利用者:関根康正
関根康正 (文化人類学者)
関根康正(せきねやすまさ、SEKINE, Yasumasa、1949年9月 - )は、日本の文化人類学者、関西学院大学社会学部教授。専門は、南アジア社会および南アジア系移民社会の文化人類学。ストリート人類学を構築中。
[職歴] 1975年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程(地域計画専攻)修了 1984年ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)人類学・社会学科修士課程修了 1993年ロンドン大学東洋アフリカ研究学院人類学・社会学科博士課程修了 東京工業大学工学部人文社会群文化人類学研究室助手、学習院女子短期大学人文学科文化史専攻専任講師・助教授・教授、筑波大学歴史・人類学系助教授、国立民族学博物館併任教官、日本女子大学人間社会学部現代社会学科教授、国立民族学博物館客員教授、ロンドン大学SOAS(東洋アフリカ研究学院)客員研究員、国立民族学博物館客員研究員を経て、現在、関西学院大学社会学部教授。
[学位] 1973年3月31日 工学士(東京工業大学) 1975年3月31日 工学修士(東京工業大学) 1984年12月12日 Master of Arts (Social Anthropology)(The University of London) ‘Impurity’ and ‘Pollution’: pollution and caste structure in Jaffna Tamil society, 58 pages, M.A. Thesis of the University of London. (概要:スリランカのジャフナ・タミル社会でのケガレに関するフィールドワークを基礎にして、人類学一般で展開されている境界性理論ないしケガレ理論(リーチ、ダグラス、ミーグスなど)、及び南アジア地域を中心としたケガレ観念をめぐる議論を理論的に再検討し、整理した。その結果、ケガレ観念は分析概念として「不浄」と「ケガレ」とに区別することが現実分析に有効であることが主張される。) ‘Pollution’, ‘Purity’ and ‘Sacred’: the ideological configuration of Hindu society, 『国立民族学博物館研究報告』, 10巻2号: 481-541.(1985)およびTheories of Pollution. ( ILCAA 1989) として刊行。 1993年10月20日 Doctor of Philosophy(Social Anthropology)(The University of London) Pollution Theory and Harijan Strategies among South Indian Tamils, 545 pages, Unpublished Ph.D. thesis of the University of London. (概要:インドにおいて「不可触民」と差別的に呼ばれてきた人々の「生きられる文化」に接近するには、どのような理論的用意が必要なのかという課題に、これまでの「不可触民」文化の表象の仕方を反省的に問い直すことによって取り組む。この理論的考察は、南インドのタミル社会でのフィールドワークを通じて提出される。その結果、ケガレ論の新たな展開を基礎論にして、「不可触民」の戦略的生き方が明らかにされる。そこで示される「生きられる文化」の把握のための視座は、異文化とされるものとの共感的了解の可能性を切り開く。) 『ケガレの人類学』(東京大学出版会 1995年)、およびPollution, Untouchability and Harijan: A South Indian Ethnography (Rawat Publications, 2011)として刊行。
主な著書に、『スリランカの祭』(共著 工作舎)Theories of Pollution. ( ILCAA 1989)、『ケガレの人類学』(東京大学出版会 1995年)、『<都市的なるもの>の現在』(編著 東京大学出版会 2004年)、『宗教紛争と差別の人類学』(世界思想社 2006年)、『排除する社会・受容する社会』(編著 吉川弘文館 2007年)、『ストリートの人類学 上巻、下巻』 (編著 国立民族学博物館 2009年)、Pollution, Untouchability and Harijans(Rawat Publications 2011)、From Community to Commonality ( Seijo University 2011)、『フィールドワーカ-ズ・ハンドブック』(世界思想社 2011年)など。