利用者:風船/sandbox
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0の0乗
[編集]5年経っての疑問
[編集]あれからもずっと考えていました。 私は 00=1 と定義すべきであるという立場ですが、数学の常識では「00 は未定義」なのは理解しており、その記述に異論はありません。 私の疑問は未定義とされる理由についてであり、それが5年経っても解消されません。 どうしても執筆者の方は間違ってると思えるのです。 1つ目の疑問は、「連続ならないことが理由の一つ」と記述している点です。 私は連続性と関数値の存在に関係性はないと考えます。 例を示すなら
- f(x) = x/x には f(0) は存在しないが は存在する
- f(x) = sgn(x) には f(0) は存在するが は存在しない
というように、どんな組み合わせも存在していると思うのです。 関数値を決めるなら、もっと別の根拠によるべきだと思います。 2つ目の疑問は、べき乗の定義のみを 00 という値を決定する根拠としている点です。「定義されないことの説明」の第一段落を要約すると
- x0 = x/x であり x = 0 の場合は 0/0 となるから決められない。
となります。もし前半の式を定義と考えるなら話はここで終わり。けれど「1と定義する考え方」は x/x = 1 と定義することではないのだから、これは 00 の値をべき乗の定義以外によって決定しても良いことを示している。だとしたら、話はまだ終わってません。 たとえば、00.5 は通常 0 として扱われます。もちろんその根拠はべき乗の定義には存在しないから、この結果は指数法則によるものです。 つまり、指数法則が底を 0 とした場合に成立しないのは明らかだが、部分的に(指数が正の場合には)成立すると考えることは可能で、そう仮定すれば 00.5 = 0 であり、それが共通の認識になっているのだと思われます。 だとするならば、00 に対しても、指数法則などを条件に加えた場合にどうなるか記述することは必要なことだと思われます。 私の主張をまとめると、連続性は 00 を定義できないとする理由にならないし、指数法則なども考慮すれば 1 以外の値と考えるのは難しいということです。 なお、和太郎さんが言っていた「x と y はともに実数であるとします。|xy| = 0.5 として、x → 0 のときの y の極限を考えたことはおありでしょうか??」にも答えられるようになったので、「この論理が否定できない限りは、Wikipedia上での持論の展開を慎むべきでしょう。」という忠告を肯定的に捉え、もう一度記事の内容に意見を言うことにしました。
連続性
[編集]関数の連続性と関数値との関連性を二変数関数で考えるため
- f(x,y) = sin(x) + y sin(3x)/3 + y2 sin(5x)/5 + ...
を例に挙げる。 この関数は y = 0 では正弦波となり、y = 1 では矩形波となる。 また、0 ≤ y ≤ 1 の範囲では点 (0,1) を除き連続である。 点 (0,1) における極限値は
となり、近づく方向で値は変わる。 また、連続性により、ある範囲での最小値と最大値の間の値、例えば f(x,y) = 0.5 という関数値は点 (0,1) のどれだけ近い範囲を考えても存在する。 これらは 00 の振る舞いと非常に似ているが、点 (0,1) での関数値が f(0,1) = 0 であることに疑問の余地はない。
二項定理は正の整数 n を使って
と表される。 実数 y へと指数を拡張すると
となる。 この式の右辺は |x| ≤ 1 かつ y ≥ 0 では収束する。 極限値は当然 であり となる。 つまり、収束する範囲は限られるが、値は指数関数と一致し、極限値も同じである。 二項定理で表した場合は 00 = 1 とせざるを得ないにも関わらず、その関数の振る舞いを理由に 00 は定義できないと判断することは妥当とは言えない。
自然
[編集]「n が正の整数のとき 0n = 0 であるから、0の0乗を 0 と定めることも自然であると考えられる。」という記述は曖昧な表現だ。これを
- n が正の整数なら f(n) = 0 であるとき、 f(0) を求めよ。
という問題であると考えた場合に f(0) = 0 と答えたくなるのは理解できる。 それがもっともシンプルな仮定に基づく値であるからだ。 ところが
という選択肢が示された場合は、どちらを選ぶべきか私には答えられない。 自然かどうかは、「何を最初に思い浮かべるか」程度の意味だから、必ずしも答には繋がらないのだ。 そもそも、1次関数とは思えないものを一部の数値だけで1次関数と見なし、それらが互いに矛盾することに数学的な意味はまったく無い。 「全てに都合の良い定め方はない」などと言いたいのなら、べき乗を
という式で表すことが不自然だと示すことが必須であると思う。 この式は x0 の値も 0n の値もそれ以外の値も正しく表しているのだから。
証明
[編集]指数関数は、以下の規則により定義されている。ただし、底と指数及び値域は実数とする。
- (1) a1 = a
- (2) ap aq = ap+q
- (3) 連続関数である
まず、p ≠ 0 での 0p と 00 の関係を確認しておく。
後で述べる理由により (2) を無条件には使えないので、未知の値が1つの場合のみ有効と考える。
- (1) より 01 = 0
- p > 0, q > 0 で考えて (2),(3) より p > 0 に対し 0p = 0
未知の値を (2) で求めるには、左辺の ap として求める方法と、右辺として求める方法が考えられる。 前者の場合 q > 0, p > -q とすると
- 0p × 0 = 0
が得られるが、この式から 0p は求められない。後者の場合 q > 0, p = -q とすると
- 0p × 0 = 00
が得られるが、0p が未知なので、この式から 00 は求められない。よって、既知の 0p から 00 を求める方法は存在しない。また、q = 0 として
- 0p 00 = 0p
が得られるが、p > 0 に対し 0p = 0 であるから、この式は 00 が何であっても成立する。
さて、ここまでの結果により、00 を求めるには
- 00 = 定数
という形の規則が新たに必要なことが分かった。ここからはこの式を求めるために
- a-1 ≠ 0
を前提として考える。ただし、これを指数関数の定義に加えるという意味ではなく、通常の数学なら成立すべき条件であるから、結果の判定に利用するのである。 a0 に対し、次の関係式が成り立つ。
- a0 a0 = a0 より a0 (a0 - 1) = 0
よって、a0 は 0 または 1 である。 a0 = 0 とするなら
- a1 a0 = a1
から a = a1 = 0 でなければならないが、また同時に
- ap a0 = ap
から p = -1 を含めて ap = 0 となり、これは前提に反する。 同様の結果は、連立方程式
- a-1 a1 = a0
- a-1 a0 = a-1
において a1 = 0 とした場合にも生じる(これが未知数が2つ以上の指数法則を無効とする理由である)。 a0 = 1 とするなら
- ap a0 = ap
は常に成立する。 この場合
- 0-1 × 0 = 1
となる必要があるが、これは 0-1 が実数ではない(=未定義)ことを示している。 以上により、求めていた規則は
- (4) 00 = 1 あるいは a0 = 1
であることが証明された。 ところで、勘違いしないように付け加えておくと、これは既存の定義から 00 = 1 と証明したのではない。00 を求められるように規則を変えるなら 00 = 1 でなければならないという証明である。 ただし、(4) を付け加えるならば 00 において連続にはならない。よって、(3) も同時に変更する必要が生じる。
1/0の添加
[編集]加法は x+Ω=Ω と定義し、次のように計算する。ただし、a, b は 0 でない実数とする。
- 0+0=0, 0+b=b, 0+Ω=Ω
- a+0=a, a+b=a+b, a+Ω=Ω
- Ω+0=Ω, Ω+b=Ω, Ω+Ω=Ω
加法の交換法則と結合法則は成立する。 加法の単位元は 0 であるが、Ω の逆元は存在しない。
減法は -Ω=Ω と定義し、次のように計算する。ただし、a, b は 0 でない実数とする。
- 0-0=0, 0-b=-b, 0-Ω=Ω
- a-0=a, a-b=a-b, a-Ω=Ω
- Ω-0=Ω, Ω-b=Ω, Ω-Ω=Ω
乗法は 0×Ω=0, 0 以外なら x×Ω=Ω と定義し、次のように計算する。ただし、a, b は 0 でない実数とする。
- 0×0=0, 0×b=0, 0×Ω=0
- a×0=0, a×b=ab, a×Ω=Ω
- Ω×0=0, Ω×b=Ω, Ω×Ω=Ω
乗法の交換法則と結合法則は成立する。 乗法の単位元は 1 であるが、0 と Ω の逆元は存在しない。
分配法則は成立する。
除法は 1/0=Ω, 1/Ω=0 と定義し、次のように計算する。ただし、a, b は 0 でない実数とする。
- 0/0=0, 0/b=0, 0/Ω=0
- a/0=Ω, a/b=a/b, a/Ω=0
- Ω/0=Ω, Ω/b=Ω, Ω/Ω=0
Ωの絶対値を次のように定義する。ただし、a は 0 でない実数とする。
- -|Ω| < -|a| < 0 < |a| < |Ω|
Ωの平方根を次のように計算する。
- √Ω = |Ω|
べき乗を次のように定義する。ただし、a は R' の元、n は非負の整数とする。
- a1 = a,
- an+1 = an × a,
- a-n = 1 / an.
等式の性質は、次の通り。
- A=B ならば A+C=B+C
- A=B ならば A*C=B*C
指数法則
[編集]べき乗の定義は、乗法が定義された集合の元 a と正の整数 n を使い
- a1 = a
- an+1 = an × a
である。ここから、指数法則と呼ばれる式
- am+n = am × an
が導かれる。ここで、m と n は正の整数である。 除法が定義されるなら、べき乗の定義に
- a-n = 1 / an
を加えることによって、指数は負へと拡張される。ここで、n は整数である。 この式で n = 0 と置くと
- a0 = 1 / a0
であるから
- a0 = 1
となる。 指数の拡張により、指数法則は m を -m に n を -n に置き換えて
- a-(m+n) = a-m × a-n
が成立するから、負の整数へと拡張される。つまり、これらを合わせて
- am+n = am × an ただし m×n ≥ 0
となる。 さらに
- a-n × an = 1
であるならば、m と n が異符号かつ |m| ≥ |n| として
- am-n = am-n × an × a-n = am × a-n
となるので、この場合は指数法則はすべての整数の組み合わせで成立する。 また、もう一つの指数法則と呼ばれる式
- am×n = (am)n
が整数 m と正の整数 n において成立するのは自明だが、n を -n に置き換えると
- am×(-n) = 1 / am×n = 1 / (am)n = (am)-n
となり、n が 0 の場合も
- am×0 = (am)0 = 1
となるので、結局、整数 m と n において成立する。
整数の構成
[編集]関数 U(a) をペアノの公理における後者と考え、正の整数を
- U(1) = 2, U(2) = 3, ...
などと定義する。 加法 P(a,b) は U(a) を使って
- P(a,1) = U(a)
- P(a,U(b)) = U(P(a,b))
と定義する。
- P(P(a,b),1) = P(a,P(b,1))
の成立は明らかであり、1 を U(c) に置き換えても
- P(P(a,b),U(c)) = P(a,P(b,U(c))) = U(P(P(a,b),c))
となるから、結合法則が成立する。また P(a,b) = P(b,a) なら
- P(U(a),b) = U(P(a,b)) = U(P(b,a)) = P(b,U(a))
となるから、交換法則も成立する。
さて、0 を
- U(0) = 1
と定義し、
- P(-a,a) = 0
により負の整数を定義する。
結論
[編集]00 の値は、何を根拠と考えるかで変わる。 べき乗の定義は
- a1 = a
- an+1 = an × a
であるから、指数を正の整数とする時の値が得られる。 これが a = n = 0 でも成立すると考えるならば、
- 0 = 00 × 0
という条件を得る。 ただし、これを解いて 00 を求めることはできないので、これだけを根拠にするなら、値は未定義となる。
指数関数には、べき乗と同じ記号が使われている。 指数関数の定義は
- a1 = a
- ap+q = ap × aq
であるから、底を正の実数とする時の値が得られる。 q = 1 と置けばべき乗の定義と一致するので、両者が定義される場合において、べき乗と指数関数の値が異なることはない。それが両者に同じ記号が使われる理由であろう。 これが a = p = q = 0 でも成立すると考えるならば、
- 00 = 00 × 00
という新たな条件が得られる。 ただし、これを解くと 00 は 1 か 0 となるので、これを根拠に加えても値は決定できない。
逆数を表す場合も、べき乗と同じ記号が使われている。 この時の定義は
- a-p = 1 / ap
であるから、指数が負の時の値が得られる。 べき乗の定義を準用すれば
- a = a-1 × a × a
であるから、a-1 × a = 1 または a = 0 となる。 よって、a ≠ 0 ならば a-1 は a の逆数である。 同様に
- a = a-n × an × a
であるから、a ≠ 0 ならば a-n は an の逆数である。 つまり、an に逆数が存在する場合において、べき乗の定義に反することはない。 また、指数関数の定義を準用すれば
- ap × a-p = a0
であるが、a ≠ 0 ならば a0 = 1 と考えて良い。 つまり、ap に逆数が存在する場合において、指数関数の定義に反することはない。 逆数の定義が a = p = 0 でも成立すると考えるならば、
- 00 = 1 / 00
という新たな条件が得られる。 これを解くと 00 は 1 か -1 となり、これを根拠に加えると 00 = 1 となる。
結論をまとめると、べき乗の定義を根拠とするだけなら
- 00 という値は存在しない
となるが、指数関数の定義も根拠に加えると
- 00 は 0 か 1
となり、逆数の定義も根拠に加えると
- 00 = 1
となる。