利用者:EW-174/sandbox/3
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火山津波(かざんつなみ)は、「火山性津波」とも呼ばれ[1]、発生原因が地震でない津波(非地震津波)の一種で、火山活動(火山の山体崩壊、火砕流の流入、カルデラ形成、爆発による水柱形成、火山性地震の発生など)により発生する津波のことである[2][3]。津波の発生原因の5%は火山活動によるものである[4]。火砕流や山体崩壊などにより土石流が発生し、それが水域に侵入した際に津波が発生する[5][6]。また、海底火山の噴火に伴う噴出物による海水の運動や、マグマの水蒸気爆発などによっても津波が発生する[4][7]。このような津波の場合、一般的な地震による津波に比べ、津波の到達前に警報などを発令するのが困難という難点がある[8]。
歴史的な火山津波の一覧
[編集]- 紀元前1628年頃 - ギリシャ・ミノア噴火(ミノア文明後期のサントリーニ島[そのうちの、ネア・カメニ島]で起こった噴火)に伴う津波。
- 1640年7月31日(寛永17年6月13日) - 日本・北海道駒ヶ岳の崩壊に伴う津波。亀田から十勝にかけて津波を記録。岩なだれと津波により溺死者700人以上、船舶100余隻に被害[9][10][11]。
- 1741年8月28日 - 日本・寛保津波、死者2,033人。
- 1792年5月21日 - 日本・ 島原大変肥後迷惑、雲仙岳噴火、眉山崩壊とそれに伴う津波。死傷者約15,000人[12][13]。
- 1815年 インドネシア・タンボラ山(西ヌサ・トゥンガラ州) - 噴出物1,700億トン、直径6キロメートルのカルデラを形成。火砕流、津波、疫病、飢饉などにより犠牲者数117,000人[14][10]。→詳細は「夏のない年」を参照
- 1883年8月27日 - インドネシア・クラカタウ火山噴火による津波。噴火によって発生した津波も含め犠牲者数36,000人以上[15][10]。→詳細は「1883年のクラカタウの噴火」を参照
- 1888年 パプアニューギニア・リットー山(ヴィート諸島) - 火山性津波により死者3,000人[16]。
- 1911年 - フィリピン・タール山(ルソン島) - 火砕流および津波により死者1,335人[16]。
- 1958年7月10日 リツヤ湾大津波 - アメリカ合衆国
- 2018年12月22日 スンダ海峡津波 - インドネシア
脚注
[編集]- ^ デジタル大辞泉. “火山性津波とは”. コトバンク. 2021年3月29日閲覧。
- ^ “「火山津波」の脅威とは? 日本列島でも度々起きてきたこと忘れるべからず(巽好幸) - Yahoo!ニュース”. Yahoo!ニュース 個人. 2021年3月29日閲覧。
- ^ “火山津波(かざんつなみ)の意味 - goo国語辞書”. goo辞書. 2021年3月29日閲覧。
- ^ a b “津波のメカニズムとその被害”. 一般社団法人全日本防災計画協会ブログ. 2021年3月29日閲覧。
- ^ デジタル大辞泉. “火山津波とは”. コトバンク. 2021年3月29日閲覧。
- ^ “津波の起こるしくみ”. tenki.jp. 2021年3月29日閲覧。
- ^ “過小評価されがちな「火山津波」の恐怖”. GIGAZINE. 2021年3月29日閲覧。
- ^ “インドネシアの火山津波 警報が出なかったわけ”. natgeo.nikkeibp.co.jp. 2021年3月29日閲覧。
- ^ 吉本充宏、宝田晋治、高橋良「北海道駒ヶ岳火山の噴火履歴」『地質学雑誌』第113巻、日本地質学会、2007年、84頁、doi:10.5575/geosoc.113.S81、2017年3月6日閲覧。
- ^ a b c 早川由紀夫. “噴火に備える(長期予知)Long-term prediction” (PDF). 群馬大学. 2015年5月2日閲覧。
- ^ “主な火山災害年表” (PDF). 気象庁. 2015年5月2日閲覧。
- ^ “図14.3 雲仙岳・眉山の崩壊と津波”. 文部科学省・防災科学技術研究所. 2015年4月30日閲覧。
- ^ “過去に発生した火山災害”. 気象庁. 2015年5月1日閲覧。
- ^ 吉田茂生 (2015年3月3日). “有名な噴火のリスト”. 九州大学. 2015年5月1日閲覧。
- ^ “過去20年に大きな被害を出した火山噴火一覧”. AFP (2014年9月29日). 2015年5月1日閲覧。
- ^ a b “ネバド・デル・ルイス火山1985年噴火(コロンビア)”. 財団法人消防科学総合センター・消防防災博物館. 2015年5月1日閲覧。