利用者:Liner TH/六合彩
Mark Six (中文: 六合彩) は香港で発売されている宝くじ。 発売元は香港ジョッキークラブ。[1]
歴史
[編集]1975年9月5日に発売を開始した[2]。当時は違法な宝くじとして「字花」というものがあり、これに対抗する意図があったと考えられる。[3]
始期
[編集]開始当初は、14個の数字の中から6つを選ぶくじとして行われ、一等は12万香港ドル保証となっていた。この12万ドルとは、当時の香港中心部、尖沙咀にあるマンションの相場が一室おおむね8万香港ドルであったことに依拠する[2]。
一等に当せんするためには、選んだ番号6個がすべて抽せん数字と合致する必要がある上に、申し込んだ番号の並び順どおりに抽せんが行われる必要があった[4]。二等は5個の数字が抽せん数字と合致し、並びが抽せん順と同じものである[4]。 三等は二等の並び違いとされた[4]。
第1回の抽せんは1975年9月5日に行われ、一等は出なかったが、二等は当せんが発生した。なお、二等の当せん金額は166,729香港ドルであった[4]。
ルール改定
[編集]初期ルールのくじは香港民に受けなかった[5]。1976年6月に、抽せん数字を「36個から6個」に変更する[5]とともに、名称を現在の「六合彩」に改めた[2]。
抽せん数字はその後1983年に36から40へ変更され、更に1987年、19900年、1996年に経脳があり、2002年に変更された「49個から6個」が2022年現在使用されている[6]。
ルール
[編集]2022年現在、六合彩は1から49までの49個の数字の中から6つを選ぶ形式で行われている。等級は全部で7つある。[1] 抽せん数字は機械により自動的に抽出される。他国の宝くじの中には最終ナンバーのみを別の抽せん機から抽出するケースがある(有名なのはアメリカの Mega Millions[7])が、六合彩では抽せん機は1台のみで、7球目にエキストラナンバーを抽出する運用になっている。これは日本のロト6と同じである。
一等にも二等にも当せん者がいない場合、賞金原資は次回へ繰り越される(いわゆるキャリーオーバー)。以降に一等当せんが出た場合、賞金にはこのキャリーオーバー分が含まれて渡される。
キャリーオーバーは時として高額になることがあり、通常800万香港ドルの一等賞金は、2004年、2005年、2016年の3回にわたり1億香港ドルに達した事がある。
抽せんにおいて毎回、数%の割合で賞金原資から控除を行っており、これは時折行われるスノーボール・ドローに加算される。スノーボール・ドローの開催指定は主催者に決定権があるが、旧正月など、祝日にちなんだ日に指定されることが多い。スノーボールドローは当然ながら一等賞金額が大きくなることが多く、香港居民の間にもよく知られている。
賞金額
[編集]賞金額については香港政庁の定めた規則に基づき主催者である香港ジョッキークラブが定めて実施している[8]。賞金は一等から三等までは規定された計算式に基づき算出され、一等には最低保証額がある。四等以下については基本的に固定額とされ、変更することはない[8]。
Prize | Criteria | Prize |
---|---|---|
一等 | 選択した6数字すべてが抽せん本数字と一致 | 賞金原資からスノーボール用控除と四等以下部分の当せん金を差し引いた額の45%、ただし最低800万香港ドル(大抵はこの数値を上回る)。[8] |
二等 | 選択した6数字のうち5個が抽せん本数字と一致、残りの一つがエキストラナンバーと一致 | 賞金原資からスノーボール用控除と四等以下部分の当せん金を差し引いた額の15% |
三等 | 選択した6数字のうち5個が抽せん本数字と一致 | 賞金原資からスノーボール用控除と四等以下部分の当せん金を差し引いた額の40% |
4th | 4個が本数字と一致し、残り2個のうちどちらかがエキストラナンバーと一致 | 9,600香港ドル固定[8] |
5th | 4個が本数字と一致 | 640香港ドル固定[8] |
6th | 3個が本数字と一致し、残り3個のうちどれかがエキストラナンバーと一致 | 320香港ドル固定[8] |
7th | 3個が本数字と一致 | 40香港ドル固定[8] |
2004年から抽せんは週に3回行われ、火曜・木曜と(土日のどちらか)である。2003年9月から週末の抽せんが行われるようになり、土曜日は競馬開催がない時に実施される[9]。 また、土日の抽せんは競馬の開催日程に合わせて調整されることがある。
発売元である香港ジョッキークラブは、一等見込額が大きくなる場合、発売時間を確保するため、抽せん開始時刻を繰り延べることがある[10]。
また、機器トラブル等により、発売の集計が遅延したことを原因に抽せん開始が遅れたことがある[11]。
抽せんに用いられる抽せん機は現在4世代目の機器で[12]、初代の機器はドイツ製であった[4]が、2010年から使われている現在の4世代目は米国スマートプレイ社の製品が採用されている[13]。
公正確保
[編集]抽せんの公正確保に関する取り組みは長年行われており、複数の手段が取られている。抽せんに用いられる機器・ボールは香港ジョッキークラブの担当職員によって厳重にチェックを受け、抽せん球は専用の箱で輸送される[14]。 抽せん球は抽せん前に大きさ・重さ・X線による内部改変がないことを確認し、安全な鍵付きの場所に保管される。[14] また、同一の抽せん球セットは、2回連続で抽せんに用いないよう取り扱われている。
抽せん機は本番の抽せんに先立ってリハーサル運用を行い、正常な動作を確認する[14]。 抽せんには立会人としてJustice of the Peace(英語) とHKJCが補助金を供出した組織のトップがゲストとして放送に招請され、紹介される[14]。 抽せん球のセットは事前に用意された複数のセットの中から抽せんに先立って選択され、49個のボールが機械にセットされ、開始時に全部が投入されたことを確認している[15]。
当せん確率
[編集]一等は13,983,816分の1である。[3] 全等級にわたっての当選確率は54分の1で、これは世界的に見ても当たりやすい部類に入る[3]。
控除
[編集]発売額から控除される割合は54%で、これは以下の複数の項目に分かれている。
税金
[編集]25%は香港独立行政区に宝くじ税として収められる。[8] 開始から2016年までの間に収められた総額は370億香港ドル以上である[16]。
チャリティー
[編集]15%は社会福祉目的の資金として取り扱われる[8]。 1965年6月に宝くじ基金が設立され、これまでに200億香港ドル以上の資金が投入された。[16]
事務手数料
[編集]6%は主催者の香港ジョッキークラブが事務手数料として支払いを受けている。
知名度
[編集]香港の大学が2012年に行った調査によると、56%が六合彩を買ったことがあると回答している(n=2,024)[17]。
脚注
[編集]- ^ a b “Responsible Sports Wagering & Mark Six Lottery Services”. Hong Kong Jockey Club. 11 April 2019閲覧。 引用エラー: 無効な
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タグ; name "HKJC1"が異なる内容で複数回定義されています - ^ a b c “歷史上的今天:香港第一期樂透式彩票「多重彩」開奬 [Today in history: first lotto-style drawing "Mark Six" began]” (中国語). (5 September 2017) 11 April 2019閲覧。
- ^ a b c “Can You Up Your Chances of Winning the Mark Six?”. HK Magazine (via South China Morning Post. (13 May 2016) 19 April 2019閲覧。 引用エラー: 無効な
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タグ; name "WinOdds"が異なる内容で複数回定義されています - ^ a b c d e Li, Jessica (10 September 2017). “Mark Six: recalling the day lottery was launched in Hong Kong”. South China Morning Post 22 April 2019閲覧。 引用エラー: 無効な
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タグ; name "MarkSixHistory"が異なる内容で複数回定義されています - ^ a b “Hong Kong's Popular Entertainment”. Hong Kong Heritage Museum: p. 11 19 April 2019閲覧。
- ^ “Substantial Increase in Mark Six prizes”. Hong Kong Jockey Club (28 September 2010). 22 April 2019閲覧。
- ^ “Mega Millions drawing” (YouTube video). (9 April 2019). オリジナルの2021年12月21日時点におけるアーカイブ。 11 April 2019閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “Allocation of prizes”. Hong Kong Jockey Club. 11 April 2019閲覧。 引用エラー: 無効な
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タグ; name "PrizeAllocation"が異なる内容で複数回定義されています - ^ “六合彩每週攪珠三次” (中国語). Hong Kong Jockey Club (1 September 2004). 11 April 2019閲覧。
- ^ “8000萬六合彩延至下周二攪珠 [$80 Million Mark Six drawing delayed to next Tuesday]”. Sing Tao Daily. (19 September 2015) 11 April 2019閲覧. "根據馬會一貫做法,當六合彩出現巨額多寶時,會順延攪珠日期,讓市民有更充裕時間購票。(According to common practices by the Jockey Club, when there is a big accumulated jackpot on the Mark Six, they will delay the drawing date, to give people more time to buy a ticket.)"
- ^ “投注站「當機」兩句鐘 六合彩改明天開獎 [Betting stations were down for two hours, Mark Six drawing rescheduled to tomorrow]” (中国語). Sing Tao Daily. (28 March 2018) 11 April 2019閲覧。
- ^ Wong, Wai Chiu (21 June 2016). “細數四代六合彩攪珠機 [Taking a close look at four generations of Mark Six drawing machines]” (中国語). HK01 21 April 2019閲覧。
- ^ “Smartplay's new Halogen II – The New Mark Six Machine in Hong Kong!” (PDF). Smartplay International (1 February 2011). 21 April 2019閲覧。
- ^ a b c d Wong, Wai Chiu (8 April 2015). “六合彩與亞視說分手 六合彩你要知的7件事 [Mark Six bids farewell with ATV: 7 things you need to know about Mark Six]” (中国語). Hong Kong Economic Times 21 April 2019閲覧。 引用エラー: 無効な
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タグ; name "TOPick"が異なる内容で複数回定義されています - ^ Wong, Wai Chiu (19 February 2016). “彩珠頻驗身 兩部攪珠機備用 六合彩多重監管防造假 [Balls are inspected frequently, and there are two machines ready for use: multiple controls and oversight on Mark Six prevent falsification of results]” (中国語). HK01 21 April 2019閲覧。
- ^ a b “Celebrating 40 years of the Mark Six lottery – Fun facts about the Mark Six”. Hong Kong Jockey Club (17 February 2016). 22 April 2019閲覧。 引用エラー: 無効な
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タグ; name "HKJCMarkSix40"が異なる内容で複数回定義されています - ^ Ting, Duan (10 May 2017). “It's like ‘dreaming in fantasyland’”. China Daily 22 April 2019閲覧。