利用者:Pepepenumbra/ダリヤーガンジ
ダリヤーガンジ(英語:Daryaganj、ヒンディー語:दरियागंज)は、デリー近郊の壁に囲まれた都市シャージャハナバード(オールドデリー)内の地区。「ダリヤ―(darya)」は「川」の意味で、城壁に囲まれた街のすぐ外を流れていたヤムナー川を指す。ダリヤーガンジは3つの小区画のうちの1つで、セントラル・デリー地区の行政本部でもある。デリー門を起点として、デリー城(レッド・フォート、赤い城)方面に向かうネータージー・スバス通りの端に位置する。
歴史
[編集]ダリヤーガンジには、元々デリーの野営地があった。この野営地は1803年以降、デリー駐屯地の先住民連隊が置かれたが、後にリッジ地区に移された。現在はニューダリヤーガンジとして知られているが、かつてはイギリスが最初期にオールドデリーに設置したダリヤーガンジ野営地の一部を成していた。ニューダリヤーガンジの市場は、インド分割まで「Faiz Bazaar」として知られており、当時の商人たちがこの地域に移動してきた[1]。ダリヤーガンジの東側には、城壁都市の門のひとつラージガート門があり、ヤムナ川沿いのラージガートへ抜けることができる[2]。1869年ごろに作られたダリヤーガンジのプール・マンディ(花市)は狭い地域であるにもかかわらず、人口が密集しているため今日でも要衝となっている[3][4]。1911年に新首都ニューデリーが建設されて以降、ダリヤーガンジとパハールガンジは新首都と旧首都の間の緩衝地帯となり、1931年までには「城壁都市」と呼ばれ始めた。デリー門付近が城壁都市の端である[5]。
概要
[編集]ダリヤーガンジは、現代のオールドデリーにおける商業的な中心地となっている。デリー門から始まり、歴史あるデリー城、ジャーマー・マスジド、チャンドニー・チョークへと向かうネータージー・スバス通りがこの地域の真ん中を通っている。
また、1917年に開院した「シュロフ医師のチャリティー眼科病院」をはじめ、眼科の病院やクリニックが多いのもこの地域の特徴である。
ダリヤーガンジは、毎週日曜日に路上で開かれる「サンデー・ブックマーケット」や「キターブ・バザール(ブックマーケット)」など、昔から人気のあるマーケットでも有名である。1964年ごろから始まったこの市場は、今では2キロほどの範囲に広がり、あらゆる分野の本が格安で手に入る[6][7][8]。
パキスタンの元大統領パルヴェーズ・ムシャラフは、ダリヤーガンジのNehar Wali Haveliで生まれ育ち、1947年のインド分割後にパキスタンに移住した[9][10]。
ダリヤーガンジは、S. Chand & Co.、Prentice Hall India、Oxford University Pressなど多くの出版社がオフィスを構えているため、全国的にも知名度が高い。そのほとんどがダリヤーガンジの東側を通るアンサリ通り沿いにある[11]。ヒンディー語文学のパイオニアであるプレームチャンドが創刊し、作家のラージェンドラ・ヤーダヴが1986年に再開したヒンディー語文学雑誌「Hans」の発行地にもなっている[12]。
ダリヤーガンジには、1954年にオープンしたゴルチャという映画館があり、これはデリーで最も古い映画館の一つである[13][14]。
料理
[編集]ダリヤーガンジにあるクンダン・ラール・ジャギ(Kundan Lal Jaggi)、タクール・ダス・マゴ(Thakur Das Mago)、クンダン・ラール・グジュラル(Kundan Lal Gujral)が設立したレストラン「モティ・マハル Moti Mahal」は、かつてオールドデリーで唯一のレストランだった[15]。ムルグマカニ(バターチキンカレー)やモダンなダルマクハニ(黒豆を使ったマイルドなカレー)を開発したことで知られる[16]。また、ディライト・シネマの近くにある「チョール・ビザール(Chor Bizarre)」は、カシミール料理を提供するモダンなレストランとして知られている[6]。
脚注
[編集]
- ^ “Darya Ganj has colonial facade”. The Times of India. (14 April 2010). オリジナルの11 May 2013時点におけるアーカイブ。
- ^ Fanshawe, p. 67
- ^ Ashok Kumar Jain (2009). Urban transport: planning and management. APH Publishing. p. 176. ISBN 978-81-313-0441-9
- ^ “Pin Code of Daryaganj Delhi”. citypincode.in. 2014年3月9日閲覧。
- ^ “A tale of two cities”. Hindustan Times. (1 September 2011). オリジナルの2015年7月2日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “Daryaganj Book Bazaar vs Khan Market bookstores”. Hindustan Times. (22 November 2010). オリジナルの2013年5月13日時点におけるアーカイブ。
- ^ “Daryaganj Book Bazar New Delhi and Khan Market by Road, Distance Between Daryaganj Book Bazar New Delhi and Khan Market, Distance by Road from Daryaganj Book Bazar New Delhi and Khan Market with Travel Time, Khan Market Distance from Daryaganj Book Bazar New Delhi, Driving Direction Calculator from daryaganj book bazar new delhi and khan market”. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
- ^ “Delhi- 100 years as the Capital”. The Hindu. (1 Feb 2011). オリジナルの16 June 2011時点におけるアーカイブ。
- ^ The life and times of P.Jawahar Lal Nehru NDTV
- ^ Haidar, Suhasini (24 August 2014). “Consistent inconsistencies”. The Hindu 2014年8月24日閲覧。
- ^ Publishers on Ansari Road, Delhi Yahoo.
- ^ “Swan's song: Celebrating 25 years of a landmark Hindi literary magazine”. Mint. (27 December 2011)
- ^ Golcha Delhilog.
- ^ [1] Golcha Cinema Website Archived 4 March 2016 at the Wayback Machine.
- ^ “100 years of Dilli Khana”. Business Line
- ^ The modern dal makhani was invented by Moti Mahal Archived 1 March 2012 at the Wayback Machine. Vir Sanghvi website.