利用者:Flightbridge/sandbox/一年生の夢
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(en:Freshman's dream oldid=712581016)
一年生の夢(英: freshman's dream)とは、実数 n (通常は 1 より大きい整数)に対する次の誤りを指してしばしば用いられる語である。
これは、実数の和の冪を求める際によく初学者が起こす誤りである。正しく計算するには分配法則を用いればよく、例として n = 2 の場合は次のようにして求められる。
一般に (x + y)n の展開は二項定理に従う。
「一年生の夢」という語は次の定理を指して用いられることもある。これは、p が最初と最後を除いた全ての二項係数を割り切ることによる。
例
[編集]- (1 + 4)2 = 52 = 25 だが 12 + 42 = 17 である。
- √x2 + y2 は一般に √x2 + √y2 (または |x| + |y| )と等しくない。実際、√32 + 42 = √25 = 5 だが 3 + 4 = 7 である。
素数標数
[編集]p が素数、x, y が標数 p の可換環の元ならば、(x + y)p = xp + yp が成り立つ。このことは各二項係数の素因数を調べることで確認できる。
n 番目の二項係数 pCn は次のように表される。
この分子は p の階乗なので p を素因数として持つ。ここで 0 < n < p のとき、分母は p を素因数に持たない[1]ので pCn は p の倍数となり、今考えている環において 0 に等しくなる。また n = 0, p のとき二項係数は 1 に等しいので、(x + y)p を展開すると最初と最後を除く全ての項が消え xp + yp を得る。
従って標数 p において一年生の夢は正しい恒等式となる。
歴史と別名
[編集]関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ p は素数なので、0 < n < p のとき n! と (p − n)! はいずれも素因数に p を持たない。