなく、

この結果は、

T→∞で、


右辺は、が指摘したようにGUE型の理論値である。

[2]

こうした、ランダム行列の固有値との関係性は、非自明な零点がある種のエルミート作用素の固有値として与えられるだろういうとヒルベルト・ポリア予想の成立を示唆するものであり、衝撃的なものであった。


オドリズコによる数値計算結果

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AT&T ベル研究所の研究員であったオドリズコは、モンゴメリの予想結果に触発され、非自明な零点の間隔分布について、詳細な数値計算による検証を行った。そして、モンゴメリーの対相関関数予想の成立が確からしいこと、さらに、非自明な零点の規格化された間隔分布そのものが、GUE型のランダム行列の固有値の間隔分布に一致するであろうこと(***予想)を示した。これらの結果は、1987年の論文「ゼータ関数の零点間隔の分布について」で報告された[3]。 規格化された零点間隔

を導入すれば、前述のモンゴメリーの対相関関数予想からM, N→∞で

が成立することが期待される。オドリズコは当時、最新鋭であったスーパーコンピューター Cray X-MPを用い、 N =1M =105N =1012 +1,M =105 の場合、すなわち、1番から105 番目までに位置する 105 個のγnと1012 +1番目から1012 +105 番目までに位置する105 個の γn を10±8の精度で求め、それらについての規格化された間隔の対相関関数と求め、GUEの理論値1-(sin(πx )/π x)2と精度よく一致することを示した。さらに規格化された零点間隔δnの分布とGUEの固有値の間隔の分布を計算し、両者がよく一致することを示した。後に、これらの結果は、オドリズコ自身によって、さらに1020番目付近に位置するおよそ7×107個の零点で確認され、より高い精度で確からしいことが示されている[4],[5]


  1. ^ E. C. Titchmarsh, "The Theory of the Riemann Zeta-function", Oxford Univ. Press (1951), Chapter.9
  2. ^ α, βの大小関係に制限を与えなければ、右辺の積分内には、δ(α, β)が加わる。但し、α<0< βの場合にはδ(α, β)=1であり、それ以外の場合にはδ(α, β)=0である。
  3. ^ a
  4. ^ A. M. Odlyzko, "The 1020-th zero of the Riemann zeta function and 70 million of its neighbors," AT&T Bell Lab. preprint (1989)
  5. ^ M. Mehta (1990), chap.1


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