利用者:Bamboobass
林 晶彦(はやし あきひこ)は、日本の作曲家・ピアニスト。
人物・来歴
[編集]デビューまで
[編集]1955年6月11日に兵庫県西宮市苦楽園で生まれる。
音楽への目覚め
[編集]小学5年の時、兄がギターをやりだし、その影響で音楽に興味をもち始める。その頃、ローリングストーンズの「黒くぬれ!」のドーナツ版レコードを購入。そのレコードを聴いて衝撃を受ける。
中学校で友人達とロックバンドを結成し、ギターを弾く。読書にも明け暮れて、哲学書、詩、作曲家の伝記など多くの本を読み漁った。中でもヘルマン・ヘッセの作品に大きな影響を受けた。
父は厳格で、ある日、学校に行かないで家のタンスに隠れている林を見つけて殴ったりした。父との間に軋轢が生じていた頃、ラジオから流れたバッハの音楽に深く心を動かされる。それから憑りつかれたようにクラシック音楽を聴き、コンサートにも足を運ぶ。近所のピアノ教室に習い始め、先生は木村という女性の先生で、レオニード・クロイツァーに師事。木村先生は林の音楽への情熱を買ってくれて、ある日のレッスンで、「バッハの曲でレッスンが嫌になってピアノを止める人が多いのに、あなたはバッハを本当に楽しそうに弾くわね」と言ったという。林は学校に行かずに、家で毎日10時間程ピアノの練習をしていた。
パリへ留学
[編集]フランスのミッシェル・ポルナレフの歌声に魅せられ、語学学校でフランス語と英語を学ぶ。音楽だけでなく、文学や詩や絵画にも興味があった林はフランス行きを決断し、留学先にパリを選択。自分の真実を探しに外国に行きたいと思っていた林だったが、友人や学校の先生に相談したが反対される。父にも反対されたが、林が諦めずにしつこくパリ行きの話を持ち出してくるので、最後に根負けして「そこまで言うんやったらパリの土になってこい!」と言ったという。
モスクワ経由パリ行の飛行機に乗り、林は「僕は決められた線路の上をみんなと同じように歩むことはできないんだ。自分の中の、この想いに嘘をつくことはできない。これからどうなるかわからないが自分が決めた道だ。後悔しないようにやってみよう」と心を新たにした。
オランピア劇場で開催されたミッシェル・ポルナレフのコンサートに何度も通い詰める。ルーブル美術館、ロダンの彫刻作品が展示されている美術館、ノートルダム寺院などにも足を運ぶ。
林が17歳の時に通い始めたフランス語学校で、アンジェラという女性と出会う。
まだ友人がいなかった林は、辞書を引きながらフランス語でラブレターを懸命に書き、彼女に手渡した。初めてのデートは、シャンゼリゼ劇場のウラディミール・アシュケナージのコンサートだった。
アンジェラは留学を終えてドイツに帰ることになり、イスラエルの歌が入ったカセットテープを林に渡した。後にその歌が林の運命を決めることになる。
臨死体験
[編集]林は急性肝炎にかかってしまい入院となった。退院後も下宿で療養し、アンジェラがくれたイスラエルの歌のカセットテープを繰り返し聴くことが唯一の心の慰めとなった。
ある日の深夜、急に身体中が熱くなり、何かのエネルギーに打たれ感電したような感覚になり、林は「このまま死んでゆくのだろうか・・・」と思ったという。しかし、その熱は温かく優しく、自身の心底にある魂に届くもので、ずっと探し求めてきたものにやっと出会えたという不思議な感覚だった。やがて、小さな星が遥か彼方に光り、その星が段々と近づいてきて大きくなり、目の前に青い地球が見えていることに気付いた。ボロボロと涙が流れ、死を意識したことによる悲しみや絶望感が消えてなくなり、「喜び」が涙となって溢れ、生まれて初めて手を合わせ「神さま!」と言ったという。
このような臨死体験のような時を経て、翌朝になると、身も心も洗い流されたようにすっきりし、病院に行って検査も受けたが、病は完全に癒されていたという。
デビュー、作曲家への道
[編集]1989年に、打楽器奏者のツトム・ヤマシタがプロデュースした京北国際フェスティバルで作曲家デビュー。フランス、イギリス、イタリア、アメリカ、韓国などから著名な音楽家が集ったフェスティバルで自作曲を演奏。
1990年2月4日、兵庫県立美術館で開催された「シャガール讃歌」で、シャガールの絵をテーマにした自作曲を、シャガールの絵のスライドと共に演奏。
翌週の2月10日には、神戸ポートアイランドにあるジーベックホールで「夢と祈りにつつまれて」と題したコンサートを開催。このコンサートではソビエト領事館、イスラエル大使館、フランス大使館が後援についた。
1991年、ニューヨークの国連勤務の友人によりピアノ演奏の音源がシェリ・チンモイに送られ、「私はこの音楽からとても平和を感じます。ありがとう。ありがとう」とメッセージをもらう。ニューヨーク国連の「平和の瞑想」会場で、シェリ・チンモイが瞑想しているステージ上でピアノソロ演奏を行う。シェリ・チンモイよりメダルをかけられる。
おもな作品
[編集]ピアノ曲
[編集]出版
[編集]・『風の巡礼』ロージーローズブックス、2022年
自著以外の関連書籍
[編集]・大竹弘行『光の樹』ロージーローズブックス、2023年