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EU・米プライバシーシールド(英語: EU–US Privacy Shield)は、欧州連合・米国間の商業目的の個人データの越境移転を規制する法的枠組みである[1]。EU・米プライバシーシールドの目的の1つは、米企業がEU市民を保護するプライバシー法のもと容易にEU市民の個人データを受け取ることができるようにすることである[2]。EU・米プライバシーシールドは、欧州委員会の承認を受け、2015年10月26日に欧州司法裁判所が無効と判示した国際セーフハーバープライバシー原則を置き換えるものとして2016年7月12日に発効した[3]。2020年7月16日、欧州司法裁判所はSchrems II事件でEU・米プライバシーシールドを無効と判示した[4]。2022年、EUと米国はプライバシーシールドの代わりとなる新たなデータ移転フレームワークである大西洋間データプライバシーフレームワークを発表した[5]。
経緯
[編集]2015年10月、欧州司法裁判所はSchrems I事件で国際セーフハーバープライバシー原則を無効と判示した[3]。その後、欧州委員会と米政府は新たな枠組みの制定に向けた協議を開始し、2016年2月2日、両者は合意に至った[1]。欧州委員会は十分性認定のドラフトを公開し、その原則がEU法が保障する保護と同等であるとした[6]。
2016年4月13日、第29条作業部会はプライバシーシールドがセーフハーバーからの大きな進歩であるものの、依然として3つの重大な懸念事項(データの消去、データの大量収集、オンブズマン制度に関するもの)があるという見解を示した[7]。また、2016年5月30日には欧州データ保護監察官が「現状のプライバシーシールドは[欧州]裁判所の法的精査に耐えうるものではない」という見解を示した[8]。
- ^ a b "EU Commission and United States agree on new framework for transatlantic data flows: EU-US Privacy Shield" (Press release). European Commission. 2 February 2016.
- ^ “The new transatlantic data "Privacy Shield"”. The Economist. (2016年2月2日). ISSN 0013-0613 2023年1月19日閲覧。
- ^ a b Vera Jourová, "Commissioner Jourová's remarks on Safe Harbour EU Court of Justice judgement before the Committee on Civil Liberties, Justice and Home Affairs (LIBE)", 26 October 2015
- ^ “EU-US Privacy Shield for data struck down by court”. BBC News. (16 July 2020) 17 July 2020閲覧。
- ^ “U.S. and European leaders reach deal on trans-Atlantic data privacy.”. The New York Times (2022年3月25日). 2023年1月19日閲覧。
- ^ “5 things you need to know about the EU-U.S. Privacy Shield agreement”. PCWorld (2016年2月29日). 2023年1月19日閲覧。
- ^ Chapter 5 of Opinion 01/2016 on the EU – U.S. Privacy Shield draft adequacy decision, the Article 29 Data Protection Working Party
- ^ “Privacy Shield: more robust and sustainable solution needed”. European Data Protection Supervisor (2016年5月30日). 2016年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月19日閲覧。