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利用者:Aldentea/sandbox/質量減衰係数

定義

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質量減衰係数(しつりょうげんすいけいすう、mass attenuation coefficient)とは、ある電磁波とそれを吸収するある物質について、入射電磁波の強度を1/eにするような物質の質量厚さの逆数をとったものである。同じ意味で質量吸収係数という言葉を使う場合もあるが、後述のように厳密には両者は異なるので注意を要する。

線減衰係数

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一般に、電磁波が均一な物質に入射したときに、透過する電磁波の強度は、通過する物質の厚さを用いて次の式で表すことができる(ランベルト・ベールの法則)。

ここで、lは物質の厚さ、μは電磁波の振動数と物質に依存する定数であり、これを線減衰係数[1]と呼ぶ。

質量減衰係数

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X線ガンマ線の線減衰係数は、減衰させる物質の状態によらないと考えてよい。というのも、これらの電磁波の減衰は、主にコンプトン散乱光電効果あるいは対生成による吸収といった、原子に直接関係した過程によるものだからである。

線減衰係数は、電磁波の振動数が一定であれば、物質の密度と構成元素のみに依存する。[2]

脚注

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  1. ^ 質量減衰係数と区別する必要がない文脈では、単に「減衰係数」と呼ばれることが多い。
  2. ^ 湯原 (1972, p. 140)

参考文献

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  • 湯原二郎『放射線物理学』1972年。BN03702677。 
  • 仁田勇『X線結晶学』1959年。