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利用者:Ikuharoh/sandbox

合わせ札はカードを使った日本の伝統的な室内遊戯の一つである。合わせがるたとも呼ばれ、1組47枚、21種類のカードを用いて行われる。札には花札と重複するものが複数あるが、これは年代的に後から出た花札と混同されてしまったためと考えられている。

花札、トランプなどとは異なり、まるで現代のTCGのように札の組み合わせに独特な効果が割り振られていることが特徴である。

歴史

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17世紀初頭、かるたの派生として賭場を中心として遊ばれ始めた。現在伝わっているルールは宝暦の頃に成立したものである。江戸時代初期から中期にかけて大流行したが、安永の頃から合わせ札への禁制が厳しくなり、寛政の改革では売買が厳しく禁止された。1886年に花札などとともに販売が解禁されたが、花札に比べてルールが複雑で、できる遊びも一種類しかなかったため、定着する見込みが薄いとして、合わせ札の販売には踏み切った企業は少なかった。

現在ではその戦略性の高さが再評価され、名古屋、大阪などの大学サークルを中心として競技者人口が増加傾向にある。

構成

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合わせ札は生札、季札、相札の3種の札からなる

生札

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主に人物、動物の絵柄の札。勝敗の要となることが多い。1組に10種類各2枚ずつ。

季札

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場の季節(後述)を指定する札。1組に春・夏・秋・冬の札が各2枚ずつと梅雨の札が1枚含まれる。

相札

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場の相(後述)を指定する札。1組に天・海・嵐の札が各2枚ずつと山・森・川の札が各4枚ずつ含まれる。

ルール

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対戦人数は2人。対戦者はそれぞれが相札9枚からなる山札と季札4枚からなる山札を所持し、生札20枚と「梅雨」の季札1枚からなる山札を2人で共有して対戦する。試合は6セットマッチで行われ、セットごとに勝敗と得点が決まり、6セット目が終わった時点での総得点が多い方の勝利となる。

札が配置される場所は「場」と呼ばれ、「場」には「季節」と「相」が存在する。「季節」は生札の位を決定し、「相」は生札の効果を決定する役割を担っている。「季節」は季札、「相」は相札によって指定される。セットの初めの「場」の「季節」は春、「相」は川に設定されている。セットごとの勝敗は、先に季節、相、生札の特定の組み合わせを揃えた方の勝ちとなる。勝者は勝利した時の組み合わせによってそのセットの得点を得る。より揃えにくい型に高い配点がなされている。

3種の札の組み合わせには勝利条件となる型の他に、効果を持つ型が存在し、それを用いて相手の札が揃うのを妨害したり、自分が勝利しやすい環境を整えたりすることができる。互いに拮抗する効果が発動された場合には生札の位が高い方の効果が優先される。

「梅雨」だけは季札の中でも特別で、通常の季札と異なり生札の山に入れられる。「梅雨」の札は「場」に出してから手番が一巡すると、「場」の「季節」を「梅雨」を出した者の好きな「季節」(梅雨以外)に変えられるという、トランプのジョーカーのような性質を持つ。ただし、「梅雨」に対応する強力な型が多いため、「梅雨」を出すと相手に大きな隙を見せることになってしまう。

試合の流れ

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試合は6セットからなり、1つのセットは月と呼ばれ、睦月から水無月まである。基本的には2人で行われるが、必要に応じて立会人を立てる場合もある。

試合前の準備

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  1. 対戦前に互いに挨拶をする。
  2. 何らかの方法で親(先攻)を決める。現代ではじゃんけんで決めるのが主流。2セット目以降は前のセットで勝った方が親。
  3. 季札、相札の山を2つずつ、生札の山を1つ作り、それぞれをシャッフルする。立会人がいる場合はその人にさせる。
  4. 生札の山からそれぞれ4枚ずつ札を引き試合を開始する。

セットの基本的な流れ

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  1. 自分の番が回ってきたら自分が所持する季札、相札の山、または共用の生札の山から山を1つ選びそこから札を一枚引く。基本的に1回の手番で1枚しか札を引くことはできない。
  2. 手札から季札、相札、生札のいずれかを場に出す。季札、相札は場には1枚ずつしか存在できないため、すでに場に同種の札がある場合には、先にあった札を捨てる。生札は各対戦者が1枚ずつしか場に出せないため、すでに場に自分の出した生札がある場合には、先にあった札を捨てる。生札を出す場合には、札を裏向きにして相手に柄が見えないようにして出しても良い。捨てた札は通常横に避けておくが、立会人がいる場合には不正防止のために立会人が捨てた札を回収する。
  3. 札の組み合わせによって発生する効果の処理を行う。この時、相手が生札を裏向きで出していれば、相手はその生札を表向きにして同時に効果の処理を行っても良い。また、勝利条件の組み合わせが揃っている場合には、自分がこれで上がるか否かの選択ができる。上がらない場合には花札と同様に「こいこい」と掛け声をあげる。また、上がりを宣言しても、相手の生札によっては上がりを阻止される場合がある。
  4. 以下、相手に手番が周り、どちらかが上がる、または手札が切れるまで同じ手順を繰り返す。(手札が切れた場合は引き分け) 

参考文献

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  • 石ノ森愛橘 『合わせ札のすゝめ』 名大合わせ札サークルSAKURA、2000年。

関連項目

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