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ディーナ・イルイーニシナ・ルービナ (ロシア語: Ди́на Ильи́нична Ру́бина, ラテン文字転写: Dina Ilyinichna Rubina, 1953年9月19日 - )はソ連、ロシア、イスラエルのロシア語系小説家。
現在、ロシア最大の出版社であり、ヨーロッパ最大の出版社の一つであるエクスモ出版社のTOP5の著者の一人。ルービナの作品はロシア語の出版として1000万部以上の計発行部数であり、43ヶ国語に翻訳された。
代表作に『ほら!メシアが来るぞ!』、『通りの日当たりの側で』、『レオナルド手跡』、『コルドバの白い雌ばと』、『ペトルーシュカ症候群』、『ロシアカナリア』、『ナポレオンの輜重』等。
生涯
[編集]ウズベク・ソビエト社会主義共和国のタシケント市、父のイリア・ルービン画家と母の歴史教師リータ・ルービナの家族で生まれ。ディアナ・ダービン (Deanna Durbin) という1940年代のハリウッドの有名な映画女優の名前にちなんで名付けられた。
ルービナはタシケント市のV.A.ウスペンスキー共和国立音楽学校の出身であって、その頃の追想は「音楽授業」という小説集で描写された。1977年にタシケントのウズベキスタン音楽院を卒業して、タシケント国立文化大学で教師として勤めていた。
1971年、「ユーノスチ」というソ連で有名である青年文芸政治雑誌で発行された『落ち着かない素質』という短編小説でデビューした。1977年、『いつ雪が降るだろう?』という中編小説が出版され、著名になった。この中編小説は広く注目を集め、後にテレビ化、放送番組化、モスクワ少年劇場で舞台化された。
1977年、24歳のルービナがウズベキスタン共和国作家同盟員に入り、当時歴史上最も若い同盟員になった。1979年、ソビエト連邦作家同盟にも入った。
1984年、『明日、いつも通り』という中編小説を基づいた『我が孫、民警所に勤めて』(«Наш внук работает в милиции»)という名前で映画が上映された。直後にルービナがモスクワへ移動して、イスラエルへ移住した1990年までモスクワに滞在している。
イスラエルでは地元ロシア語新聞「ナーシャ・ストラナー」の「ピャートニツァ」という付録において編集者として勤めていた。この数年間はルービナの作品が「ノーヴィ・ミール」、「ズナーミャ」、「ドルージバ・ナロードフ」等のロシアの有名な文芸雑誌において掲載され始められた。
2001−2003年、イスラエル支援ユダヤ機構のモスクワ支局において文化プログラムを担当していた。いくつかの自作品で描写されたイスラエルのマアレ・アドゥンミーム都市に長年住んで、現在メヴァセレト・シオン都市に在住している。
ルービナはウズベキスタン共和国作家同盟(1977)、ソビエト連邦作家同盟(1979)、イスラエルのロシア語作家同盟(1990)、国際ペンクラブ(1991)のメンバーである。
文学賞と書籍賞
[編集]- ウズベキスタン共和国文化賞、ルドルフ・バーリンスキーと共著(ソ連、1982)/『魔タンバリン』戯曲
- アリエ・ドゥルチン賞(イスラエル、1990)/ 『あるインテリが道の上に座った』短編小説
- イスラエルのロシア語作家同盟賞(イスラエル、1997)/ 『あら!メシアが来るぞう!』長編小説
- ボリシャヤ・クニーガ賞(ロシア、2007)/ 『通りの日当たりの側を』長編小説
- オレーグ・タバコフ基金賞(ロシア、2008)/ 『アダムとミリアム』短編小説
- ポルタル賞(ロシア、2009)/ 『レオナルド手跡』長編小説
- ルースカヤ・プレミア賞(ロシア、2009)/ 『コルドバの白い雌ばと』長編小説
- Y.スターンとイスラエルの文化省賞(イスラエル、2009)
- RuNet書籍賞(ロシア、2014)/『ロシアカナリア』長編小説三部作
- ボリシャヤ・クニーガ賞(ロシア、2020)/ 『ナポレオンの輜重』長編小説三部作
- I.A.ゴンチャロフ国際文学賞(ロシア、2020)/ 『ナポレオンの輜重』長編小説三部作
主要作品
[編集]長編小説
[編集]- 1996 — ほら!メシアが来るぞ! (Вот идёт Мессия!)
- 1998 — ポンテベドラ森のイノシシの最後 (Последний кабан из лесов Понтеведра)
- 2004 — シンジケート(Синдикат)
- 2006 — 通りの日当たりの側で(На солнечной стороне улицы)
- 2008 — レオナルド手跡 (Почерк Леонардо)
- 2009 — コルドバの白い雌ばと (Белая голубка Кордовы)
- 2010 — ペトルーシュカ症候群 (Синдром Петрушки)
- 2014 — ロシアカナリア、第一編 ジェルトゥーフィン (Русская канарейка. Книга 1. Желтухин)
- 2014 — ロシアカナリア、第一編 声 (Русская канарейка. Книга 2. Голос)
- 2014 — ロシアカナリア、第一編 放蕩息子 (Русская канарейка. Книга 3. Блудный сын)
- 2017 — 女達の風(Бабий ветер)
- 2018 — ナポレオンの輜重、第一編 七竈楔 (Наполеонов обоз. Книга 1. Рябиновый клин)
- 2019 — ナポレオンの輜重、第二編 白馬群 (Наполеонов обоз. Книга 2. Белые лошади)
- 2019 — ナポレオンの輜重、第二編 天使笛 (Наполеонов обоз. Книга 3. Ангельский рожок)
- 2020 —『ものを書く孤独な人』(Одинокий пишущий человек)
- 2021 — 『グレービチ狂人』(Маньяк Гуревич)
中短編小説
[編集]- 1971 — 落ち着かない素質 (Беспокойная натура)
- 1976 — あの奇妙なアルトゥホフなんて (Этот чудной Алтухов)
- 1980 — いつ雪が降るだろう?(Когда же пойдет снег?)
- 1981 — レジェの描き (Рисунок Леже)
- 1982 — 緑の木戸の向こうの家 (Дом за зеленой калиткой)
- 1984 — 明日、いつも通り (Завтра, как обычно…)
- 1985 — 僕が髭を剃り始める頃… (Когда я стану бриться…)
- 1987 — 窓を開けて (Отворите окно)
- 1989 — リュブカ (Любка)
- 1989 — 二重姓 (Двойная фамилия)
- 1992 — シュリッツビューター園のリンゴ (Яблоки из сада Шлицбутера)
- 1993 — あなたの門のところで (Во вратах твоих)
- 1995 — カメラズームイン!(Камера наезжает!)
- 1995 — 主役の目をクローズアップ (Глаза героя крупным планом)
- 1996 — 音楽授業(Уроки музыки)
- 1997 — 護送天使 (Ангел-конвойный)
- 1999 — ヴェネツィアの人びとの高水位 (Высокая вода венецианцев)
- 2002 — トレドの日曜ミサ(Воскресная месса в Толедо)
- 2003 — 愛についての慌ただしい一言(Несколько торопливых слов любви)
- 2004 — 我らの中国ビジネス(Наш китайский бизнес)
- 2005 — タラブカの名人(Мастер-тарабука)
- 2007 — 愛についての昔の物語(Старые повести о любви)
- 2008 — さあ、続けよう!(Итак, продолжаем!..)
- 2008 — プロヴァンスの冷たい春(Холодная весна в Провансе)
- 2008 — カメラズームイン!(Камера наезжает!..)
- 2009 — リュブカ (Любка)
- 2010 — 秘匿の神話(Миф сокровенный…)
- 2010 — 笑うと、痛い(Больно только когда смеюсь)
- 2010 — アダムとミリアム(Адам и Мирьям)
- 2010 — 陶土の企て(Фарфоровые затеи)
- 2011 — 人殺し女(Душегубица)
- 2012 — 窓(Окна)
- 2015 — コクシネル(Коксинель)
- 2019 — 無限都市バビロン区(Вавилонский район безразмерного города)
エッセイと回想録
[編集]- 1994 — 子供達(Дети)
- 1995 — 俺はマカロニの愛好家じゃない、またはヘブライ語についていくつか(«Я не любовник макарон», или Кое-что из иврита)
- 1995 — エルサレムのバス(Иерусалимский автобус)
- 1997 — だから電話して!(Позвони мне, позвони!)
- 1998 — 何をやろうか?(Чем бы заняться?)
- 1999 — …Ich bin nervoso!(«…Их бин нервосо!»)
- 2001 — トレドの日曜ミサ(Воскресная месса в Толедо)
- 2001 — 桃色雲の下の僕と君(Я и ты под персиковыми облаками)
- 2007 — 筋書きのためのあとがき(Послесловие к сюжету)
映画とドキュメンタリー
[編集]- 1979 — いつ雪が降るだろう?(ソ連、S.ブーリバとV.ザゴルイコ監督)
- 1984 — 我が孫、民警所で勤めて(ソ連、K.カマロヴァ監督)
- 2004 — ヴェルフナヤ・マスロヴカ通りで(ロシア、K.フデャコフ監督)
- 2006 — 二重姓 (ロシア、S.ミチン監督)
- 2009 — リュブカ(ロシア、S.ミチン監督)
- 2011 — 通りの日当たりの側で (ロシア、テレビドラマ、V.ウスコフとV.クラスのポルスキー監督)
- 2011 — いつ雪が降るだろう?(ベラルーシ、N.モロゾヴァ監督)
- 2014 — 時代末(ロシア, 短編映画、S.チェルヌィシェヴァ監督)
- 2015 — ペトルーシュカ症候群(ロシア、E.ハザノヴァ監督)
- 2019 — ディーナ・ルービナ。日当たりの側で (ロシア、ドキュメンタリー、S.ミチン監督)
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