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マジックハンド
概要
[編集]人間の手の動きをする機械。棒の先に可動部分があり、素手で扱うと危険な物や、遠くにある物を移動するために使う。鉄道の駅で、線路上に落ちた物を拾うためにマジックハンドを常備している所が多く見られる[1]。
歴史
[編集]古代ギリシアにて「esta de perhand(神の見えざる手)」、つまり人の手では届かないものを神の御手により可能とする宗教的表現をシンボルとしたものが起源とされている[2]。この時点で「物を掴む」という機能を実現しており、ギリシア科学の先進性が伺える[3]。
時代が進んでギリシアがちょっとアレな感じになると稼動部分がブラックボックス化して、ローマ帝国時代あたりでは一般家庭で孫の手として使われた形跡があるが[4]実際のところ不明である。ただ確実に言える事は、ローマ帝国の躍進は、ファランクスを構成する重装歩兵が孫の手により鎧で蒸れて「手が届かないかゆ~い所」に悩んでいたのを克服したからである[5]。彼らにとってはまさに救いを与える神の見えざる手であっただろう[6]。
さらに時代が進むとローマ帝国の西側がかなりアレなことになって、みなさんご存知のヒャッハーな時代なので一次資料がなくなるんだけど、少なくとも西暦900年頃からは本来のシンボルとしての役割が復活し、肖像画などに描かれるなど一定の地位を保っていたようである。一方ローマ帝国の東側はなんだかんだで1453年まで続いたので、孫の手として重宝され続けた[7]。
脚注
[編集]- ^ Fox-Davies, A Complete Guide to Heraldry p274
- ^ Michel Pastoureau, Heraldry: its origins and meaning p.99-100
- ^ Michel Pastoureau, Heraldry: its origins and meaning p.101-305
- ^ Michel Pastoureau, Heraldry: its origins and meaning p.597-598
- ^ Michel Pastoureau, Heraldry: its origins and meaning p.1895-1899
- ^ ドヤァ
- ^ シルクロード伝播によりアジア地域には孫の手として伝わる