利用者:Azamyes/sandbox2
en:Fantasia (1940 film)、ファンタジア (映画)、fr:Fantasia (film, 1940)、これも
ファンタジア | |
---|---|
Fantasia | |
監督 | ベン・シャープスティーン |
脚本 |
ジョー・グラント ディック・ヒューマー |
製作 | ウォルト・ディズニー |
ナレーター | ディームズ・テイラー |
出演者 |
ディームズ・テイラー レオポルド・ストコフスキー |
製作会社 | ウォルト・ディズニー・プロダクション |
配給 |
RKO 大映 |
公開 |
1940年11月13日 1955年9月23日 |
上映時間 |
126分(オリジナル公開版) 80分(1942年再公開版) 120分(1990年リリース版) |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $2,280,000 |
興行収入 | $7,650,882 |
前作 | ピノキオ |
次作 |
ファンタジア2000(ファンタジアシリーズ) ダンボ(ディズニー・クラシックス全般) |
わかりやすくする。
『ファンタジア』(原題:Fantasia)は、ウォルト・ディズニー・プロダクションが1940年に制作した、アメリカのミュージカルアンソロジーアニメ映画。ディズニー長編アニメーション第3作であり、史上初のステレオ音声方式による映画作品である。8つの短編が、クラシック楽曲により構成されている。1940年11月13日封切。日本での公式公開は第二次世界大戦後の1955年9月23日。
概要
[編集]監督はベン・シャープスティーン[1]。映画で流れているクラシック音楽の演奏は、「音の魔術師」レオポルド・ストコフスキーが指揮を担当[2][1]した、フィラデルフィア管弦楽団によるものである[1]。(ファンタジアというタイトルもストコフスキーによるもの[3])
『ファンタジア』は薄明かりの中で、ブルーの背景に背いてオーケストラのメンバーが集まって、それぞれの楽器をチューニングしている実写のシーンから開幕する。そして、司会のディームズ・テイラーがステージに登場し、演目の紹介をする。
Fantasia is timeless. It may run 10, 20 or 30 years. It may run after I’m gone. Fantasia is an idea in itself. I can never build another Fantasia. I can improve. I can elaborate. That’s all.[4]
(『ファンタジア』は時代を超えたものである。(中略)それだけだ。) — ウォルト・ディズニー
登場人物・キャラクター
[編集]- ディームズ・テイラー - 司会。実写で登場する。
くるみ割り人形
[編集]- マッシュルーム(ダンサー)
魔法使いの弟子
[編集]- ミッキーマウス[5] - 魔法使いイェン・シッドの見習い。
- イェン・シッド - 魔法使い。名前はディズニー(Disney)を逆から読んだものに由来している[1]。
- ほうき - 『ハウス・オブ・マウス』やキングダムハーツシリーズではミッキーの元で働いている。
春の祭典
[編集]- 恐竜たち
田園交響曲
[編集]時の踊り
[編集]禿山の一夜
[編集]- チェルナボーグ - 本作のディズニーヴィランズ。
アヴェ・マリア
[編集]要出典
[編集]- しずくの精
- ホップ・ロウ
- マッシュルーム・ダンサー
- 花の踊り子
- 金魚
- あざみの少年たち
- らんの少女たち
- 秋の精
- とうわたの踊り子
- 霜の精
- 雪結晶の精
魔法使いの弟子
[編集]春の祭典
[編集]- 恐竜たちをメインキャストにして、地球創世期~生命誕生(勿論、登場するのは恐竜ばかりではなく、原生動物から多細胞生物である無脊椎動物、無顎類、シーラカンス(あるいは肺魚)まで多岐にわたる)、そして恐竜その他翼竜など、大部分の爬虫類の(異常乾燥による)絶滅までが描かれる。
田園交響曲
[編集]時の踊り
[編集]- ミラ・ユパノーバ
- ヒヤシンス・ヒッポ
- エレファンシーネ
- ベン・アリ・ゲーター
はげ山の一夜
[編集]アヴェ・マリア
[編集]音楽
[編集]ステレオ音声を持つ映画としては世界初であり[2]、全編にわたりプレスコ(アフレコの逆)を用いている[8]。その録音にはおおよそ18ヶ月を要した[5]。2024年には、全国各地でオーケストラのコンサートも開催された[9]。
使用楽曲
[編集]- ヨハン・ゼバスティアン・バッハによる「トッカータとフーガ ニ短調」
- ピョートル・チャイコフスキーによる「くるみ割り人形」
- ポール・デュカスによる「魔法使いの弟子」
- イーゴリ・ストラヴィンスキーによる「春の祭典」
- インターミッションにMeet the Soundtrack
- ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンによる「交響曲第6番「田園」」
- アミルカレ・ポンキエッリによる「時の踊り」
- モデスト・ムソルグスキーによる「禿山の一夜」とフランツ・シューベルトによる「アヴェ・マリア」
制作の過程
[編集]置き場
[編集]『ファンタジア』は、2036年1月1日にアメリカ合衆国のパブリックドメインに入る予定である[10]。
(『アニメージュ』1981年9月号46頁) 再公開版はアーウィン・コスタル指揮のフィラデルフィア管弦楽団が担当し、当時最先端のデジタル録音方式で収録された[11]。
日本への影響
[編集](冨田勲や手塚治虫に影響を与えた。)アニメーターのうしおそうじは太平洋戦争開戦直前に、海軍が拿捕したアメリカの輸送船から押収したフィルムが東宝砧撮影所に送られて試写室で上映された際に観覧しており、衝撃を受けて上映中に涙したと記している[12]。太平洋戦争勃発後は、日本軍が占領した上海やマニラで『風と共に去りぬ』などと共に、本作のフィルムも押収された。軍関係者や映画制作関係者を集めた上映会も行われ、海軍省の試写室で本作を見た[13]アニメーション監督の瀬尾光世は、「こんな映画を作る国には勝てない」と衝撃を受けた[14]。その評判から、東京でも軍関係者や東京帝国大学などで限定的に上映会が実施され、東大生だった江崎玲於奈も観賞したという[要出典]。瀬尾は、『桃太郎 海の神兵』の制作にあたり、本作を参考にしている[8]。
脚注
[編集]- ^ a b c d “完成度はディズニーの歴史上随一 “体感型”の『ファンタジア』は映画館で真価が味わえる”. ぴあ (2021年3月21日). 2024年10月29日閲覧。
- ^ a b “レコードの歴史 #4 〜モノラルからステレオへ”. オーディオテクニカ (2023年10月16日). 2024年10月27日閲覧。
- ^ “ディズニーの歴史的名作『ファンタジア』をオーケストラの⽣演奏と美しい映像で体感!『ディズニー ファンタジア』 ライブオーケストラ・コンサート。指揮者の佐々木新平 インタビュー到着!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2024年3月8日). 2024年10月29日閲覧。
- ^ Solomon, Charles (August 26, 1990). “Fantastic Fantasia – Disney Channel Takes a Look at Walt's Great Experiment in Animation”. Los Angeles Times 2024年10月26日閲覧。
- ^ a b Boone, Andrew R. (January 1941). “Mickey Mouse Goes Classical” (英語). ポピュラーサイエンス: 65–67 .
- ^ Liamba Ngenda (2023年12月17日). “10 Things In Old Disney Movies That Definitely Wouldn't Work Today” (英語). Screen Rant. 2024年10月27日閲覧。
- ^ 「ニューズウィーク日本版」ウェブ編集部「ディズニー「名作アニメの差別描写」に悩む理由 ついに「ディズニーランド」にまで影響が出た」『東洋経済オンライン』2020年11月8日。2024年10月27日閲覧。
- ^ a b 佐野明子「『桃太郎 海の神兵』論―国策アニメーションの映像実験」『アニメーション研究』第20巻第1号、2019年3月1日、20-21頁、doi:10.34370/jjas.20.1_17。
- ^ “『ディズニー ファンタジア』ライブオーケストラ・コンサート”. fantasia2024.jp. 2024年10月29日閲覧。
- ^ University, Santa Clara. “The Courthouse of Mouse: How the Public Domain Benefits Art” (英語). www.scu.edu. 2024年10月27日閲覧。
- ^ 公開時のパンフレットより。
- ^ うしおそうじ 『手塚治虫とボク』 草思社、2007年、pp.193-195。
- ^ 持永只仁『アニメーション日中交流記 持永只仁自伝』東方書店、2006年
- ^ 手塚治虫『観たり撮ったり映したり』キネマ旬報社、1987年
参考文献
[編集]本
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- Barrier, Michael (1999). Hollywood Cartoons: American Animation in Its Golden Age. Oxford University Press. ISBN 978-0-19-516729-0
- Barrier, Michael (2008). The Animated Man: A Life of Walt Disney. University of California Press. ISBN 978-0-520-25619-4
- Butler, David (2002). Jazz Noir: Listening to Music from "Phantom Lady" to "The Last Seduction". Bloomsbury Academic. ISBN 978-0-275-97301-8
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学術論文
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