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利用者:Gajin1886/sandbox

ロクタ紙(ロクタペーパー)

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ロクタ/Lokta(英名:Daphne Cannabina)というヒマラヤ原種の植物の樹皮を材料に、ネパールの高地にて作られている手漉き紙である。 制作工程は全て手作業で行われる。

ロクタ紙の作られ方 ロクタの茎の樹皮を薄く剥がし、乾燥させた部分が紙の材料になる。残りの部分は薪として使われる。 薄く剥がしたものを束ねて5時間ほど水の中でさらす。柔らかくなると刃物で滑らかになるまで削り、100℃~125℃の温度で煮る。 さらに柔らかくなったロクタ繊維を清水で洗って異物を取り除き、石の上に置いてから木斧でねばりが出るまで叩く。 その後、少しずつ温かい湯を入れて糊状の液体を作り、木枠を浮かせて厚みを調整し、バランスよくすくい取る。 余分な水分を流した後はすぐに硬くなるので、木枠のまま1枚ごとに陽を当てて乾燥させる。 紙を白くするために木灰を用いることもある。この行程は全て手によって行われ、機械を使う必要がないエコロジックな工法である。

ネパールにおける手漉き紙産業 手工業が主な生産力であるネパールでは、手漉き紙の産業は重要であり、世界各地に輸出されている。 紙生産は産業の少ない山岳地方にも多くの人たちの雇用を増やした。


ネパールにおける手漉き紙利用 ネパールには古くから手漉き紙産業はあったが、保存書や聖書などに用いられていた。 一度は衰退したが1970年代以降、外国人の観光にともなう土産品や輸出用として注目されるようになる。


ロクタ(ジンチョウゲ科) ヒマラヤの高山植物である。 英名ではDaphne Cannabinaといい、ヒマラヤ標高2600~4400メートルに自生し、樹高1.5~2.1メートルまで成長する。 再生力が強く、自然破壊をせずに人々の雇用を促す産業の材料になっているが、近年、産業が活発になり植林も行われ育成している。 9・10月が成長期。

特質 永続的に使用でき、優秀な耐久性を持つ 柔らかく加工しやすい きめの粗い自然な感触が魅力 細菌・昆虫などに抵抗力がある


主な使用 建材として(壁紙、障子紙、ふすま紙、ランプシェード、) ステーショナリー(ノートブック、カレンダー等) 印刷用の用紙

似た素材 日本のミツマタから作られる「和紙」がある。 ミツマタもロクタと同様にジンチョウゲ科であるが、ロクタより繊維が短く絡みも少ないので、トロロアオイなどの接着のりを混ぜて手漉き紙を作る。 現在、日本におけるミツマタはほぼ輸入に頼っている。 和紙は他に、コウゾ(クワ科)や雁皮などを原料に作られる。