- ホロ
- 声 - 小清水亜美
- 赤い琥珀色の瞳と長い亜麻色の髪の少女。「わっち（私）」「ぬし（貴方）」「～ありんす」など、廓詞を話す。他人に騒がれるのを嫌って普段は隠しているが、ふさふさした尻尾と、ピンと立った獣耳とを持っている。その正体は、何百年もの時を経た、人を丸呑みにできるほど巨大な狼で、麦粒か生き血を口にすることで元の姿に戻ることができる。
- 老獪な知恵の持ち主で、自身を「賢狼」と呼ぶ。声色から相手の嘘を見抜いたり、触れあった硬貨の音からわずかな純度の差を聞き分けることのできる耳と、鋭い勘とを持ちあわせている。また時折達観した物言いをすることもある。
- 彼女には、「麦を瞬く間に成長させる」という特殊な能力がある。さらに、麦に「宿る」ことで不死となることができ、同時にその麦は決して腐ることなく温もりを保つという。自分の宿った麦粒を皮袋に収め、首から下げて大切にしている。
- 遙かな昔、故郷であるヨイツの森を離れた彼女は、各地を旅した末に、ある若者の頼みでパスロエという村の麦の実りを管理するようになった。以来ロレンスと出会うまで、何百年もの間「麦の神」としてその地に拘束されてきたため、世間から少々ずれたところがある。教会からは悪魔憑き（人狼の類）と誤解されて追われ、村人からは神として扱われてきたが、彼女自身は他者から畏敬されたりすることなど望んでおらず、対等に話すことのできる相手を求めてきた。そのため、自分に対するロレンスの態度をうれしく思っている。
- 彼女の食費はロレンスの財布を常に圧迫する。特に、甘い物や酒には目がない。
