利用者:Flightbridge/sandbox/吾郷=ジュガ予想
数論において、ベルヌーイ数 Bk に関する吾郷=ジューガ予想(英: Agoh–Giuga conjecture)とは、p が素数であることと合同式
が成り立つことが同値であると主張するものである。この名称は吾郷孝視とジュゼッペ・ジューガに由来する。
同値な形式化
[編集]以上で述べた予想は吾郷孝視 (1990) によるものである。一方、これと同値な形式化がジュゼッペ・ジューガ (1950) により与えられており、次のような趣旨である。
「 |
ならば p は素数。 |
」 |
この合同式は、次のように書き換えることができる。
p が素数であることが、この合同式が成立することの十分条件であることは、次のように明らかである。p が素数のときフェルマーの小定理より各 a = 1, 2, ..., p − 1 について
が成り立つ。加えて p − 1 ≡ − 1 (mod p) であることから先の合同式が従う。
状況
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n が合成数のとき上記の方程式が不成立となるかどうかが証明されていないため、この主張は今だ予想となっている。合成数 n が上記の方程式を満たすことと n がカーマイケル数かつジューガ数であることは同値で、もしそのような n が存在するのであれば少なくとも 13,800 桁はあるということが証明されている (Borwein, Borwein, Borwein, Girgensohn 1996)。
ウィルソンの定理との関係
[編集]吾郷=ジューガ予想はウィルソンの定理と類似性がある。こちらの定理は成り立つことが証明されており、以下のような定理である。
ウィルソンの定理 ― p が素数であることは であることと同値。
この合同式は次のように書き換えることができる。
ここで p を奇数の素数とすると
が得られ、また p = 2 としても
が得られる。
ここから、吾郷=ジューガ予想とウィルソンの定理を組み合わせると次が得られる。
「 |
p が素数であることは および であることと同値。 |
」 |
参考文献
[編集]- Giuga, Giuseppe (1951). “Su una presumibile proprietà caratteristica dei numeri primi” (Italian). Ist.Lombardo Sci. Lett., Rend., Cl. Sci. Mat. Natur. 83: 511–518. ISSN 0375-9164. Zbl 0045.01801.
- Agoh, Takashi (1995). “On Giuga's conjecture”. Manuscripta Mathematica 87 (4): 501–510. doi:10.1007/bf02570490. Zbl 0845.11004.
- Borwein, D.; Borwein, J. M.; Borwein, P. B.; Girgensohn, R. (1996). “Giuga's Conjecture on Primality”. American Mathematical Monthly 103: 40–50. doi:10.2307/2975213. Zbl 0860.11003 .
- Sorini, Laerte (2001). “Un Metodo Euristico per la Soluzione della Congettura di Giuga” (Italian). Quaderni di Economia, Matematica e Statistica, DESP, Università di Urbino Carlo Bo 68. ISSN 1720-9668.