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利用者:Shinkansen Fan/Sandbox

都市鉄道

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コメント

日本の「都市高速鉄道」という言葉は、都市計画で決められる都市施設であるという定義から、都市高速道路の鉄道版と考えられるのではないかと思います。都市部で一般道路の渋滞を緩和するために、自動車は都市高速道路へ誘導し、路面電車は都市高速鉄道(地下鉄)に置き換えたということです。道路の地下空間を利用するので、都市計画上の自由度が高く、道路交通と鉄道交通が互いに邪魔にならない利点があります。

「List of urban rail systems in Japan」

基礎調査

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幹線鉄道ネットワー等のあり方に関する調査

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平成30年度調査

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平成30年度の調査では、引き続き基本計画路線を含む新幹線整備に係る様々な課題の抽出・整理や具体的な検討に向けた基礎資料の作成のための調査が行われた。

  1. 新幹線の整備効果の検証:新幹線の整備効果に影響を与える要素や整備効果の推計方法
  2. 効果的・効率的な新幹線整備手法の研究:単線による整備、最高設計速度の低減によるコスト縮減、ミニ新幹線方式による整備の工事手法、既存インフラの活用
  3. 新幹線整備後の在来線のあり方:新幹線整備が在来線へ与える影響、新幹線整備後の地域公共交通のあり方

新幹線の整備効果の検証

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新幹線の整備効果に影響を与える要素
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新幹線の整備によって、交流人口の増加や駅周辺の地価上昇につながっていることが確認され、整備効果に影響する要素の調査が行われた。

新幹線の事業評価で、費用便益比(B/C)に加味されていない整備効果の一つに「誘発需要」の発生がある。九州新幹線の開業によって、鹿児島県福岡県の間で航空機を利用していた旅客が鉄道利用に転換しただけでなく、新たな需要が誘発された事例がある。2011年3月の博多新八代間の開業後、航空利用者が年間で約6万人減少したが、鉄道利用者は約79万人、バス利用者は約3万人増加し、全体では旅客流動量が約76万人増えた。

一方、駅周辺の地価上昇の程度は地域によって異なっている。2015年3月の長野・金沢間の開業後、金沢市で地価が上昇しており、特に駅から半径1km以内では2018年までの3年間で4割近く上昇した。また、博多・新八代間の開業後、熊本市の地価が下げ止まり、熊本駅から半径1km以内では2015年までの4年間でやや上昇したことが分かった。一方、青森市では、2010年12月の八戸新青森間の開業後も地価下落が続いた。新青森駅は青森駅周辺の中心市街地から約4km離れている。この調査結果から、新幹線の整備効果は「1.新幹線駅を持つ都市の人口規模」「2.大都市圏との所要時間」「3.新幹線駅と中心市街地との距離」などの要素と相関関係にある可能性が指摘された。

新幹線の整備効果の検証
調査項目 調査の成果 今後の検討課題
新幹線の整備効果に影響を与える要素
新幹線の整備効果の推計方法
  • 新幹線開業による「交流人口の増加率」と「大都市圏との所要時間」の相関関係が過去の事例から推測された。
  • 90分圏内になると約42%増加する。例:鹿児島県⇔福岡県(90分圏内)
  • 2時間圏内になると約34%増加する。例:富山県石川県東京圏(2時間~2時間半圏内)
  • 3時間圏内になると約18%増加する。例:熊本県⇔大阪府、青森県⇔東京圏(3時間圏内)
  • 3時間を超えると増加率は僅かになる。例:鹿児島県⇔大阪府、北海道(新函館北斗)⇔東京圏(3時間半~4時間圏内)
  • これらの相関関係をより定量的に分析し、交流人口の増加が地価の上昇や税収の増加に与える影響を検証・明確化する。
  • 新幹線の整備効果の推計方法やB/Cの新たな算出方法の検討を行う。

単線による新幹線整備

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総合運行管理システムの改良
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新幹線では、速度や運行本数、車両位置などを一元的に管理する総合運行管理システムが運用されている。既存新幹線の信号保安システムは、複線を前提に構築されており、列車の進行方向が一方向に固定されている。そのため、単線で新幹線を運行するには、双方向の運転を可能にするシステムの改良が必要になる。在来線の単線区間に利用されている装置を導入することで単線での運行が可能になると考えられるが、このような装置の追加により信号保安システムに関わるコストは数%増加することが予想される。一方で、駅間に必要な装置の数が複線の場合の半分になることで15-20%程度のコスト削減効果があるため、システム全体ではコスト削減が見込める。なお、新幹線の総合運行管理システムには、新幹線運行管理システム(COMTRAC)や新幹線総合システム(COSMOS)などがあり、路線・営業主体によって異なる。JR各社と協力してシステムの開発・改良を検討していく必要がある。

運行時の課題への対応
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○ 輸送容量の確保

・単線の場合、行き違いを考慮したダイヤ設定となるため、速達性や輸送力の確保が課題

・複線時と同程度の速達性を確保した場合、1時間あたり2本(速達タイプ1本、緩行タイプ1本)の運行が可能※

・過去の整備新幹線(複線)と比較しても一定程度の輸送力を確保できるが、ピーク時及び繁忙期の需要への対応が課題。

・このため、実際の路線状況を考慮し、行き違いのための信号場の設置や具体的な運行計画の検討を行う必要がある。

※ 単線区間を180km、駅間距離を30kmとした場合

○単線新幹線の輸送容量

・複線時と同程度の速達性を確保した場合、1時間あたり2本(速達タイプ1本、緩行タイプ1本)の運行が可能→ケーススタディを実施し、単線新幹線の有効性や課題を検討

新幹線整備後の在来線のあり方

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○新幹線整備が在来線に与える影響

・新幹線駅と接続する都市内交通(熊本市電など)の利用者が増加

・北陸新幹線周辺においては新幹線と接続するJR在来線(枝線)の利用者が大きく増加

→新幹線整備後の在来線の将来像に係る検討の深度化

令和元年度調査

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令和元年度の調査では、前年度の調査結果を踏まえて、下記の事項について調査が行われた[1]

  1. ケーススタディの実施、単線新幹線の有効性や課題の検討:具体的な条件を設定し、路線全体のコスト削減率の検討が行われた。
  2. 新幹線整備後の在来線の将来像に係る検討の深度化:新幹線整備が在来線の利用に与える影響が在来線のタイプ別に分析された。
  3. 整備効果の推計手法の検討:各新幹線駅の特性と利用状況の関係の整理が行われた。

新幹線の整備効果の推計手法

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各新幹線駅の特性と利用状況の関係の整理が行われた。今後の調査では、整備効果の評価手法の見直しや駅の特性を踏まえた整備効果を高める方策についての検討を深度化

新幹線の整備により、地域間の交流人口の増加や沿線地域の地価の上昇が確認されている。

一方で、これらの整備効果の多寡は地域によって異なり、整備効果を十分に享受できていない地域も見られる。

また、これらの整備効果の推計手法は確立されておらず、事業を評価する際には加味されていない。

○ 新幹線の整備効果の多寡に影響を与える要素を抽出し、新幹線が整備される地域が取るべき施策を検討

○ 各整備効果毎に推計手法を検討

【新幹線の乗降客数に影響を与える要素の抽出、各地域が取るべき施策の検討】

・新幹線駅が持つ特性と乗降客数の関係を整理

・駅の特性毎に地域が取るべき施策を検討

【整備効果の推計手法に関する検討】

・地域間の交流人口の増加→増加数を推計するモデルを検証中

・リダンダンシー効果(代替ルートの確保)→災害発生確率の設定方法を検証中

各新幹線駅の特性や利用状況の整理
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変数 意味 α,β t値
所在地の人口(人) 0.468 5.869
観光入込客数(人/年) 0.166 2.426
乗入路線数 0.840 5.873
市街地からの距離(5km以上) -0.664 -2.898
補正決定係数 0.971

参考文献

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報告書

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  • 国土交通省 (2017). 幹線鉄道ネットワーク等のあり方に関する調査 平成29年度調査結果概要 (PDF) (Report). {{cite report}}: 引数|ref=harvは不正です。 (説明)
  • 国土交通省 (2018). 幹線鉄道ネットワーク等のあり方に関する調査 平成30年度調査結果概要 (PDF) (Report). {{cite report}}: 引数|ref=harvは不正です。 (説明)
  • 国土交通省 (2019). 幹線鉄道ネットワーク等のあり方に関する調査 令和元年度調査結果概要 (PDF) (Report). {{cite report}}: 引数|ref=harvは不正です。 (説明)