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利用者:JuthaDDA/リーガルリリー

リーガルリリー
出身地 日本の旗 日本東京都[1]
ジャンル
活動期間 2014年 -
レーベル
事務所 オフィスオーガスタ[7]
公式サイト office-augusta.com/regallily
メンバー
  • たかはしほのか(Gt.Vo.
  • 海(Ba.
  • ゆきやま(Dr.
旧メンバー
  • 白石はるか(Ba.)

リーガルリリー英語: Regallily)は、日本ガールズスリーピースバンド。2014年に結成され、翌年「未確認フェスティバル2015」で準グランプリを獲得。Biotope recordsを経て2019年にキューンミュージックよりメジャー・デビューしている。所属オフィスオーガスタのバンドワゴン。2021年現在のメンバーはたかはしほのか(ギターヴォーカル)・海(ベース、2018年加入)・ゆきやま(ドラムス)、旧メンバーには2015年から2017年にかけてベーシストを務めた白石はるからがいる。しばしばグランジオルタナティブ・ロックシューゲイザーからの影響が指摘され、ポストロックプログレッシブ・ロックドリーム・ポップなどの要素を持っているともされる。

沿革

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メジャー・デビューまで

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リーガルリリーは2014年8月に、高校2年生のたかはしほのか・ゆきやまに初代ベーシストを加えた3人により結成された[8][9]。9月に初ライブを行った後、初代ベーシストは家庭の事情により脱退[8]。白石はるかは10月からサポート・メンバーとして参加し、翌2015年3月に当時掛け持ちで参加していたバンドが解散したことを受け、同年4月より正式にリーガルリリーに加入した[10][9]

その後、リーガルリリーはおよそ1年あまりのうちに、東京3店舗限定販売ミニ・アルバム『reagal lily』の即完売(2015年5月[注 1])、新宿JAM[注 2]の初ワンマン・ライヴ(同年6月)のチケット・ソールド・アウト、『未確認フェスティバル2015』(同年8月)で準グランプリの獲得など、目覚ましい活躍を遂げる[5][1][9]。2016年3月末までの数カ月間は、ゆきやまが受験のため活動休止しており、その間のライヴにはサポート・ドラマーを迎えて出演していた[5][13][1]。2016年5月には初の海外公演となるカナダ・ツアー・イベント『Next Music from Tokyo vol.8』に参加している[14][1]

画像外部リンク
2016年当時のアーティスト写真音楽ナタリー
10代とは思えない歌詞の世界観がすごい。
蔦谷好位置[15]

2016年10月に自主レーベルBiotope recordsより発表された初の全国流通盤となるミニアルバム『the Post』は[14]、アーティスト写真から想像されるキュートでガーリーな世界観とは異なる最高にロックな作品であり[16]鋭いリリック、心の隙間にグイグイ入り込んでくるスキルフルなサウンドに圧倒されてしまうと評された[17]。同作がタワレコメン[注 3]にも選ばれたことや、翌年の『関ジャム 完全燃SHOW』において蔦谷好位置が「売れっ子プロデューサーが本気で選んだ2016年ベスト10」の第4位に「リッケンバッカー」挙げたこと、ASIAN KUNG-FU GENERATIONトリビュート・アルバムAKG TRIBUTE』に「ムスタング」のカヴァーで参加したことをつうじて、広く音楽ファンに知られるようになっていった[19][20][21]

2017年6月、初となる全国ツアーを実施[9]。同年7月には、たかはしが長年演奏できるような音楽を入れることができた[22]と語るミニアルバム『the Radio』を発表。8月には白石が脱退。海がサポート・メンバーを経て翌2018年に正式メンバーとして加入した[9]

メジャー・デビュー以降

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音楽性

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活動初期(2015年 - 2017年ごろ)には、メロディー・センス、歌詞、演奏といった点において、10代後半という年齢を感じさせず同年代のガールズ・バンドの中で一線を画していると評された[5][23]IMAI (2016b) は、女子高生同士のたわいもない会話的な初々しいMC緻密に構築されたポップスでは決してあり得ない、イビツさが胸を掻きむしるように強烈なインパクトギャップも1つのイビツな魅力かもしれないと、伊藤 (2017) はライブ演奏時のメンバーの姿について無邪気さや無防備な少女性を感じさせるが、随所に円熟したギラつきを秘めていて、ふとした瞬間に垣間見える神秘性にドキッとさせられると述べている。

音楽的なルーツや有り様としてグランジ[注 4]オルタナティヴ・ロック[注 5]の系譜に位置づけられるほか[16][24]、一部の楽曲はブルージーな傾向もあるとされる[16][20]。楽曲構成はトリッキーで[25]静と動を行き来する[26]演奏は、涼しげなポップネスとザラついたサウンド……の美しいコントラスト[27]とも表現され、またたかはしの歌唱も含めてエモーショナルであるともされる[28][25]

たかはしが手掛ける歌詞は、空想と現実が入り混じった世界観であるとと評され[29][16][27]IMAI (2016a) は、耳にスッと流れ込んでくるメロディと歌声と合わせて一度聴けば心を捉えて離さないと述べる。また杉江 (2016) ・ゆきやま・白石は、おんがくも人をころすおんがくよ、人を生かせ(「リッケンバッカー」)といった、他の人は避けがちな強めの言葉、刺さるような言葉を衒いなく書ける点がすごいと語っている。上野 (2017) は『the Radio』の収録曲について、この世界を初めて見たような煌めき郷愁のようなものを想起させ、そのように世界を見て子供の頃のように純粋に懸命に生きているであろうたかはしの尊さは、強いと評する。

MIIM (2017a)チャットモンチーGO!GO!7188を想起しうるとしつつ、また別の、とても新しい音楽であるとする。

代表曲

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「魔女」
『the Post』(2016年)収録。リーガルリリー結成直後に作った曲で、『未確認フェスティバル2015』のファイナル・ステージでも演奏されている[30][16]松井 (2016) は同曲のライヴにおける歌唱について、エモーショナルで10代の若さゆえの衝動が感じられると評している。
「リッケンバッカー」
『the Post』(2016年)収録。上述のように蔦谷好位置が『関ジャム 完全燃SHOW』において紹介しており、発表後数ヶ月でミュージック・ヴィデオの再生回数が100万回を超えた[31]。たかはし自身にとっても自信作であり、“神様に作らされた”みたいな感覚があった心の温度感に近かったと語っているが、届く人にだけ届くような曲であるとも考えていたため、想像以上に幅広い層の心を掴んだことに驚いたとも述べている[22]8ビートのイントロに続くきみはおんがくを中途半端に辞めたという鮮烈な歌い出しは背筋に冷たいものを感じ[20]させ、エンディングに向かって加速する演奏はパンキッシュであるとも評される[32][28][20]

メンバー

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以下の他、短期間だけ在籍した結成メンバーの初代ベーシストがいる。

たかはしほのか

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たかはしほのかは、リーガルリリーのギターヴォーカル担当、オリジナル・メンバー、作詞・作曲担当。1997年12月10日生まれ(26歳)[33]、東京都福生市出身[34]

バンド経験者の父はメタリカガンズ・アンド・ローゼスのファンで、家でギターを弾くこともあった[35][9]。また母の影響で聞いていたニルヴァーナを自身の音楽的ルーツとし挙げている[8]。小学4年生のころはドラマーになりたかったが、父に食べていけないと言われて諦めている。その後、中学2年生のころに母とカラオケに行ったことをきっかけに、歌いながら演奏できるからという理由でギターを初めた[注 6]。日本の音楽を聴くようになったのも中学生のころSEKAI NO OWARIに出会ってからである[36]。高校では軽音楽部に入り、1年生の10月(2014年)にコピーバンドライブハウスに初出演[8][36]。オリジナルのほうが演奏が簡単だと感じ、また父の勧めもあって自ら曲を作り始めた[35][36]。このころ男性と組んでいたバンドをクビになっており、ガールズスリーピース・バンドを組もうと考えリーガルリリーを結成するに至った[8][36]。リガールリリー結成後の2016年に高校を卒業、その後大学に進学している[19][31]

曲作りは2017年現在、大抵自宅でひとりパソコンに向かって行っており、サビからできることが多いという[36]。作詞は作曲と同時に行っており、歌詞はメロディーに導かれて自然に出てくるため、自分自身も含めて様々な解釈ができると語っている[29][22]。元々ニルヴァーナのような衝動的な歌詞とか音に惹かれていたためシューゲイザーグランジを中心に聴いていたが、ウィーザーを聴くようになって、ちゃんと考えながら聴かないとグッとこないような、まるで本を読むような音楽を好きになれたIMAI (2017) によるインタビューにおいて述べている。

透明感があり轟音の中でも鮮明に浮かび上がってくる歌声は[5][19][27]柔らかくも芯のある……ハイトーン・ヴォイス[5]などと表現され、楽曲によっては千切れそうな声で叫[28]んだり絞り出すように荒々しく歌い上げる[27]こともある。ギター演奏はシューゲイザー的であるとされ[20]テレキャスター[37][38]ムスタング[39]リッケンバッカー[注 7]といったエレキギターの他、アコースティック・ギター[37]エレアコ[30][40]も用いる。

ゆきやま

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ゆきやまは、リーガルリリーのドラムス担当、オリジナル・メンバー。1997年10月24日生まれ(27歳)[41][42]

たかはしとはライブハウスの対バン相手として知り合った[注 8]。たかはしからの勧誘時はコピーバンドを組んでいたことを理由に一旦断っているが、その後やはりオリジナル・バンドをやってみたいと思い直してたかはしに連絡し、リーガルリリーの結成に参加した[45]。2016年に高校を卒業しており[19]前述のとおり同年3月末ごろまで、受験勉強のために活動を一時休止していた。

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(うみ[21])は、リーガルリリーのベース担当。1998年7月2日生まれ(26歳)[46]。リーガルリリーには2018年に加入。

白石はるか

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白石はるかは、リーガルリリーの元ベース担当。2015年から2017年にかけて在籍した。

バンドを初めたのは小学6年生のときで、そのころからライブハウスに出演していた[47]。たかはしとは、ゆきやまとたかはしが知り合ったのと同じライブハウスで、ゆきやまよりも先に知り合っており、2014年6月ごろに後のリーガルリリーの楽曲をたかはしとともに一度演奏したことがある[48][10]。このときたかはしは白石の演奏の上手さにこれがベースなんだと驚き一緒に音を出すのも楽しいと感じたものの、当時白石は小学生のときに組んだバンドで活動していたため、一度勧誘を断念している[8]。その後上述のように、サポート・メンバーを経て2015年4月に2代目ベーシストとしてリーガルリリーに加入した。

2018年4月から中村伊織(ギター、ヴォーカル)とともにメレのベース、コーラス担当として活動している[49]

メロディアスに“歌う”ベースの演奏はフレーズも洗練されていると評される[20]

注釈

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  1. ^ 録音・発表は白石がサポート・メンバーとして加入して直後で、2014年のクリスマにレコ発ライヴを行っている[11][1]
  2. ^ 新宿歌舞伎町で1980年から2017年にかけて営業していた収容人数200人(スタンディング)のライヴハウス。2018年に西永福JAMとして再オープン[12]
  3. ^ タワーレコードのスタッフが毎月話題になる前のアーティストをピックアップする2006年に始まった企画[18]
  4. ^ グランジ直系のサウンド (蜂須賀 2015) 。
  5. ^ USオルタナ直系のギターサウンド[20]
  6. ^ 最初に練習した曲はグリーン・デイの「21ガンズ」であるという[35]
  7. ^ 石角 (2020) のインタビューによるとグレコ製のリッケンバッカーを所有している。また斉藤 (2018:1) はリッケンバッカー・381であると推測している。
  8. ^ このときたかはしは弾き語り、ゆきやまはコピーバンドとしての出演であった[43][44]

出典

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  1. ^ a b c d e リーガルリリー c. 2019.
  2. ^ a b AllMusic n.d.
  3. ^ a b c d Kuroda 2020.
  4. ^ 小松 2021.
  5. ^ a b c d e f 蜂須賀 2015.
  6. ^ a b 柴 c. 2019.
  7. ^ プランテック (2020年2月12日). “ホールジー急上昇1位、ヒゲダン発売前週で2位へ、NakamuraEmiがTOP3入り、あいみょん/米津と新進気鋭組が対峙【エアモニ】”. Musicman. エフ・ビー・コミュニケーションズ. 2021年11月25日閲覧。
  8. ^ a b c d e f 杉江 2016, たかはしの発言.
  9. ^ a b c d e f TV LIFE 2021.
  10. ^ a b 杉江 2016, 白石の発言.
  11. ^ 杉江 2016, たかはし・白石の発言.
  12. ^ 新宿JAM”. LiveWalker. ファイアーレンチ. 2021年11月24日閲覧。
  13. ^ 蜂須賀 2016.
  14. ^ a b ミーティア編集部 2016.
  15. ^ タワーレコード 2017.
  16. ^ a b c d e 杉江 2016.
  17. ^ CDJournal c. 2016.
  18. ^ コーナー紹介①”. ぐるっと郡山. TOWER RECORDS(タワーレコード)郡山店. ぐるっと (c. 2021). 2021年11月26日閲覧。
  19. ^ a b c d IMAI 2016b.
  20. ^ a b c d e f g 石角 2017a.
  21. ^ a b 山田 2018.
  22. ^ a b c IMAI 2017, たかはしの発言.
  23. ^ MIIM 2017a.
  24. ^ 石角 2017b, p. 2.
  25. ^ a b MIIM 2017b.
  26. ^ 秦 2017.
  27. ^ a b c d 伊藤 2017.
  28. ^ a b c 松井 2016.
  29. ^ a b IMAI 2016a.
  30. ^ a b エフエム東京 2015.
  31. ^ a b IMAI 2017.
  32. ^ 上野 2017.
  33. ^ リーガルリリー 2020.
  34. ^ 竹内 2021.
  35. ^ a b c IMAI 2016a, たかはしの発言.
  36. ^ a b c d e 小林 2017, p. 2, たかはしの発言.
  37. ^ a b 石角 2018.
  38. ^ 平吉 2019.
  39. ^ 田中 & 近藤 2017, p. 5, たかはし談.
  40. ^ 兵庫 2021.
  41. ^ ゆきやまみ 2014.
  42. ^ 川崎 2021.
  43. ^ IMAI 2016a, ゆきやまの発言.
  44. ^ 杉江 2016, ゆきやまの発言.
  45. ^ 杉江 2016, たかはし・ゆきやまの発言.
  46. ^ ナターシャ 2018.
  47. ^ IMAI 2016a, 白石の発言.
  48. ^ IMAI 2016a, 白石・たかはしの発言.
  49. ^ 黒田, 隆太朗 (2020年1月9日). “愛を与えるバンド・メレ。2年の歩みと、儚くも美しい「117」の真実を語る”. DIGLE MAGAZINE. BIG UP! Stars. CotoLab.. 2021年11月24日閲覧。

参考文献

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