利用者:鏨/sandbox
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荒巻本沢大橋 | |
---|---|
基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 |
宮城県仙台市青葉区 荒巻本沢3丁目~水の森3丁目 |
交差物件 | 仙台市道青葉254号・荒巻泉線 |
用途 | 道路橋 |
路線名 |
宮城県道264号大衡仙台線 (都市計画道路北四番丁大衡線) |
管理者 | 仙台市 |
設計者 | 株式会社復建技術コンサルタント |
施工者 | ドーピー建設工業・橋本共同企業体 |
着工 | 2005年12月 |
竣工 | 2006年7月 |
開通 | 2010年9月1日 |
座標 | 北緯38度17分37.0秒 東経140度51分18.6秒 / 北緯38.293611度 東経140.855167度 |
構造諸元 | |
形式 | PC2径間連続波形鋼板ウェブエクストラドーズド箱桁橋 |
材料 | プレストレスト・コンクリート |
全長 | 111m |
幅 | 25.8m |
最大支間長 | 54.5m@2 |
地図 | |
荒巻本沢大橋の位置 | |
関連項目 | |
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式 |
荒巻本沢大橋(あらまきほんざわおおはし)は、宮城県仙台市に架かる宮城県道264号大衡仙台線の道路橋(跨道橋)である。
概要
[編集]高度経済成長期から仙台市が計画を進めてきた都市計画道路北四番丁大衡線(のちに全線が県道大衡仙台線に指定)の荒巻本沢工区に位置する。仮称は荒巻本沢地区橋梁、北四番丁大衡線橋梁など。
架設当時には前例の極めて少ない桁断面に波形鋼板ウェブを採用したエクストラドーズド橋で、一面吊り形式では世界初となった。
荒巻本沢工区は高い丘陵地帯の谷間を仙台市道青葉254号・荒巻泉線が走り、周辺を住宅地に囲まれた地域である。この市道荒巻泉線は周辺住民が市中心部に至る唯一の直通アクセス道であり市営バスの運行路線でもあったが、蛇行する片側1車線の狭い道路のため、慢性的な渋滞が課題となっていた。1990年代半ばになると、郊外から整備が進められてきた北四番丁大衡線の完工地域から未整備の同工区へマイカー通勤の車が殺到し、バス通勤の所要時間が10年前の倍になるなど渋滞がより深刻化したため、同工区の開通は周辺住民の悲願であった。
2000年(平成12年)から事業が実施された同工区は丘陵に10メートル以上の切土を行い、北山工区から緩やかな坂道で丘陵の合間を上り、坂の頂点を越した谷間の市道荒巻泉線と私道を跨道橋(本橋)で跨ぎ、桜ヶ丘工区に繋がる水の森3丁目交差点へと下る立体交差を含む山なりの片側2車線道路である。工区延長は798.3メートル、事業費は約66億円。本橋の建設費は工区全体の約6分の1にあたる10億2800万円である。
なお、北四番丁大衡線は1995年(平成7年)に全線が宮城県道264号大衡仙台線に指定されたため、本橋の架設は県道指定後のことである。北四番丁大衡線と県道大衡仙台線はほぼ同一の路線と言ってよいが、北四番丁大衡線が仙台市中心部から放射状に延びる都市計画道路であるのに対し、県道大衡仙台線は郊外から始まり仙台市中心部へと至るものである(つまり起終点が逆となっている)。
本橋の発注および管理は仙台市であるため、計画上の起点は荒巻本沢3丁目側であるが、橋名板の慣例的に起点とされる漢字表記の橋名は水の森3丁目側にあり、県道の起終点に基づくものとなっている。
架設当時には前例の極めて少ない桁断面に波形鋼板ウェブを採用したエクストラドーズド橋で、一面吊り形式では世界初となった。
構造
[編集]その他
[編集]本橋は荒巻本沢工区内の他の道路敷設箇所に先立って架設したため、竣工(2006年7月)から開通(2010年9月)まで約4年の未供用期間が存在した。
その間の2009年、全編仙台ロケの映画『ゴールデンスランバー』の撮影が行われ、同工区で既に完成していた本橋から水の森3丁目交差点方面の道路が検問シーンの撮影に使用された。
映画では本橋の主塔や斜材ケーブルを確認することができる。
2011年の東日本太平洋沖地震発生時、本橋のある仙台市青葉区は震度6弱の揺れに見舞われたが、翌年2月に行われた調査では伸縮装置付近の縁石に損傷がある程度で、本橋にその他の目立った損傷は見受けられなかった。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]論文・雑誌記事
[編集]- 矢野英昭、青野光伸、佐々木健雄、有馬久伸「荒巻本沢地区橋梁(上部工)の計画・設計--波形鋼板ウェブを採用した広幅員エクストラドーズド橋--」『橋梁と基礎』第40巻第3号、建設図書、2006年3月、13-17頁。
- 佐々木健雄、村井弘恭、田中邦夫、吉田政宏、山野辺康樹、伊藤拓、佐藤隆「荒巻本沢地区橋梁の施工--波形鋼板ウェブを有する1面吊り形式エクストラドーズド橋--」『橋梁と基礎』第40巻第4号、建設図書、2006年4月、2-11頁。
- 佐々木健雄、山野辺康樹、村井弘恭、吉田政宏、伊藤拓「波形鋼板ウェブを有するエクストラドーズド橋の施工時検討」(PDF)『第6回 複合構造の活用に関するシンポジウム講演論文集 』、土木学会付属土木図書館、2005年、2021年4月4日閲覧。
- 山本直彦、佐々木健雄、土田充、伊藤拓「荒巻本沢地区橋梁(波形鋼板ウェブPCエクストラドーズド橋)の施工時検討」『プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム論文集 第15回(平成18年10月)』、プレストレストコンクリート技術協会、2006年9月、253-260頁。
書籍
[編集]- 土木学会『巨大地震に対する複合構造物の課題と可能性』土木学会、2013年7月31日。ISBN 978-4-8106-0805-2。
新聞記事
[編集](以下、すべて河北新報データベース)
- “どうする仙台 杜の都ルネサンス 北四番丁大衡線 それぞれの立場から”. 河北新報(夕刊) (河北新報社). (1996年7月31日)
- “どうする仙台 杜の都ルネサンス このバス何とかしてよ! "痛勤"時間 10年で2倍”. 河北新報(夕刊) (河北新報社). (1996年10月2日)
- “仙台市計画道路「北四番丁大衡線」荒巻本沢の橋12月着工”. 河北新報(朝刊) (河北新報社). (2004年8月17日)
- “荒巻本沢工区 来月1日開通 北四番丁大衡線”. 河北新報(朝刊) (河北新報社). (2010年8月25日)
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 橋梁12/北四番丁大衡線橋梁《世界初の一面吊り波形鋼板ウェブエクストラドーズド橋》 - ドーピー建設工業株式会社
- 三井E&S技報 No.2(2019)