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利用者:219.106の者/翻訳途中/フランス海軍銃兵

海軍銃兵[1]フュズィリエ・マランフランス語Fusilier marin[2][3])は、フランス海軍が編制している陸戦および沿岸警備作戦に投入される事を専門とする水兵部隊で、この他に接舷移乗任務艦艇防護も実施する。

任務

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本部隊はフランス海軍のコマンドー海軍銃兵海洋部隊fr:Force maritime des fusiliers marins et commandos)の管理下として海洋から進発する地上作戦特殊作戦支援、特に重要な海軍施設の警備(海軍基地、海軍航空基地、通信施設など)、艦艇の防護・警備や法執行活動における接舷移乗などに従事している。

歴史

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1627年、リシュリュー卿は陸戦と海戦に対応できる優秀な将兵で構成される海軍連隊(Régiment de la Marine)の創設を命じ、艦船士官によって編成される。この部隊は大型軍艦の乗員を構成する一部とされ、彼らは操船にも参加していた。基礎単位部隊は乗員から分離された直轄の中隊であり、およそ70人の海兵で構成され、勅令海軍中尉によって指揮されていた。また、2人の海軍少尉が中隊長を補佐していた。

これらの中隊ではすべからく陸戦の専門家が不足しており、1856年6月5日帝国勅令によりロリアンにて常設・専門の水兵銃手で編制される大隊が編成される。この専門部隊は艦長職か艦隊先任曹長のどちらか一方に委託され、上陸部隊に同行し指揮監督を負った。これが現在のフランス海軍銃兵の直接の起源と考えられている。それ以降、部隊は19世紀後半の植民地獲得遠征、コーチシナトンキンおよびへの出兵、そして三度の欧州大戦すなわち1870年の普仏戦争、1914年から1918年の第一次世界大戦、1939年から1945年の第二次世界大戦に参加している。

彼らは全フランス植民地、なかでもヌーベルフランスで有名を馳せた。その後、勅令で解隊される1825年まで様々な名称で存在し、以降は19世紀末期に植民地軍が新設に伴い海兵隊は配転され、幾多の戦役を経て植民地軍が解体される1967年に海軍ではなく陸軍に編入されている。なお、解隊に関わる勅令によって揚陸中隊は乗組士官を長に乗組員だけで編成されると定められた。

普仏戦争ではセダンの戦いの後、海軍銃兵砲兵旅団はパリ防衛のために主にバポームfr:Bapaume)、ル・ブルジェおよびライ=レ=ローズにて防御に就いた。

1900年の義和団の乱では公使館保護のため戦闘に参加する。これに従軍した士官の中で23歳の海軍中尉ポール・アンリが西什庫天主堂en:Xishiku Cathedral)で戦死し、後に海軍大将となる34歳のピエール・アレクシス・ロナール海軍中尉(fr:Pierre Alexis Ronarc'h)も参加し、十数年後に将官に昇進し1914年に海軍銃兵旅団長となっている。

1914年に勃発した第一次世界大戦では海軍銃兵旅団が編成され海軍銃兵史上最大級の戦役をすごした。ディクスムイデfr:Dixmude)の戦いの後、エイゼルfr:Yser)、ロンジェウェイデ(Longewaede)、アイユfr:Hailles)およびラフォーfr:Laffaux)で戦跡を残した。  

1940年6月のフランス本土失陥後、残余の海軍銃兵は自由フランス軍に合流した。第1自由フランス師団隷下として第1海軍銃兵連隊で最初の大隊を編成する。1944年6月6日のノルマンディー上陸作戦では自由フランス師団から177人の海軍銃兵を要するコマンドー・キエ(Commandos Kieffer)が上陸している。他の海軍銃兵はヴィシー政権軍fr:Armée de Vichy)に組み込まれ、その後第2機甲師団隷下の機甲連隊を編成している。なお、1945年4月30日にデュパン・サン=シール隊員はオレロン島の解放を導いている。0602時、島内のガソー(Gatseau)に上陸し、ドイツ軍は頑強な抵抗を続けるも部隊は森の中で次第に兵力を増加していった。

1945年、フィリップ・ルクレール陸軍大将指揮下で海軍からは極東海軍旅団(BMEO)と共に海軍銃兵旅団および第1海軍銃兵連隊が編成される。ルクレール大将指揮下でさらに1945年から1946年にかけて河川旅団が編成されていた。その後インドシナ戦争が勃発し、海軍銃兵部隊は主に海軍強襲師団fr:Dinassaut)がコーチシナおよびトンキン地方で1947年から1954年まで活動していた。

アルジェリア戦争では1956年に第1海軍銃兵准旅団が編成され、主にアルジェリア=モロッコ国境一帯の支配維持を担当していた。

戦後はコマンドー海軍銃兵海洋部隊の管理下として海軍の各種専門任務を遂行している。

編制

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フランス海軍銃兵はブレストトゥーロンの海軍基地に1個群(大隊規模)ずつ配置されている。介入増強隊(GIR、中隊規模)は海軍の特定施設や地区の防護に投じられるほか、艦艇への乗組勤務も含まれ増強警備部隊として機動的に運用される。これ以外にフランス本土に7個中隊が配置されている。

脚注

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  1. ^ 日本語の海兵隊や英語のMarineと対になっているfr:Infanterie de marineと異なる。
  2. ^ 海兵隊または海軍歩兵に対応するフランス語はfr:Infanterie de marineが一般名詞としてある。
  3. ^ 仏語・英語間ではInfanterie de marineが一般名詞・概念として 英:Marine対応しておりFusilier marinは類語として扱われている。ただし、Dictionnaire interarmees des termes militaires et paramilitaires では naval infantry と Infanterie de marine は対であるが、Fusilier marin と Marine も相互に対応している。なお、元々 Fusil は燧石銃(火打石式マスケット銃)を表したが、時代とともに意味が変化し、やがて鉄砲・銃・小銃そのものを指すようになっている。例えばFA-MAS(Fusil d' Assaut de la Manufacture d' Armes de Saint-Étienne)は直訳すればサン=テチエンヌ造兵廠突撃銃となる。

関連項目

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外部リンク

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  • fr:Fusilier marin 5 février 2012 à 20:23‎ 版の訳他公式サイトを参考に