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コーパル英: copalは植物性天然樹脂で特にカンラン科の植物を起源とするもの。先コロンブス期メソアメリカ文化では儀式でたく香などに使用されたコパルの木Protium copal (キク科 )の芳香族樹脂の名称[1]。より一般的な定義は、重合と硬化の過程にある半化石化した樹脂状の物質で、琥珀になる手前の状態を指す[2]。
語源
[編集]コーパルという呼称の語源はマヤ系のナワトル語で「香」を意味する copalli という説がある一方で、そもそもミヘ・ソケ語族から借りたという説がある[要出典]。
メキシコの先住民族や中央アメリカの人々は現在もスウェット・ロッジと呼ばれる儀式やマッシュルームの秘儀を行う時、コーパルを香としてたいている[3]。入手できる形態はいくつかあり、硬質で琥珀のような黄色のものは比較的安価で、白濁し硬質で粘着性を示すものはコーパルの中で高価である。
採取地
[編集]アフリカ東部
[編集]アフリカ東部で採取されるコーパルはマメ科植物の Hymenaea verrucosa (オオイナゴマメ属)の樹脂からできるとされ、やはり香として使う。18世紀のヨーロッパでこれを原料に木製品用の良質なワニスの製造法が広まり、家具や馬車の製造に盛んに使われた。また絵画の上塗り剤に使われた例も多い[4]。19世紀末から20世紀初頭にイギリスとアメリカでワニスを製造した業者は鉄道車両の塗装に使い、たちまち需要がふくらんでいる。1859年の東アフリカから輸出されたコーパルの商取引はザンジバルのスルタンが統制し、その68パーセントをアメリカ向けに出荷、24パーセントはドイツ向けであった。アメリカで南北戦争が勃発、スエズ運河の開削により、取引はドイツ、インド、香港が寡占する。
半化石化したコーパルはアフリカ東部で多く産出し、コーパルの木の根元を1-2メートル掘ると採取できる。その種の木はおそらく樹齢数千年に達する。ワニスに加工すると強度が高いとされた。
ニュージーランド
[編集]ニュージーランドもまた、半化石化したコーパル(kauri gum)の産地として知られ、原料木はナンヨウスギ科ナギモドキ属の仲間 Agathis australis である。日本やドミニカ、コロンビア、マダガスカルでもコーパルが採取される。しばしば内包物が見られ、「年代の若い琥珀」と呼んで商品化されることもよくある。「オートクレーブ」(ときにバルト海琥珀の加工に用いる手法[5])で処理すると宝飾品に使う。加工前の状態だと、年代がより古い琥珀とコーパルの識別は簡単で、色味が薄めの黄色系であること、表面に化成品のアセトンまたはクロロホルムを1滴垂らすことでわかる[6]。
コーパルの中でも、部分的に鉱物化したものをコーパリン(copaline・コーパライン) と呼ぶ。
参考文献
[編集]- Mayer, Ralph (1976) (英語). The artist's handbook of materials and techniques (改訂第3版 ed.). New York: Viking Press. pp. 194-196. ISBN 978-0-670-13665-0. OCLC 319422628
出典
[編集]- ^ Stross (1997). ★要修正、翻訳元の編集により書誌情報が欠落。
- ^ Platt (1998). ★要修正、翻訳元の編集過程で書誌情報が欠落。
- ^ “Mesoamerican Copal Resins”. www.utexas.edu. 12 February 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。14 March 2020閲覧。
- ^ Mayer, pp. 194–196.
- ^ “Baltic Amber - Autoclave Treatment & Effect on Insect Inclusions” (pdf). Polish Journal of Entomology. ★要チェック、翻訳元、URL、発行年、執筆者名など。
- ^ Grimaldi, David (1996). “Amber: Window to the Past”. American Museum of Natural History: 16–20.★cite book に要修正
関連文献
[編集]- Brian Stross, Mesoamerican Copal Resins, University of Texas at Austin
- Garry Platt; Types of Amber, Copal & Resin (Revised 6 June 1998)
外部リンク
[編集]- Encyclopædia Britannica (英語). Vol. 7 (11th ed.). 1911. p. 94. .
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