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利用者:水原奏空/中華そばやまきょう

概要

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中華そばやまきょう(ちゅうかそばやまきょう)は、徳島県徳島市北矢三町でご当地ラーメンである徳島ラーメンなどを提供しているラーメン店である[1]。1999年創業。店主は山口聡弥である[2]

現在に至る経緯

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徳島ラーメン

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徳島ラーメンは、徳島県発祥のご当地ラーメンである。その見た目から白・茶(黒)・黄の三系統に大まかに分けられるスープ[3][4][5]やトッピングされる肉が特色である。

徳島ラーメンは、戦後間もない頃(1949年頃)に屋台の夜鳴きそばや、また街角の大衆中華そば店に端を発した中華そばであり、庶民の空腹を満たしつつ自然発生的に広まり、70年余の歴史の中で変遷を遂げてきたものである[6]

春陽軒

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春陽軒は、徳島市南田中で徳島ラーメンを提供しているラーメン店である(黒系[7])。1993年創業。JR高徳線の高架下に存する。店主は近藤孝(母親[注 1]が初代であり、それを受け継いだ二代目[注 2][6])。1977年頃に創業したウーハン出来島店がその前身であり、1993年に現在の地に移転した際に改称された[9]

  • その中華そばの特徴は、見るだけで味が染みていることが分かる醤油ベースでじっくり味付けされたこげ茶色の豚バラスライス[注 3]や、どんぶりに注がれる茶色の濃厚なスープ等が挙げられ、徳島ラーメンの代表格と評される[2]。スープは、季節によって煮込み時間を調整し、日々ぶれなく均一な味を客に出すことを徹底している[注 4][6]。キレの良い後味を持っている[10]。「先代の味を守りつつ、さらに上を目指す。」という店主は、日々研究を重ねている[7]

中華そばやまきょう

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中華そばやまきょうは、徳島県徳島市北矢三町でご当地ラーメンである徳島ラーメンなどを提供しているラーメン店である。まぜそば等の限定ラーメンも提供している。弁天橋のたもとに存する[6]

  • 店主は山口聡弥。大阪府出身。中華そば春陽軒で修行した[注 5]。座右の銘は「栄光に近道なし」[注 6][2]
  • 一見するとスタンダードな徳島ラーメンであるが、スープの作り方に特徴がある。豚ゲンコツを煮込む際、出て来たあくを少しづつ取っていくのが一般的だが、ここではある程度あくが出たら煮こぼし、豚ゲンコツを水洗いし、新しく水を入れて煮込む。こうすることで、クセや臭みのないすっきりとした味が生まれている[6]。煮込み時間は約13時間。味はご飯にも合うよう濃い目[2]。山口聡弥は取材で「目指すは、究極の甘辛ラーメン。」と述べている[7]
  • 麺は、中太ストレート、量は150g、ゆで時間は麺のスジを見て感覚で決めている。肉は、豚スライスで、豚バラ肉を使用。味付けには酒、醤油、砂糖を混ぜ合わせて、20~30分ほど炊いている[2]

脚注

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注釈

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  1. ^ 母親からの教えで何よりも大切にしているのは、「お客さんを大事にする。」ということ。以前はテーブル席のみだった店内にカウンター席を作ったのも、一人で来店するお客さんでも食べ易いようにとの配慮から。県内外で名の知れる渡る有名店であるが、「やっぱり、いつまでも地域に密着したお店でありたいなぁ」と取材で述べている[8]
  2. ^ 高校を卒業しサラリーマンとして働きながらも、ゆくゆくは慣れ親しんだ中華そばの味を自分が守っていこうと考えていた。働きに出る傍らで店も手伝い修行を重ねた。そして、早期退職を契機に45歳で店を受け継ぎ、第二の人生をスタートさせた[8]
  3. ^ バラ肉は、肋肉であり、豚の腹側、肋(あばら)骨の周囲の肉の部位の名前。赤身と脂身が交互に3層を成すことから三枚肉とも呼称される。最大の長所は、味がよく染み込むという点。味付け(仕込み)の段階での手間暇が大きく、煮込んだり、炒めたりと味付けの手段は店ごとにさまざまではあるが、豚バラ肉のスライスは繊細でちぎれ易いため、肉1枚1枚の形を綺麗に残すには扱いに慎重さと丁寧さが求められる。ウーハンの豚バラスライスの味を受け継いだ春陽軒の先代の味は二代目の近藤孝にも受け継がれている[2]
  4. ^ 近藤孝は取材で「こだわりはないんよ。ただ毎日、昔と変わらん味を作ることがこだわりかなぁ」と母親の頃と同じ製法を続ける。例えば、豚骨、鶏ガラを約12時間煮込んで作るスープ。豚骨や鶏ガラは人間のように個性があり、同じ部位を使っても二つとして同じ味は出ないという[6]
  5. ^ 山口聡弥は取材で「25歳くらいのときに徳島に来て、親戚がやってたラーメン屋で初めて徳島ラーメンを食べたんです。こげ茶色のスープ、豚バラ肉に生卵…何もかもが初めてで、とにかく衝撃的で美味しかった。今でも忘れませんね。」と徳島ラーメンとの出会いを振り返る。数年後、親戚のラーメン店を手伝い始めたことがきっかけでラーメン作りの楽しさに目覚め、店を開いた[8]
  6. ^ 山口聡弥は取材で「ラーメンは素材一つで味が変わるので、難しくて毎日ドキドキしますね。」、「美味しいと言ってもらえるものを作るため、日々精進。」[10][2]と述べている。いつも初心でラーメンと向き合う、そのような謙虚さ、真面目さが人気の味を作り上げてきたのであろうと評される[8]

出典

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  1. ^ 中華そばやまきょう”. 中華そばやまきょう(インスタグラム). 2020年4月4日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g トクシマラーメンマニア. ㈱メディコム. (2012.12.15 2012) 
  3. ^ 大崎裕史『無敵のラーメン論』講談社〈講談社現代新書〉、2002年3月20日。ISBN 978-4061495951 
  4. ^ 大崎裕史『日本ラーメン秘史』日本経済新聞出版社〈日経プレミアシリーズ〉、2011年10月12日。ISBN 978-4532260811 
  5. ^ 全国ご当地ラーメン/徳島ラーメン”. 新横浜ラーメン博物館. 2020年4月4日閲覧。
  6. ^ a b c d e f 徳島ラーメン超本. ㈱メディコム. (2018.3.1 2018) 
  7. ^ a b c ラ魂!2004. ㈱メディコム. (2003.12.10 2003) 
  8. ^ a b c d とくしまラーメン団. ㈱メディコム. (2010.1.28 2010) 
  9. ^ 徳島中華そば”. Uma-e.net徳島. 2020年4月12日閲覧。
  10. ^ a b 月刊タウン情報トクシマ特別付録徳島ラーメン団. ㈱メディコム. (2009.1.1 2009) 

関連項目

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外部リンク

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