コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

利用者:Ootsuka02/プラモデル用語辞典

プラモデル用語辞典は、プラモデルおよびガレージキットの製作方法、技法等に関する用語の一覧(辞典)である。

  • ()内は、読み仮名のひらがな表記またはアルファベット表記。
  • ⇒は参照先あるいは本ページ内での参照項目を示す。

あ行

[編集]

[編集]
  • 合い(あ -)
パーツを組み立てた時のフィット具合。部品を合わせたときに隙間や段差ができないことを合いが良いという。最近の国産キットはCADによる設計や金型製造技術の進歩により非常に合いが良くなっているが、昔のキットは合いが悪く接合部のすり合わせやパテ処理が必要な場合が多かった。
  • アウトライン
キットの外形のこと。アウトラインが悪くてディテールの良いキットと、アウトラインが良くてディテールの悪いキットでは、見栄えは前者の方がよいが、実物に似せるのは後者の方が容易。
静岡県に本社を置く模型メーカー。通称「アオシマ」。かつてはキャラクターモデルやオリジナルモデルが中心だったが、近年は車や艦船等のスケールモデルでも高い評価を受けている。
透明度の高い合成樹脂。展示台や展示ケースなどに用いられる。
アクリル樹脂を使用した水溶性塗料。乾燥後は耐水性となるが、油性(ラッカー系)に比べ乾燥が遅い。
  • アタリ
穴を開けたり、切断したりする時に予めつけておく印。
  • あて木(- ぎ)
紙やすりをかける際に、紙やすりを貼り付けて使用する木材。あて木を用いることにより平滑に仕上げるのが容易になる。
  • アートナイフ
ペンタイプの替刃式ナイフの一種。カッターナイフより刃先の角度が鋭く、また刃の部分が傾斜しているため軸を立てた状態でも使えるので、細かい部分の作業に向いている。
  • 後組み加工(あとぐ - かこう) ⇒後ハメ加工
  • 後ハメ加工(あと - かこう)
あらかじめ組み込んでおく必要のある部品を、後から組み込めるように加工すること。破損を防いだり、塗装を容易にする目的で行われる。
日本で最初に発売された瞬間接着剤。東亞合成の登録商標であるが、瞬間接着剤の代名詞として使われる事も多い。
  • 合わせ目(あ - め)
部品を貼り合せたり、はめ合わせたりした時の接合部に出来る線。ほとんどの場合は実物には存在しない線なので、パテとやすりなどで消す必要がある。チューブ入りの接着剤を多めに付けて接着して接合部から少しはみ出させ、乾燥後に削り取って成形するのが一番簡単だが、乾燥時間が足りないと時間経過とともに合わせ目が浮き出てきてしまう。最近のガンプラなどでは合わせ目をパネルライン風に処理し、消さなくても目立たなくしているものも多い。
  • アンダーゲート
ランナーと部品を結ぶゲートを、部品の接着面(接合面)に設ける方式。組み上げた時にゲートを削り取った痕が表面に現れないので、メッキパーツや塗装済みキット、あるいは成形色を生かした仕上げとする場合などには都合が良いが、ゲートを完全に除去しないと接合部に隙間が生じてしまう。

[編集]
  • イロプラ
一つのランナー枠内に複数の色のパーツを同時に成形する技術。1/250のガンプラで始めて実用化された際にこう名づけられた。現在のバンダイではごく普通に使われている。
イタリア最大のプラモデルメーカー。毎年多くの新製品を発表している。日本ではタミヤが輸入販売を行っており、タミヤの扱わない一部商品を除けば、国内でも比較的容易に入手できる。
  • いっちょんちょん⇒1/144スケール
  • 今井科学(いまいかがく)
静岡県に本社のあった模型メーカー。通称「イマイ」。サンダーバードなどのキャラクターモデルを中心にラインナップしていた。
  • イモづけ
取り付け用のダボ等がなく、少ない面積だけで部品を接着すること。
普通のプラモデル。ポリスチレン樹脂を金型に高温、高圧で圧入して成形される。
  • インストラクション
組立て説明書のこと。インストと略される場合もある。
  • 隠蔽力(いんぺいりょく)
塗料が下地の色を覆い隠す力。一般に白や黄色などの明るい色は隠ぺい力が弱い。白で仕上げる場合は下地にライトグレーを塗ると隠ぺい力の弱さが緩和される。黄色や赤のような隠ぺい力の弱い色を塗る場合は下地に白を塗ると発色が良くなる。

[編集]
  • ヴィネット
小型のジオラマ
プラモデルの実感を高めるため、風雨に曝されて自然に汚れたり、退色したりしたような表現を加えること。
  • ウェルドライン
2方向から樹脂が流入したり、中に開口を持つ部品などで、2方向からの樹脂が合流する部分に出来る細い筋状の傷。パテなどで簡単に消せる場合もあるが、中まで貫通しているためクリアーパーツに生じた場合は対処の仕様がない。
艦船の喫水線より上の部分を1/700スケールでモデル化したプラモデルのシリーズ。静岡に本社を持つプラモデルメーカー3社が共同開発している。
薄めた暗い色の塗料を全体に塗った後、表面の余分な塗料を拭き取り、凹んだ部分に残った塗料で陰影を強調する技法。
  • うすめ液(- えき)⇒シンナー
  • 裏打ち(うらう -)
部品の表面を大きく削って整形したりする場合に、予め部品の裏側にパテなどを盛って補強しておくこと。
レジンキャストに良く使われる無発泡ウレタン樹脂のことを指す場合が多い。

[編集]
圧縮した空気などの圧力によって塗料を霧状に噴射し、塗装するための器具。
  • 液ダレ(えき - )
塗装の際に、一度に塗布する塗料の量が多すぎるために重力で垂れてしまい、平滑に仕上がらないこと。
  • エッジ (edge)
鋭い角(かど)のこと。プラモデルでは成形の都合でエッジが鈍くなっている場合があるので、ここをシャープにすることで完成度が上がる。
極薄の金属板を腐食加工して作られた精密パーツ。ディテールアップ用に多数市販されている他、キットに含まれている場合もある。使用するには多少の経験が必要。
油性の塗料。乾燥は遅いが、筆塗りでもムラになりにくく発色や光沢が良い。他の塗料の皮膜を侵さないので、ウエザリングやスミ入れにも適しているが、スナップフィットキットに使用すると溶剤の浸透によるプラスチックの劣化のためにパーツが破損するおそれがある。
主剤と硬化剤を練り混ぜることにより、化学反応で硬化する粘土状のパテ。肉抜き穴を埋めたり、パーツを自作するのに使用されることが多い。
ゴム状の弾力性を持つ合成樹脂。有害性の指摘されたPVC(ポリ塩化ビニール)の代替品として、食玩やフィギュアに使用されている。
岐阜に本社のあったプラモデルメーカー。航空機等のスケールモデルに秀作が多かった。

[編集]
  • 大滝製作所(おおたきせいさくしょ)
東京に本社のあったプラモデルメーカー。通称「オオタキ」。航空機、艦船、車、SL等のスケールモデルを主にラインアップしていた。
  • オーバースプレー
塗装とデカール貼りが終わった後に、全体の光沢を整えたり、塗装面とデカールを保護するために透明塗料を吹き付けること。オーバーコート、トップコート等とも呼ばれる。
  • オミット (omit)
省略すること。メーカーにとってもモデラーにとっても、どこまでを再現し、どこを省略するかは重要な課題である。

か行

[編集]

[編集]
  • ガイドピン
部品同士を接合する時、正しい位置に合わせるための出っ張りのこと。ダボとも呼ばれる。簡易インジェクションキットではガイドピンがない場合も多い。
オルファに代表される薄刃のナイフ。部品の切断、整形やパーティングラインの削除等、多目的に使用される。
カーターを使用するときに下に敷いて使用するマット。力を入れて削ったり切断したりする場合には、軟質のマットより木の板の方が向いていることもある。
  • 角をなめる(かど -)
やすりがけの際に誤って尖っている角(コーナー部分)を丸めてしまうこと。
外装の一部を切り取り、内部が見えるようにした模型。
プラモデル射出成形に使用される型。定期的に整備を続ければ長持ちするが、製作コストは非常に高い。金型の製造方法には、機械的な切削、放電加工、ベリリウム合金による型取り、レーザー加工等がある。
  • かぶり⇒かぶる
  • かぶる
空気中の水分の影響で塗装面が曇った状態になること。湿度の高い状態で塗装を行ったときに起き易い。
紙に研磨剤を塗布して作られたヤスリ。部品の傷を消したり、平滑に仕上げるのに用いる。
  • カラーパウダー
おが屑などを着色した細かい粉。ジオラマにおいて砂や草、木の葉など様々な表現に使用される。シーナリーパウダーとも呼ばれる。
  • 仮組み(かりぐ -)
プラモデルを接着せずにセロテープなどで固定してとりあえず形にしてみること。これにより部品のはめ合わせのチェックをしたり、接着や塗装の手順の確認を行う。スナップフィットキットは一度組み立てると分解が困難になるので、仮組みを行うには接合ピンを斜めにカットする等の工夫が必要になる。
少数生産の組立て模型。レジンキャストで生産される場合が多い。本来は個人や家内工業的な小メーカーの製品という意味合いがあったが、現在ガレージキットと呼ばれるものを生産しているメーカーの多くは、個人でも小メーカーでもない。
硬質の樹脂や軽合金製の型に比較的低圧でポリスチレンを圧入して成形されたプラモデル。クリアパーツのみバキューム成形品であったり、ディテール用にレジンキャストパーツやエッチングパーツが含まれる場合もある。少数生産で比較的高価。出来は多様であるが、最近は通常のインジェクションキットに匹敵するものも多い。
  • カンナ掛け(- が -)
部品の表面を薄く平らに削るテクニック。カッターナイフなどの刃を削りたい面に垂直に当てて削るのが一般的で、プラカンナと称する商品も市販されていた。パーティングラインを消したり、エッジをシャープにしたり、部品の外形を微妙に修正したりするのに用いられる。
バンダイの販売するガンダムシリーズのプラモデルの総称。

[編集]
プラモデルの製作時に作られる木製の試作原型。木型の段階で形状や部品分割、可動部やギミックの組み込み等の検討を行う。近年は木製のモデルを作らず、CADデータを3次元出力したものを木型として使用するケースも多い。
  • キット
組立て式の模型のこと。本来の意味は「一式」であり、それだけあれば模型が完成できる部品や接着剤、デカールなどの材料一式が揃った状態を言う。
他のキットの部品を流用して改造を行ったり、映画の撮影用モデルの製作にプラモデルの部品を使用したりするように、キットの部品を本来の使用法とは違う目的で使用すること、
溶融した金属合成樹脂を型に流し込んで成形すること。熱で融解させた材料を用いる方法(鋳物、ダイキャスト等)と、化学反応により固化する材料を用いる方法(コールドキャスト。レジンキャスト等)の二種類がある。プラモデルに使用されるインジェクション成形もキャストの一種である。模型の分野では主にレジンキャストを指すが、レジンキャストに主用される無発砲ポリウレタン樹脂の総称としても使用される。
  • キャストコピー
キットの部品や自作した部品をシリコンゴムで型取りし、レジンキャストで複製を作ること。
  • ギミック
模型に動いたり、光ったり、音を出したりといった動作をさせるための仕掛け。
有機溶剤の一種。有毒であり、現在市販されている模型用のシンナーや接着剤、レジンキャスト用の無発砲ポリウレタン樹脂などにはほとんど含まれていない。
映画、アニメ、ゲーム、漫画などに登場する架空のメカや怪獣、人物などの模型。
  • キャンディー塗装(- とそう)
銀塗装の上にクリアカラーを厚く塗り重ねた、七宝焼きのような質感の光沢塗装。

[編集]
  • 組立て説明書(くみた - せつめいしょ)
模型の組立て手順を図解で示した説明書。組説、インスト(インストラクション)などとも呼ばれる。組み立て手順以外に塗装する場合の色指定や塗装図、あるいはモデル化した対象(実機、実車等)についての解説などが併記されていることも多い。
  • クリアパーツ (clear parts)
飛行機のキャノピーや車のウィンドウなどの透明部品。透明度の高いものほど脆く、割れやすいので、ランナーからの切り離しや加工には細心の注意が必要。
  • クリアボンド (clear bond)
乾燥後に透明になる接着剤の総称。溶剤系が多いが、様々なタイプが存在する。プラスチックを侵さないものを使用すれば、キャノピー等の透明部品を曇らせずに接着できる。
  • クリアモデル (clear model)
透明なプラスチックで成形されたプラモデル。全体が透明なものと、外装のみが透明なスケルトンタイプのものが存在する。クリアパーツ同士の接着は接合部周辺が曇りやすく、全体をクリアで仕上げるのは意外に難しい。
  • クリアランス (clearance)
部品と部品の間の隙間、余裕のこと。模型の可動部分にはある程度のクリアランスが必要であるが、最近はCDA/CAMの進歩によりぎりぎりのクリアランスでの設計が可能になっているため、塗装を行う際には予め塗膜の厚さ分だけ部品を削って、クリアランスを確保しなけらばならない場合もある。
黒に近い下地塗装の上に、徐々に明るい色を塗り重ねていき、必要な色に近づける塗装法。

[編集]
  • 経年変化(けいねんへんか)
時間の経過とともに品質が劣化すること。デカールなどは経年変化によって変色したり、ひび割れたりして使用できなくなることが多い。プラスチック自体は経年変化しづらいが、高温の状態に長時間置かれたり、力が加わり続けたりすると変形する場合もある。
金属の表面に細い線を引く(けがく)のに用いられる工具。先端が尖り過ぎておらず、硬度も高いため、筋彫り用に適している。
  • ゲート (gate)
ランナーと部品を結ぶ細くくびれた部分。組立ての際には完全に除去する必要がある。
  • 現物合わせ(げんぶつあ -)
予め用意した図面や資料に拘らず、実際に作っている模型に合わせて工作を行うこと。
  • 原型(げんけい)
レジンキャストやバキュームフォームなどで複製を作る基となる模型。
ガレージキットや完成品フィギュアなどの基となる原型を作る人間のこと。これらの模型では、原型をほぼ忠実に複製したものが商品となるため、原型師の技量や個性が商品に色濃く反映される。

[編集]
  • 硬化促進スプレー(こうかそくしん -)
瞬間接着剤用硬化促進剤のこと。瞬間接着剤の硬化を早めるために使用するスプレー状の補助剤。
東京に本社を置く模型メーカー。キャラクターモデルや、フィギュアなどを製造している。
コルクガシの樹皮をブロック状に砕いたもの。ジオラマ製作の際に岩や崖などの表現に使用する。
  • コールドキャスト (cold cast)
常温鋳造法。熱して溶かした金属や樹脂を型に流し込むのではなく、化学反応で硬化する樹脂を用いて常温で複製品を得る複製方法。本来であればレジンキャスト一般を指す言葉であるが、模型用語としてはポリストーンの俗称として使用される場合が多い。
模型のウェザリング用に開発された染料系のマーカー。
  • コンパウンド (abrasive compound)
ペースト状または液状の研磨剤。粒子が非常に細かく、布などにつけて研磨する。プラスチックや塗装面の細かい傷や凹凸を消したり、光沢を出すために用いられる。「コンパウンド」は英語の「研磨剤(abrasive compound)」の「剤(compound)」の部分のみを取り出したもので、本来は研磨の意味はない。
  • コンパスカッター
コンパスの要領で円形にカットできるカッター
  • コンバーチブルキット (convertible kit)
部品の選択により、複数の形式(形状)の模型を作ることの出来るキット。コンパチ。
エアブラシに圧縮した空気を供給するためのポンプ。模型用として用いられるのは主に電動である。高価であるが、エアブラシの使用頻度が高いのであれば、長期的にはエアボンベを使用するより経済的。ただしかなりの騒音を発生する。

さ行

[編集]

[編集]
ヤスリがけなどで付いた表面の微細な傷を埋めたり、塗料の食い付きを良くする為に、塗装の前段階として用いられる下地処理剤。
  • サフレス塗装(- とそう)
下地にサーフェイサーを用いずに塗装すること。元々はレジンキャスト等のフィギュアを塗装する際に、素材の透明感を生かすために始められた。
  • さんごー⇒1/35スケール
  • サンディング
やすりがけをすること。
  • サンドペーパー⇒紙やすり
  • さんにぃ⇒1/32スケール

[編集]
  • 仕上げ剤(しあ - ざい)
塗装とデカール貼りが全て終わった後に、全体の光沢を整えたり、塗装面とデカールを保護するために吹き付ける透明塗料。トップコートとも呼ばれる。光沢(グロス)、半光沢(半つや消し)、つや消し(マット)等の種類がある。
フジミ模型が発売している、艦船の喫水線より上の部分を1/700スケールでモデル化したプラモデルのシリーズ。かつてウォーターラインシリーズとして発売されていた製品も一部含む。
模型とその周辺の情景を一体として立体的に表現したもの。情景模型、ディオラマ、ダイオラマ等とも呼ばれる。また、小型のものはヴィネットと呼ばれることもある。
  • 静岡模型教材共同組合(しずおかもけいきょうざいきょうどうくみあい)
青島文化教材社タミヤハセガワの静岡に本社を置く模型メーカー3社からなる協同組合。静岡ホビーショーの開催と、ウォーターラインシリーズの共同開発などを行っている。
  • システム・インジェクション
1つの部品を複数の色や種類のプラスチックで一体成形する技術。実用化当初は1つの部品を色分けした状態で成形するために用いられていたが、現在は関節を持つ部品を一体成形する(即ち、ランナーに付いた部品の状態で既に関節部分が完成している)ことが可能になっている。
  • 下地処理(したじしょり)
塗装の前に、ヤスリがけをしたり、サーフェイサーを塗るなどの下処理を行うこと。
  • シーナリー
鉄道模型のレイアウトやジオラマ製作に使われる素材のことで、地形や植生を表現するために用いられる。カラーパウダー、ライケン、コルクブロックなどが代表的。
塗装の際に、明暗のメリハリをつけるために、陰となる部分を他の部分の色より暗くすること。
  • ジャンクパーツ (junk parts)
使用しなかった余りのパーツや、部品を他に流用したり紛失したりして作れなくなったキットのパーツなど。別の機会に、改造パーツや流用パーツとして使用できる可能性もあるので、ストックしているモデラーが多い。
  • 縮尺(しゅくしゃく)
模型の大きさと実物の大きさとの比。スケールとも言う。
  • シュリンクパック
透明なフィルムで商品を包装し、それを加熱収縮させて、商品の形状そのまま包装を行う方法。外国製のプラモデルでは古くから見られる。パーツの破損や紛失を防ぐ効果があるが、購入前にキットの内容を確認するのが難しい。また時間の経過とともに収縮が進行し、パッケージを変形させたり、破損したりする事もある。古いキットでは、シュリンクパックではなく、セロファン等で丁寧に包装されている物もあった。
シアノアクリレートを主成分にした接着剤で、空気中などの水分に瞬間的に反応して硬化し接着する。プラスチック、金属、ゴム等を接着できるが、衝撃力には弱い。一度に付けすぎると硬化に時間がかかったり、接着力が落ちたりする。また接着面の周囲が白くなる(白化)現象が起きることがあるため、透明部品の接着には向かない。
食品のおまけとして販売されている玩具や模型。現在は食品の方が形だけのおまけとなっている場合が多い。食玩(しょくがん)。
レジンキャスト用の型として使用されるゴム状の合成樹脂。主剤に硬化剤を加えることにより固まる。ゴム状の弾力があるため、ある程度の逆テーパーを持つ複雑な形状のものでも、忠実な型取りと複製ができる。
つや消しの塗装面などにデカールを貼った場合に、塗装面とデカールの間に残った微細な気泡のためにデカールの余白部が銀色に光って見える現象。
塗料を希釈するための溶剤。プラモデル用のものには強い毒性を持つ成分は含まれないが、ラッカー系塗料用のものには特有のにおいと若干の毒性があるので、塗装時には十分な換気が必要。

[編集]
  • 水性アクリル塗料(すいせい - とりょう)⇒アクリル系塗料
  • スカルピー
粘土状の造形材料。熱硬化性なので、オーブン等で加熱して硬化させる。
  • 素組み(すぐ -)
改造や形状の修正等の追加工作を行わず、キットをそのまま組み上げること。
部品を自作して模型を作ること。
外装が透明で中が透けて見える模型のこと。プラモデルではモノグラムが1960年代の初めに発売した「ファントム・ムスタング」が最初で、それ以降に発売されたスケルトンモデルは、殆どがその影響下にあるともいえる。また飛行機の模型では、機体の桁材やリブを再現し、外板を張らない状態の、本当の意味でのスケルトンモデルが作られる事もある。
実物を忠実に縮小して作られた模型。実物の存在しないキャラクターモデルや、形状を大きく誇張・変形させたデフォルメモデルに対する言葉。
  • 筋彫り(すじぼ -)
模型表面のパネルラインや接合部などを細い線で表したもの。現在のキットでは線が凹状に彫り込まれているものが殆どであるが、昔のキットでは凸状に表面から浮き出ているものも多かった。また、自分で模型表面に細い線を彫り込む作業の事も筋彫りという。
  • スナップキット⇒スナップフィットキット
  • スナップフィットキット (snap-fit kit)
接着剤を使用せずに、パーツ同士を組み合わせるだけで固定できる模型。固定方法には、パーツについたフックを受け側のパーツに引っ掛けて機械的に保持するフック式と、接合ピンをピン穴に押し込みピンとピン穴の摩擦力で保持するピン式がある。近年はピン式が主流で、ガンプラ等の初心者向けのキットに広く使用されている。ピン式の場合、受け手側には常に力が加わっているので、エナメル系の塗料でスミ入れやウォッシングを行うと、溶剤の浸透によるプラスチックの劣化のために部材が破損する場合がある。
  • 砂吹き(すなぶ -)
エアブラシや缶スプレーで塗装を行う際、模型との間隔を多めに取り、模型に塗料が付く時には半分乾いている感じで吹き付ること。塗装面は砂をまいたようにざらついた感じになる。ラッカー系の塗料で上塗りを行う際に、溶剤で下地塗装やデカールにダメージを与えないために行われる。
筆や歯ブラシを用いて塗料を飛び散らせる絵画的技法。多くの細かい点をランダムに描くことができる。網を用いると粒子の粗いエアブラシ状の効果も得られる。エアブラシの手入れが悪いと、吹き付けの際にノズル付近に溜まった塗料が飛び散って、スパッタリング状態になることがある。
筋彫りのような凹部に薄めた暗色の塗料を流し込んで強調すること。
  • スライド金型(- かながた)
通常プラモデルの成形に使用される金型は、上下方向の2個で一組となっているが、この場合は鉛直面にはモールドを入れることはできない。鉛直面にモールドを入れるためには側面の金型を追加する必要があるが、側面の金型は横方向からスライドさせて上下方向の金型にセットされるため、スライド金型と呼ばれる。ウォーターラインシリーズの船体などは舷側のモールドのために左右方向からのスライド金型を追加した4方向の金型で成形されており、乗用車の車体パーツは多くの場合上下方向に前後左右の4方向のスライド金型を加えた6方向の金型で成形されている。
部品がうまく合わない時、少しずつ削りながらぴったりと合うように調整すること。
  • スリット (slit)
細長い穴のこと。模型でも実際に穴を開けると実感が増すが、スミ入れのみで十分な場合も多い。

[編集]
  • 成形(せいけい)
型を用いて複製品を形づくること。インジェクション成形、レジンキャスト成形、バキュームフォーム成形など。
  • 成形色(せいけいしょく)
成形された状態でのプラモデルなどの色。キャラクターモデルでは部品ごとに成形色を分け、塗装しなくても設定に近い色分けとなるものも多い。最近では基本色の塗装を行わずにスミ入れ等を行い、成形色を生かした仕上げとする場合もある。
水を加えることにより固化する白色の粉末。ジオラマで地面や建物などを作ったり、砕いて瓦礫などに使われる。また白い色を生かして雪の表現にも用いられる。
プラモデル用の接着剤は、溶剤でプラスチックを溶かすことによりプラスチック同士を接着する。そのためプラスチック以外の材料は接着できないので、プラスチック以外の接着にはエポキシ樹脂系接着剤や瞬間接着剤などを使用する必要がある。
  • セミグロス
半光沢(半つや消し)のこと。飛行機の模型などでは、実際の塗装がグロスであっても、セミグロスで仕上げた方が実感のでる場合がある。

[編集]
ソフトビニールは、ポリ塩化ビニルのうち軟質なものの通称。特に、ロウ原型を用いて作られた接合部のない金型に液状の材料を入れ、加熱硬化させて作られた中空の成形品をソフトビニールと呼ぶ場合が多い。キンケシ等の消しゴム人形の原料も軟質のポリ塩化ビニルであるが、こちらはPVC等と呼ばれることが多い。
ソフトビニールの略であるが、いわゆるソフビ人形の意味で使われることも多い。ソフトビニールが玩具に使われ始めたのは、それまで玩具に使われていたセルロイドが発火の危険性から使用が禁止されたための代替品としてであり、以後玩具に広く使われた。特に1960年代の後半にマルサン商店の発売したウルトラヒーローや怪獣のソフビ人形は大ヒット商品となり、以後メーカーを変え、リニューアルを繰り返しながら現在でも男児向け玩具の定番として販売が続けられている。ソフビ人形の一大転機となったのはガレージキットブームの初期にビリケン商会から発売されたメタルーナ・ミュータントのソフビキットである。それまでのソフビ人形が成形の都合もあって丸みをおび、頭身も低くデフォルメされていたのに対し、ハマ・ハヤオが原型を担当したこのキットは徹底的にリアルに造形されていて当時の模型界に大きな衝撃を盛って迎えられた。以後、ソフビは怪獣やフィギュアのガレージキットの素材としても広く使われるようになり、玩具としてのソフビ人形も次第にリアルな造形へと変化していった。
木材などを使って作る模型。プラモデルが一般化するまでは模型の主流で、ブロック状に大まかに切断した木材と設計図をセットしたキットが販売されていた。現在も根強い愛好家がいる。

た行

[編集]

[編集]
dioramaの英語風の発音。
耐水製のある紙やすり。耐水サンドペーパー。水を付けながら作業できるので目詰まりしづらい。
金属の精密製造法。ダイキャスト製の部品は、プラスチック成形品よりやや精度は劣るものの強度は高いので、飛行機の脚部のように強度を必要とする部品に使用されたり、錘を兼ねた部品などに使用される場合がある。また、いわゆる超合金玩具に多用されている。
  • ダボ⇒ガイドピン
  • ダボ穴(- あな)
ダボ(ガイドピン)を入れるための穴。ピン穴。ダボとダボ穴の位置関係がずれているとかえって組立ての支障になる。
静岡に本社を置く模型メーカー。旧称「田宮模型(たみやもけい)」。1/35スケールを国際標準にまで押し上げた「ミリタリーミニチュアシリーズ」等のスケールモデルで高い評価を受けているが、ミニ四駆や電動ラジコンカーのメーカーでもある。
  • だるい
エッジが丸まっていたり、筋彫りが必要以上に太かったり、あるいはサーフェイサーや塗料を厚く塗りすぎたりしてモールドにシャープさのない状態のこと。
  • タンポ印刷 (- いんさつ)
球面等の曲面に印刷する方法で、インクを一度シリコンゴムで出来た半球形のパッドに転写して印刷を行う。パッド印刷(Pad Printing)。塗装では不可能な細かな文字やマーキングを再現でき、デカールのようにニス部の段差が目立つ事も無いが、コストは高い。

[編集]
エッジ部分の傷や塗料の剥れを表現すること。
  • 注型(ちゅうけい)
レジンキャストなどで型の中に樹脂などを流し込むこと。

[編集]
  • 突き出しピン(つ - だ -)
プラスチックの成形品を金型から取り外すのに使用される可動式のピン。プラモデルの部品にはこの跡が丸く残っていることが多い。多くのメーカーではピンをランナー部や組立て後に見えなくなったり、見えても目立たない位置に設けるなどの工夫をしているが、ピン位置に無頓着なメーカーもある。目立つ位置にピン跡がある場合は、凹んでいる場合はパテ埋め、出っ張っている場合は削り取って整形する必要があるが、周辺のモールドとの兼ね合いで困難な場合も多い。
段差がない状態のこと。「ツライチ(面一)にする」とは、2つ以上の部品を組み合わせた部分が同一面になるように、出っ張った部分を削ったり、凹んだ部分にパテを盛ったりして整形すること。

[編集]
dioramaの日本風の発音。模型雑誌が広めたもの。英語での発音は「ダイオラマ」に近いので、日本のモデラーの間でしか通用しない。
動力を内蔵せず、完成品を展示することを目的とした模型。かつて国産の戦車や車、艦船などのプラモデルが動力で走行するのが普通だった時代にそれと区別するために使われた言葉で、現在の国産プラモデルは殆どがディスプレイモデルとなっている。
  • ディテール (detail)
細部、あるいは細部の表現や再現性のこと。
  • ディテールアップ
追加工作によって細部の再現性や実感を高めること。
  • ディテールアップパーツ
模型の実感を高めるための、エッチング製やレジンキャスト製のパーツ。近年はメーカー純正のディテールアップパーツが用意されていたり、キットにエッチングパーツなどが含まれている場合もある。
手書きの難しい文字やマークなどを模型に転写して再現するためのシール。プラモデルには水でぬらして台紙からスライドさせて貼りつけるタイプのものが主にセットされている。スライドマーク、転写マークなどとも呼ばれる。
  • デカール定着剤(- ていちゃくざい)
デカールを軟化させ、模型表面への密着性を高めるための補助剤。デカールを軟化させるだけのものをデカール軟化剤(マークソフター)、更に接着力を高める効果も持ったものをデカール定着剤(デカールフィッター、マークセッター)と区別する場合もある。デカールの種類と定着剤の相性により、効果があまり無かったり、逆に効き過ぎたりする場合があるので、事前の確認が必要である。
  • デカール軟化剤(- なんかざい)⇒デカール定着剤
  • デカールフィッター⇒デカール定着剤
  • デコパージュ
模型用語としてのデコパージュは、手芸のデコパージュでベースとして使用される、様々な形に加工された板(プラーク)のことを指す場合が多い。これをニスなどで仕上げてジオラマの台などに使用する。
  • デザインナイフ
ペンタイプの替刃式ナイフの一種。メーカーによってはアートナイフと別商品としている場合もあるが、基本的にはアートナイフと同じもの。
特徴を強調したり、頭身を縮めたりして形状を大きく変形させた模型。フィギュアやロボット、怪獣などのキャラクターモデルに多く見られるが、飛行機や戦車のデフォルメモデルも存在する。
  • 転写マーク(てんしゃ -)⇒デカール
  • 点付け(てんづ -)
接着剤(特に瞬間接着剤)を点状に少量付けて接着すること。
穴の内側をなぞる事により文字や図形が書けるように穴の開けられた薄板。模型用として、円形や角形のハッチや点検孔を筋彫りするためのエッチング製テンプレートが市販されている。

[編集]
ガレージキット展示即売会などにおいて、一日のみの販売の権利を付与する簡易的なアマチュア向け商品化許諾制度。
東京に本社を置く模型メーカー。飛行機や艦船のほか、城や兜、甲冑などもモデル化している。他社から引き取った金型も多い。トレーディングフィギュア形式の彩色済みプラモデルの「翼コレクション」も人気が高い。
  • 研ぎ出し(と - だ -)
塗装面の光沢を出したり、デカールを貼った部分の段差をなくすために使われるテクニック。塗装やデカール貼りを行った後に厚めにクリアー塗料を吹きつけ、乾燥後にサンドペーパーやコンパウンドを用いて、順次目を細かくしながら磨き上げていく。
  • 溶きパテ(と -)
ラッカーパテを溶剤で溶いたもの。部品表面の傷を埋めたり、鋳造表現を加えるのに用いたりする。
筆につけた塗料を一度拭き取り、わずかに残った塗料をこすり付けるようにして塗装するテクニック。模型のエッジや凸部を強調するために用いられることが多い。
  • トップコート⇒仕上げ剤
  • ドール⇒人形
人形のことであるが、マニア向け商品としてのドールとフィギュアの境界は曖昧であり、大まかには着せ替え人形の流れを汲み、髪が植毛されていたり、布製の衣装を着ているものがドールといえるが、例外やその他の要素もありそれほど単純ではない。

な行

[編集]

[編集]
  • 流し込み(なが - こ -)
流し込みタイプの接着剤とは、樹脂分を含まないサラサラタイプの接着剤のこと。
  • 中研ぎ(なかと -)
研ぎ出しの一段階。クリア塗装後に目の細かいサンドペーパーで磨き上げる。この後再度クリア塗装を行った後、最終的な研ぎ出しを行う。
  • 梨地(なしじ)
表面に梨の果実の表面のような、細かい凹凸が付いている状態。
  • 梨地加工(なしじかこう)
キットの表面を細かい凹凸状に加工すること。戦車などの鋳造肌の表現や、滑り止めなどの表現に用いられる。凹筋彫りを持つ飛行機のキットなどの表面が梨地状になっている場合は、放電加工により金型を作成した後研磨を行っていない状態であり、意図的に梨地状に加工しているのではない。
  • ななにぃ⇒1/72スケール

[編集]
2つのキットの部品を用いて1つの模型を作ること。2つのキットの部品の出来のよい部品を組み合わせたり、2つのキットの中間的な形態を持つ別の形式を作ったりする。例えば、飛燕のキットと五式戦の後期型のキットを組み合わせて、水滴風防を持つ飛燕の後期型を作ったりすること。部品の流用程度の場合を除き、一見簡単そうに見えても、実際には高度な技量と多くの作業量が必要な場合が多い。
栃木県に本社を置くプラモデルメーカー。通称「ニチモ」。日本で最も早い時期にプラモデルを開発した老舗メーカーの一つであるが、現在は新製品の開発はほとんど行っていない。
千葉県に本社を置く模型メーカー。通称「ニットー」。
細い棒状や帯状のものを切断するための工具。プラモデル用として販売されているものは、ランナーから部品を切り取るのに便利なように刃が薄く作られているため、他の用途に用いると刃こぼれを起こす危険性がある。
  • 肉厚(にくあつ)
部品の厚さのこと、あるいは厚さが厚いこと。完成後に肉厚(厚さ)が見える部分は、スケールに応じた厚さに削り込むとリアルさが増す。
  • 肉抜き穴(にくぬ - あな)
一般的には軽量化のために構造上重要でない部分に開けられる穴のことであるが、プラモデルでは部品の表面にヒケが生じないように、部品の裏側に設けられる窪みや穴のことを指す。通常は組立て後には肉抜き穴が見えなくなるように設計されるが、部品点数を抑えたキットなどでは完成後も見える場合がある。目立つ位置にある時は、プラ板で覆ったり、パテ埋めで隠す方がよい。
  • 肉ヤセ(にく -)
パテなどが溶剤の蒸発により硬化後に体積が減ること。

[編集]
  • 抜き勾配(ぬ - こうばい)
プラモデルの部品側面に付けられる角度。プラモデルは成形品と成形用の型の両方が硬質なため、部品の側面を完全に鉛直面にすると型から成形品を抜くことが出来ないので、成形品の側面には断面が上に行くほど小さくなるように角度をつける必要があり、この角度を抜き勾配と呼ぶ。成形品が軟質のPVCの場合や、型として軟質のシリコンゴムを使用するレジンキャストでは、側面が完全に垂直だったり、逆に上にいく程断面が大きくなる逆テーパーを持つ部品も成形することが可能である。垂直であるべき面に抜き勾配が付いているのが目立つ場合は、削り込んで垂直面をきっちりと出すのもプラモデルの基本工作の1つである。
  • 抜け(ぬ -)

[編集]
模型製作で使用される粘土には、石粉粘土(フォルモ、ファンド、ラドール等)、樹脂粘土(スカルピー等)、紙粘土、油粘土などがある。

[編集]
長さ、厚さ、間隔、深さなどを高精度で測ることの出来る道具。寸法を固定できるので、寸法を写し取ったり、同じ寸法の部品を多数作るときなどにも便利。
  • 伸ばしランナー(の -)
ランナーをロウソクの火などで熱して引き伸ばしたもの。熱する時間や引き延ばす速さで糸状から細い棒状まで様々の太さのものを作ることができる。糸状のものを張り線やアンテナ線としたり、棒状のもので艦船のマストを自作したりする。均一の太さのものを揃えるのが難しく、あまり長いものも出来ないが、プラモデル用の接着剤が使用できるため、金属線などを用いるよりは工作は容易になる。また伸ばし始めの部分はテーパー状になるので、テーパーを生かして使用する場合もある。
  • ノンスケール
スケールが明確に定められていないこと、または明記されていないこと。フィギュアやキャラクターモデルに多く見られるが、スケールモデルにも存在する。箱スケールとも呼ばれる。

は行

[編集]

[編集]
  • ハイグレード (high grade)
品質が高いこと。あるいはガンプラのシリーズ(グレード)の1つ。
  • ハイライト (highlight)
光を反射して一番明るく見える部分のこと。それを表現するためにエッジの部分などを明るく塗装することをハイライトを入れるという。
  • パーティングライン (parting line)
金型の合わせ目に出来る細い凸線や段差。部品のコーナーに合わせ目が来る時は殆ど問題にならないが、部品の途中に出来る場合は削り取って整形する必要がある。線になっているだけであればカッターナイフと紙やすりで容易に整形できるが、金型がずれて段差となっている時はパテを併用した方が良い場合もある。スライド金型が使われている場合は、思わぬ場所にパーティングラインが出来ている場合があるので、注意が必要である。逆に1/1スケールにおいては、実物に出現するパーティングラインを再現するために、メーカー側で金型の構造上の工夫が要求される。ポリマーフレームを採用した小火器の模型がこれに該当し、整形するとかえって実感を損なってしまうことになる。
熱して柔らかくしたプラ板等を、空気を抜くことによって型に密着させて成形する方法。
バキュームフォームで成形されたキット。航空機のガレージキットやラジコンカーのボディに良く見られる。最近のガレージキットはメス型を使用した高品位なものが多い。
乾燥した顔料を粉末状にし粘着剤で固めた画材。削って粉末状にしたものをウエザリングや仕上げなどに使用する。
静岡に本社を置く模型メーカー。旧称「長谷川製作所(はせがわせいさくしょ)」。スケールモデルが中心で、特に航空機は定番商品だけでも国内最多、限定商品も含めれば世界最多の製品数を持ち、「飛行機のハセガワ」とも称される。近年は「マクロス」や「MA.K」でキャラクターモデルにも参入し、「アイマス機」のようなスケールモデルとキャラクターのコラボ商品も発売している。
  • パクトラタミヤ
かつてタミヤから販売されていたエナメル系塗料。
製品の大きさやキットを納める箱の容量、価格設定等のメーカーサイドの事情で縮尺(スケール)が決められたキット。ノンスケール。
ペースト状または粘土状の工作材料。部品の傷や隙間に充填して埋めたり、部品に盛り上げて形状を変えたり、小さな部品やフィギュアなどの造形に用いたりする。プラパテ(ラッカーパテ)、エポキシパテ(エポパテ)、ポリエステルパテ(ポリパテ) 、光硬化パテ、瞬着パテなどの種類がある。
  • パネルライン (panel line)
飛行機などの外板の継ぎ目や接合線のこと。プラモデルではスジ彫りで表される。現在では凹線で表すのが定番となっているが、実際のパネルラインは必ずしも凹んでいる訳ではない。
  • 幅ツメ(はば -)
部品の接合面を削ったり、部品を立て割りにして切断面を削った後に再接着したりして部品の幅を狭くすること。
  • 幅増し(はばま -)
部品の接合面にプラ板を貼ったり、部品を立て割りにして切断面にプラ板を挟んで再接着したりして部品の幅を広くすること。
  • バリ (burr)
金型の合わせ目から流出したプラスチックが薄い板状になったもの。最近の国産キットでは殆ど見られないが、金型の劣化したキットや、外国製のキットでは発生している場合がある。パーティングラインと同様に削り取って成形する必要があるが、大きなバリは保存しておくとプラ板の代わりとして使える可能性もある。
熱帯産の植物の一種で、非常に軽量で柔らかく加工しやすい。軽量を生かして飛行目的の模型航空機に広く使用されている。プラモデル等の製作でも、ヒートプレス用の原型の製作や、大きな自作部品を軽量化するための芯材などに使用される。
法律用語としては著作権の旧称であるが、一般的には著作権の所有者が第三者に有償で認める、著作物(キャラクター等)を複製する権利(画像の使用や、模型の製作、販売等を含む)をいう。
静岡に本社を置く日本最大の玩具・模型メーカー。プラモデルはほぼキャラクターモデルのみ。ガンプラで圧倒的なシェアを持つだけでなく、多くの新技術でプラモデルを進化させている。
ガンプラ等に見られる、安全性を優先して尖っているべき部品の先端を丸めたり、鋭いエッジとなるべき部品の角をわざと落とした状態のこと。
はんだ(スズと鉛の合金)を熱で溶かして金属部品同士を接着(はんだ付け)するための道具。熱でプラスチックを溶かして穴を開けたり、ダメージを表現したりすることもできる。高熱となるので、火傷や火事を起こさぬよう注意が必要。
エアブラシの吹きつけ部分(本体)。通常はホースでコンプレッサーから空気を送り込んで使用するが、エアボンベを直接接続して使用する事も出来る。

[編集]
光に当てることにより化学反応を起こし硬化するパテ。溶剤を含まないため、硬化後の肉やせが殆ど無い。一度に厚く(2mm以上)盛ると、中まで光が届かず硬化し辛いので、厚く盛りたい場合は何層かに分けて作業する必要がある。直射日光に当てたり、蛍光灯に近づけて強い光を当てると1~2分で硬化する。
液体が固化した際に、体積の減少により表面に生じる窪み。プラモデルでは部品の厚さが厚い部分や、接合ピンのある位置などに生じやすい。パテなどで埋めて整形する必要がある。
  • ピースコン
オリンポス社のハンドピースの製品名。かつては模型の塗装に使用できる手ごろな価格帯のエアブラシはピースコンしかなかったため、エアブラシの代名詞として使われる事もある。
熱した塩ビ板やプラ版を型に押し付けて成形する手法。飛行機のキャノピーなどの比較的単純な形状の部品の自作に使用される。
  • ビット
リューターの先端に取り付けて、切削や研磨を行うための工具。用途に応じて様々な材質や形状のものがあり、交換して使用することができる。
  • 表面処理(ひょうめんしょり)
塗装の前段階の作業のこと。ゲートやバリ、パーティングラインなどを除去し、ヒケや傷がある場合はパテ埋めして整形し、サーフェイサーを吹きつけてヒケや傷を確認して、ある場合には再度パテ埋めとサーフェイサー吹きを行うのが大体通常の作業であるが、部品表面に離型剤が残っている場合は洗剤などで離型剤を落としたり、必要に応じて表面全体をペーパー掛けする場合もある。
  • ピン穴(- あな)
ガイドピンや接合ピンを差し込むための穴。
小さい部品を摘んで持ったり、デカールをセットするときなどに使用する。少々高価でも精度の高いものを使った方が、部品を飛ばして紛失する危険性は小さくなる。デカール貼りに使用するものは、デカールを傷めないように先端が丸まっている方がよい。
  • ピンバイス
ピンドリル(非常に細いドリル)を挟んで固定する柄。手で回して穴を開けるのに使用する。複数の径のドリルを装着することができる。

[編集]
愛知県に本社を置く模型メーカー。戦車や航空機などのスケールモデルと、スターウォーズシリーズ等のキャラクターモデルで知られる。
アートクレイ社製の石粉粘土。硬化後に非常に硬くなり、フィギュア製作に使われることが多い。
絵画用の定着液。パステルをウェザリングや仕上げに用いた場合の定着剤などとして使用される。
人物の模型のことであるが、マニア向け商品としてのフィギュアとドールの境界は曖昧であり、大まかには彫刻や陶器製人形の流れを汲み、頭髪や衣装が本体と同一素材で作られているものがフィギュアといえるが、例外やその他の要素もありそれ程単純ではない。かつてはガレージキットとして販売される場合が殆どであったが、現在はPVCやポリストーン製の高品位で比較的安価な完成品や、カプセル玩具や食玩、トレーディングフィギュアなどの安価な完成品、自然なポーズが可能な可動部と良好なプロポーションを兼ね備えたアクションフィギュアなどが大量に販売されている。
市販されているプラモデルやガレージキットを組立て、完成品を作ることを仕事として行う人。仕上げ師。
様々な色を薄めて塗り重ねることで、周囲からの映り込みを表現したり色味を増やしたりして表情を持たせる技法。
パジコ社製の石粉粘土。手芸、ホビー用に幅広く使われる。
静岡に本社を置く模型メーカー。スケールモデルが中心で、現在は車と艦船のキットの開発に力を入れている。
可塑剤などに使用される化学物質。フタル酸エステルの一種であるDEHPPVCの可塑剤として広く使われていたが、有害性が指摘されDEHPを含むPVCのおもちゃへの使用が禁止されたため、食玩などはDEHPを可塑剤としないATBC-PVC(非フタル酸系塩ビ)やエラストマー樹脂などの代替物質へ材料が切り替えられている。
  • プライマー
金属(メタルパーツやエッチングパーツ)、レジン等の模型用塗料の食い付きの悪い材料に塗装する場合に使用する下地剤。通常は無色透明。プラモデル用に開発されたもの以外は、プラスチックを侵す恐れがあるので注意が必要。
  • プライマーサーフェイサー
プライマーとしての機能を併せ持ったサーフェイサー。プラサフ。
静岡に本社を置く模型メーカー。航空機等のスケールモデルを発売している。
ラッカーパテの通称
ポリスチレンを薄板状に成形したもの。プラモデルの改造等に広く使われる。
ポリスチレンを棒状に成形したもの。プラモデルの改造等に広く使われる。角断面と丸断面のものがある。
プラ板よりさらに薄い、厚さ0.1~0.15mm程度の素材。
既存のキットをベースとせず、各種材料を用いて模型を作ること。
ガレージキットの原型の製作や、模型雑誌の作例記事の執筆など、模型の製作で収入を得る人。純粋に模型の製作のみで生計を立てられる人は極僅か。

[編集]
  • へたり
模型の可動部が磨耗などでゆるくなり、保持力をほとんど無くしてしまった状態。
  • ペイントマーカー
模型塗装用のフェルトペンの一種。細部の塗装や、スミ入れなどに使用できる。色数が限られており、自由な混色も出来ないので、キャラクターモデル向きだが、銀や黒などの基本色はスケールモデルでも重宝する。
  • ペイントリムーバー
模型などに塗られた塗料を除去するための溶剤。商品によってはプラスチックを溶かす成分が含まれるため、プラモデルに使用する際は事前に確認する必要がある。

[編集]
放電加工で作られた金型。放電加工のままでは表面が梨地状なので、研磨により面を平滑にする必要がある。原型を反転トレースした金型を作成できるので凹スジ彫りとするのが容易であるが、凹スジ彫りは金型では凸線となり研磨の邪魔になるため、細かい凹スジ彫りの入ったキットでは梨地のままとしたものも多い。最近の国産プラモデルの金型はベリリウム合金での型取りやレーザー加工で作られることが多く、放電金型は少ない。
金属製の棒状または板状のやすり。断面形状は平、半丸、丸、角、三角などの種類がある。木材を削ったり、プラスチックを大まかに削るのに使用される。
プラモデルなどのパッケージに描かれた絵。箱絵。 製品の完成イメージを表すとともに、購買意欲を高める効果も持つ。
株式会社ホビージャパンが発行する月刊の模型雑誌。現在はキャラクターモデルがメイン。
主剤に硬化剤を練り込むことで硬化するパテ。ポリパテ。化学反応で硬化するためヒケや肉痩せが生じない。硬化時間は数分から数十分と早い。
一般的な合成樹脂の一種で、軟質のものはいわゆるソフビ人形や消しゴム人形、完成品フィギュアなどの原料として使われてきたが、可塑剤として使用されていたフタル酸エステルの玩具への使用が禁止されたため、現在はフタル酸エステルを含まないATBC-PVCやエラストマー樹脂への代替が行われている。
耐衝撃性に優れた合成樹脂。ラジコンカーのボディなどに使用される。
可動軸保持用のポリエチレン製の部品。保持力が高く、へたりも少ないが、塗料が乗りにくくディテールも入れ辛いため、なるべく見えなくなるような工夫が必要。
  • ポリストーン
高分子素材と石粉を混ぜ合わせて作られた、プラスチックに近い精度と、石に近い重さを持つ素材。非常に重量感があり、完成品のフィギュア等に使用される。
  • ボールジョイント (ball joint)
球体とそれを保持するソケットで構成された接合部。2軸方向への自由な可動と、軸回りの回転が可能。ソケットは必ず半球より大きくする必要があるため、折り曲げの角度はあまり大きく取れないが、ソケットに切れ込みを入れることにより特定方向のみ折り曲げの角度を大きくする事は可能。
錫と銅の合金。低融点でゴム型で容易に成形できること、比較的柔らかく工作が容易であることなどから、メタルフィギュアやメタルキットの材料として広く使用されている。
  • ボンド
コニシ株式会社の持つ接着剤の商標であるが、接着剤一般を表す言葉としても使用されている。また木工用ボンドの意味で使用される事もある。

ま行

[編集]

[編集]
埼玉県に本社を置く模型メーカー。旧名称「有井製作所(通称アリイ)」。現在は鉄道模型を主に扱っている。プラモデルは旧エルエス製の航空機キットとそのリニューアル版が「マイクロエース」のブランドで流通しているほか、「アリイ」ブランドのままで流通している製品も少なくない。
  • マークセッター⇒デカール定着剤
  • マークソフター⇒デカール定着剤
  • マスキング
塗装の際に、必要以外の部分に塗料がつかないよう、テープや紙などで覆って保護すること。
  • マスキングゾル
マスキング用の材料の一種。液状で乾くと半透明の皮膜状になり、不要な部分はカットする事も出来る。
マスキング用の低粘着力の紙テープ。セロテープは粘着力が強すぎ、下地を傷める恐れがあるので、マスキングテープの代わりには使用しない方がよい。
  • マスターグレード (Master Grade)
ガンプラのシリーズ(グレード)の1つ。1/100スケールで展開されている。
ガレージキットの原型製作者。
  • マスターモデラーズ (Master Modelers)
芸文社が発行する月刊の模型雑誌。スケールモデルがメイン。
  • マット (mat)
光沢のない状態。つや消し。
  • マテリアル (material)
プラスチック、金属、レジンなどの『素材』のこと。プラスチックの部品以外にエッチングパーツやレジンパーツの入ったキットを、マルチマテリアルキットなどという。
東京に本社のあった玩具・模型メーカー。日本で始めて国産プラモデルの一般販売を行った。怪獣のソフビ人形でも一世を風靡した。

[編集]
  • ミラコン
日本ミラコン産業製の模型用粘土。
複数のキットから部品を流用・加工して、流用元とは全く異なる模型を作り出すこと。
ハセガワが製造している、1/72スケールのAFVを中心としたプラモデルのシリーズ。
タミヤが製造している、1/35スケールのAFVを中心としたプラモデルのシリーズ。

[編集]
  • ムク
部品や模型が中空でなく、中が全部詰まっていること。レジンキャスト製のガレージキットはムクの部品で出来ている場合が多い。強度は高くなるが重い。
レジンキャストで作られるガレージキットなどに使用される合成樹脂。主剤に硬化剤をまぜることにより化学反応で硬化する。レジン、キャスト、プラキャストなどと呼ばれる事もある。

[編集]
  • 面相筆(めんそうふで)
人形の顔を描くのに用いられていたとされる、細い線の描ける筆。模型においても、フィギュアの塗装や、細部の塗装などの細かい作業に使用される。

[編集]
  • モールド (mold)
本来の意味は鋳型や金型のことであるが、模型用語としてはパネルラインやリベットのような模型表面に施された細部の彫刻のことを指す。凸の場合と凹の場合とがあるが、凸モールドはペーパー掛けなどで消えてしまったときの再生が難しい。また、パネルラインなどは凹線の方が見た目が自然で、スミ入れ等のテクニックも使いやすいため、凹モールドの方が好まれているが、凸モールドを全て凹に彫り直すには大変な手間がかかる。初期のプラモデルは金型に外形を彫り込んだ後にモールドを彫っていたため製品ではモールドは凸になっている場合が多かったが、最近のプラモデルは原型を反転して金型を作ったり、CADデータから直接金型を彫ることで、モールドを凹としている場合が多い。
  • モールディング
模型の表面にモールド(細部の彫刻)を入れること。彫ったり、削ったり、薄い板などを貼ったり、熱した型を押し付けて窪みを作ったりする。スジ彫りを入れるのは代表的なモールディングの1つ。
走行用の動力を内蔵したキット。
プラモデル等の模型製作を趣味または職業とする人。
モデルアート社が発行する月刊の模型雑誌。スケールモデルのみを扱っている。。
大日本絵画が発行する月刊の模型雑誌。スケールモデルとキャラクターモデルの両方を扱っている。スケールモデルがメインの場合が多いが、特集によってはキャラクターモデルをメインに扱う場合も少なくない。

や行

[編集]

[編集]
  • 焼いたドライバー(や-)
ロウソクの火などで先端を熱したドライバー。プラモデルの初期、飛行機の車輪も回転するのが当たり前だった時代には、車輪を貫通して飛び出した車軸の先を焼いたドライバーでつぶして、車輪が回転できるようにするなどという指示が組立て説明書に書かれていた。また、ツィンメリット・コーティングを再現するために、焼いたドライバーの先を押し当てて模型表面に直接傷を付けていくという、一発勝負的なテクニックも有った。
  • 焼き針(や - ばり)
熱した針。先端で模型の表面に穴を開けたり傷をつけたりして、弾痕やバトルダメージなどの表現を行うことができる。塗料や接着剤には引火しやすいものもあるので、火気の使用には注意が必要。

[編集]
  • 湯口(ゆくち)⇒ゲート

[編集]
亜鉛ニッケルから構成される合金。エッチングパーツの素材として使用されたり、薄板をディテールアップ用に使用したりする。ステンレスほど硬くなく、加工性が良い。
  • よんぱち⇒1/48スケール

ら行

[編集]

[編集]
  • ライケン
ジオラマで低木や藪などの表現に使用される植物(地衣類)の一種。鉄道模型用のアクセサリーとして市販されている場合が多い。シーナリーパウダー等と併用すると更にリアルな植物の表現が可能。
日本で広く使われているプラモデル用塗料。乾燥が速く、強固な皮膜ができる。正しくは「油性アクリル系塗料」。
プラモデル用のラッカーシンナーは、プラモデル用のラッカー系塗料(実際は油性アクリル系塗料)を薄めるためのもので、プラスチックを侵す性質は無く、毒性も低い。本来のラッカーシンナーはプラスチックを強く侵し、接着剤として使用することも可能であるが、毒性を持つため現在は入手が難しい。
ラッカー系溶剤を含み、溶剤が揮発することで硬化するパテ。溶剤が揮発した分の体積が減少するため厚く盛る場合には向かず、傷や部品のヒケの修正などに用いられることが多い。プラモデル用として古くから市販されており、プラパテあるいは単にパテと呼ばれることもある。 用いられている溶剤は、ラッカー系塗料に用いられているものとは異なってプラスチックをやや侵す性質を持ち、それによってプラスチックへの食いつきを良くしているが、かつて木製模型用として販売されていたものほど強く侵すことはない。
本来は成形品へプラスチックなどを流し込むための金型の中の流路のことであるが、プラモデルでは流路の中のプラスチックが固まった物自体をさす。通常は枠状または枝状をしていてゲートを介して部品が接合されている。円形に近い断面をしている場合が多く、ロウソクの火などで熱して引き伸ばし、細い棒状や糸状にして使用する事もある。また透明部品のランナーはライトなどを透明化する追加工作に利用される事もある。

[編集]
  • リキャスト (recast)
レジンキャスト製の複製品から型を作り、再度複製を行うこと。自分で作ったり、改造したりするために行うのであれば問題ないが、販売目的で市販ガレージキットのリキャストを行うのは違法行為である。韓国などではリキャストによる国産ガレージキットの海賊版が流通しているが、安かったり、国内では入手が困難だからといって、それらを購入するのは犯罪に加担する行為であり、行うべきでない。
成形品がスムースに離型できるように使用される薬剤。レジンキャストではシリコン型の破損を防ぐため大量に使用される。プラモデルでは殆ど問題にならない程度しか付着していない場合が多いが、外国製のキットの中には大量に付着しているものもある。離型剤が残っていると塗料が乗りづらいため、洗剤や専用の溶剤で洗い落とす必要がある。
  • リターダー (retarder)
ラッカー系の塗料に混入させて塗膜の乾燥を遅らせる遅延剤。 筆塗りの際の筆ムラが出にくくなり、フィギュアの顔等の細かい塗装も楽になる。
先端に固定したビットを回転させ、切削や研磨などを行う電動工具。モーターツールあるいは代表的なメーカー名からドレメルと呼ばれる事もある。
  • 流用パーツ(りゅうよう -)
改造やディテールアップのために他のキットのパーツを使用すること。

[編集]

[編集]
本来は合成樹脂の総称であるが、模型用語としてはレジンキャストで主に使用される無発砲ウレタン樹脂のことを指す場合が多い。レジンキャスト用のものは通常着色されているが、透明なものはクリアレジンとも呼ばれジオラマの水の表現などにも使用される。
原型を型取りして作られたシリコンゴム製の型に無発泡ウレタン樹脂を注入し、複製を作ること。製品に発生する気泡をなくすため、注型時に遠心脱泡や真空脱泡を行う事もある。少数生産向きの複製方法であり、ガレージキットの殆どはこの方法で作られている。
壊れたプラモデルなどを修理し、再組立て、再塗装を行い新品同様に再生すること。
  • レタッチ (retouch)
塗装の失敗した部分や、傷ついたり汚れたりした部分などを後から補修すること。
模型メーカー。アメリカに本社を置く通称「アメリカレベル」と、ドイツに本社を置く通称「ドイツレベル」の2社がある。ドイツレベルはヨーロッパ最大のプラモデルメーカーで、航空機、戦車、艦船、車等のスケールモデルを中心に、他社からのOEM商品も含めて大量に発売している。

[編集]

わ行

[編集]

[編集]
世界最大のガレージキットのイベント。通称「ワンフェス」。初期には都立産業貿易センターで行われていた。

[編集]

[編集]

[編集]
  • ヴィネット (Vignette)
小型のジオラマ

数字

[編集]
  • 1/1スケール
実物大、原寸大とも呼ばれる。模型は実物より小さく作られる場合が多いが、実物が小さい場合には1/1で作られる事もある。特に実物に忠実に作られたものはレプリカとも呼ばれる。プラモデルでも虫、小鳥等の小動物や、拳銃等の小火器は1/1で作られる場合がある。フィギュアでも妖精サイズのキャラクターは1/1で作られることがあり、プラモデル化された例もある。また、究極のキャラクターアイテムとして等身大のフィギュアも市販されている。
  • 1/24スケール
自動車のプラモデルの標準スケール。初期には主にアメリカで1/25のキットも発売されていたが、現在はほぼ1/24に統一されている。航空機のプラモデルとしてはほぼ最大のスケールであり、1970年代の初めにエアフィックスが最初のキットを発売して以後あまり製品数は増えなかったが、21世紀に入ってトランペッターが参入し、順調に製品数を増やしている。AFVの分野でも、初期には1/24~1/25のキットが作られていたが、1/35が主流となるとこのクラスのキットは殆ど作られなくなった。しかし最近になってやや復活の兆しを見せている。
  • 1/32スケール
航空機のプラモデルの標準スケールの一つ。始めは第二次世界大戦時の戦闘機が中心だったが、現在では現用のジェット戦闘機までモデル化されている。自動車もトラックやバスなどの大型車両を中心にこのスケールでモデル化されている。メタルフィギュアの標準スケールでもあるため、初期にはこのスケールで作られたAFVのキットもあったが、1/35が標準スケールとなって以降は殆ど作られていない。
  • 1/35スケール
AFVのプラモデルの主力スケール。タミヤが採用したこのスケールはその後AFVの標準スケールとなり、現在では多くのメーカーがこのスケールでAFVなどの軍用車両やフィギュアのキットを販売している。また、AFVに合わせる形で、艦船やヘリコプター等の航空機のキットも少数ながらこのスケールで発売されている。
  • 1/48スケール
航空機のプラモデルの主力スケール。始めはアメリカで採用されたスケールであるが、その後日本やヨーロッパのメーカーでも採用された。キット数では未だ1/72スケールに及ばないが、現在は多くのメーカーが開発の主力を1/48に移している。AFVの分野でも初期の段階からこのスケールのキットは作られていたが、主力とはなれなかった。しかし、現在タミヤは驚異的なスピードでこのスケールでAFVのモデル化を進めており、追従するメーカーも現れている。
  • 1/72スケール
航空機のプラモデルの標準スケール。1/72は1930年代に最初のプラモデルがイギリスで発売された際に採用されて以来、航空機の主要スケールとして世界中で多くの製品が作られ続けている。AFVの分野では、初期にはイギリスの鉄道模型のスケールを採用した1/76がこのクラスの標準スケールであったが、日本のハセガワやイタリアのエッシーが航空機に合わせてミニサイズAFVにも1/72を採用して以来AFVでも標準スケールとなり、現在では中国やヨーロッパのメーカーから多くのキットが発売されている。艦船の分野では、以前は魚雷艇などの小艦艇だけがこのスケールで作られていたが、現在では護衛駆逐艦や潜水艦なども1/72で作られている。キャラクターモデルの分野でも、ガンプラでは主要スケールとなっていないものの、マクロスのバルキリーなど1/72でモデル化されているキットも多い。
  • 1/100スケール
キャラクターモデルの標準スケール。ガンプラで採用されて以来、多くのキャラクターモデルがこのスケールで作られている。スケールモデルでは、航空機の分野で国産プラモデルの初期にマルサン、続いてタミヤからキットが発売されており、外国でもフランスやドイツのメーカーからキットが発売されてたが、主要スケールとはなっていない。
  • 1/144スケール
キャラクターモデルの標準スケール。ガンプラで採用されて以来、多くのキャラクターモデルがこのスケールで作られている。スケールモデルでは、航空機の分野で旅客機等の大型機のスケールとして古くから採用されており、現在も大型機から小型機まで多くのキットが発売されている。AFVの分野でも食玩で採用されて以来、標準スケールの一つとなっているが、サイズが小さいため、プラモデルとして発売されている例は少ない。車などはNゲージサイズ(1/150~1/160)でモデル化されるケースが多い。
  • 1/350スケール
艦船のプラモデルの標準スケール。従来は単に主力スケールである1/700の倍の大きさという位置付けで、幾つかのメーカーからキットは発売されていたものの殆ど注目を集めてはいなかったが、ハセガワが三笠をこのスケールでモデル化して以来注目を集めることtなり、多くのメーカーが追随してこのスケールで艦船モデルを開発している。
艦船のプラモデルの主力スケール。日本のウォーターラインシリーズが採用し、他のメーカーも追随したため、事実上の国際標準スケールとなった。日本や中国のメーカーを中心に、多くのキットが発売されている。
合成樹脂の一種。プラモデルに通常使われているポリスチレンより粘りがあって割れにくいため、ロボットの関節部や、ミニ四駆などのシャーシに使用されることが多い。通常のプラモデル用接着剤では接着できないが、瞬間接着剤での接着は可能。粘りのために削りにくく、ペーパー掛けもしづらい。
戦車、自走砲、装甲車などの装甲を持つ戦闘用の車両。模型の分類としては、大砲や軍用トラックのような陸戦用兵器全般を含めてしまう場合もある。
  • ATBC-PVC(えーてぃーびーしー・ぴーぶいしー)
ポリ塩化ビニル (PVC) 内の可塑剤をフタル酸エステル類からクエン酸アセチルトリブチルに変更したもの。非フタル酸系塩ビ。玩具などの原材料としてポリ塩化ビニルに代わって使用されている。
面取りで立体の角の部分を斜めに削り落として作られた面。実際の兵器などではあまり見られない(あったとしても曲面だったり、幅が狭いために視認しづらい)が、アニメに登場するロボットなどでは面の密度や情報量を上げるためにC面を設けることが多い。
東京に本社を置く模型用品メーカー。旧名称「グンゼ産業」。塗料や工作用具など多くの模型用品を製品化している。
  • Pカッター
プラスチック板切断用のカッター。通常のカッターと異なり、プラスチックの表面をV字型に削り取るため、スジ彫りに使用されることが多い。