利用者:Javacurry/sandbox
概要
[編集]バーナード68は、以前は空の穴と考えられていたが、現在ではひとつの暗黒の分子雲であることが知られている。。ここでは背景の星から放射された可視光線を、高濃度の塵と分子ガスが、ほとんどすべて吸収してる。ヨーロッパ南天天文台のアルベス (Alves,J.F.) たちは、このような暗黒星雲を調べるのに、赤外光を利用した。ダストが光を遮る性質は波長によって大きく変わり、赤外波長の光はダストの中を比較的よく通過する。したがって、赤外波長で観測すると、可視光では見えなかった暗黒星雲の向こう側の星が見える。しかし、こうして見える星はその星本来の色よりも長い波長で (赤化して) 観測される。この赤化の程度から、通過してきた暗黒星雲の中のダスト量が推定できる。
この考えに基づいて、アルベスたちは、バーナード68と呼ばれて「へびつかい座」にある、比較的太陽に近い (距離125パーセク) 暗黒星雲を観測した。ヨーロッパ南天天文台の新技術望遠鏡 (NTT) の近赤外カメラを使って、Jバンド (1.25マイクロメートル)、Hバンド (1.65マイクロメートル)、Kバンド (2.16マイクロメートル) により、1999年3月の2晩の観測をおこない、さらに補足のため、セロ・パラナル山のVLTで可視光の像を撮影した。その結果、暗黒雲を通して3708個の恒星を撮影することに成功した。そのデータを整約して、バーナード68は、12500天文単位の半径をもち、ほとんど等温 (16K) で、太陽の2.1倍の質量をもつ球状の分子雲であることが確認された。また、かなり不安定に近い構造で、これが重力崩壊を起こすと、星の誕生に結びつく可能性が大きいとも推測した。
バーナード68 Barnard 68 | |
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星座 | へびつかい座 |
視直径 | 0.25 年 |