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リンド数学パピルス(リンドすうがくパピルス、Rhind Mathematical Papyrus)あるいはリンド・パピルス(Rhind Papyrus)とは、数学の問題が書き記された古代エジプト巻物の 1 つである。


概要

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リンド数学パピルスは、紀元前1650年頃の古代エジプトで書記のアハメスが昔の書物から写した約33cm×約564cmのパピルスの巻物である。算術幾何学などに関する問題とその解法が参考書のように並べられており、当時のエジプトの数学の状況を伺い知ることができる。モスクワ数学パピルスと並んで、古代エジプトにおける数学を知るための貴重な情報源である。

2007年現在、リンド数学パピルスに先行する文書は発見されておらず、この時代より古い十分な資料は無いので、さらに昔のエジプト数学史を知る事はできない。テーベラメセウム付近で見つかったリンド数学パピルスは、1858年にスコットランドアレキサンダー・ヘンリー・リンドに買われた。1863年にリンドが死に、翌年、リンドのコレクションを大英博物館が買ったときに、リンド数学パピルスも含まれていた。

アウグスト・アイゼンロールによって翻訳され、問題に番号が付けられて以来、この問題番号は踏襲され、リンド数学パピルスの内容は統一された問題番号で語ることが可能である。途中で破れたり、ニューヨーク断片をはじめとして、いくつかの断片に分かれているものの、トーマス・エリック・ピートによって整理された。

構成

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リンド数学パピルスは、エジプト中王国アメンエムハト3世の時代に書かれた文書を、紀元前1650年頃、エジプト第15王朝アウセルラー・アペピの時代の書記アハメスが写した巻物で、広げたときの大きさは約33cm×約564cmである。途中で切れており、 2 つの部分(B.M.10057、B.M.10058)として、大英博物館に納められている。この他に大小の断片が見つかっている。

パーシー・エドワード・ニューベリーは、1922年にニューヨーク歴史協会に保存されていたパピルスの断片群の写しを、リンド数学パピルスのものかもしれないとトーマス・エリック・ピートに送った。ピートはこれらを整理して、リンド数学パピルスの一部であることを確認した。この時の断片をニューヨーク断片と呼ぶ。

内容は、表題、割り算の方法、84の問題と覚え書きのようなものからなる。表題には、昔の文書を写した事が記されている。 1877年、アウグスト・アイゼンロールによって翻訳され、問題に番号が付けられて以来、この問題番号は踏襲され、リンド数学パピルスの内容は統一された問題番号で語ることが可能である。問題が終わった後の 85 番から 87 番は覚え書きに当てられている。