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対数美的曲線とは、曲率半径 ρ が始点からの曲線長 s を用いて${\frac {ds}{d\rho }}={\frac {\rho ^{\alpha -1}}{\Lambda }}$と表せる曲線である。「美しい曲線」を一般化する概念として、1995年ごろに原田利宣らによって提唱された。クロソイド曲線(α = -1)、対数螺旋(α = 1)、円のインボリュート(α = 2)を含む。

概要

さまざまなαに対する対数美的曲線。

曲率半径は、α ≠ 0 のとき、$\rho (s)=(c_{0}s+c_{1})^{\frac {1}{\alpha }}$, α = 0 のとき、$\rho =c_{2}e^{c_{3}s}\;(c_{2}=e^{-{\frac {c_{1}}{c_{0}}}},\,c_{3}={\frac {1}{c_{0}}})$である。

積分すると、接線の向きは $\theta =$

曲線の座標は、数値積分やテイラー展開により求められる。

性質

自己アフィン性

対数螺旋は自己相似性をもつ。対数美的曲線は一般には自己相似性をもたないが、

接線方向と法線方向に異なる倍率で拡大することで、もとの曲線に一致する。

縮閉線が対数美的曲線になる

対数美的曲線の縮閉線は、

α' = - 1 / (α - 2) をもつ対数美的曲線である。

曲率の単調性

曲率の変化は連続であり、狭義単調である。

変曲点

曲率半径が無限大となる変曲点は、α < 0 の時に現れる。α = 0 の時、無限遠で曲率が0になる。

美的曲線セグメント

ほかの曲線による近似 有理ベジエ曲線による近似

空間曲線

対数美的曲線の曲率についての性質が捩率についてもあてはまるようにしたものを対数美的空間曲線とよぶ。 μを捩れ率半径、sを始点からの長さとすると、 ${\dfrac {ds}{d\mu }}={\dfrac {\mu ^{\beta -1}}{\Omega }}.$

参考文献

• 原田利宣, 森典彦, 杉山和雄: 「曲線の物理的性質と自己アフィン性」デザイン学研究, 1995
• 三浦憲二郎: 「美しい曲線の一般式」 グラフィックスとCAD/Visual Computing合同シンポジウム2005予稿集, pp.227-232, 2005.
• 吉田典正，斎藤隆文 「美しい曲線の全体像解明と対話的制御」VC/GCAD合同シンポジウム, pp.77-82, 2006.
• 吉田典正, 斎藤隆文「対数美的平面曲線の縮閉線について」日本大学生産工学部研究報告A 第44巻 第 2 号,　2011.
• N. Yoshida, R. Fukuda, T. Saito, Log-Aesthetic Space Curve Segments, SIAM/ACM Joint Conference on Geometric and Physical Modeling (GDSPM), pp.35-46 2009.