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利用者:徳島文学協会/sandbox

徳島文学協会

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徳島文学協会(とくしまぶんがくきょうかい)は、徳島を中心とする文芸愛好者によって、2017年1月に設立された市民団体である。徳島県内に限らず、四国および関西地域における文学活動と連携し、地域の文化発展に広く寄与することを目指している。

プロ作家の育成を目指す『文芸創作』、作家を招いた講演会などを開催したり、文学賞を主催し優れた作品を表彰したりする『文学啓蒙活動』、高校生から一般の方まで広く文学を学んでもらう『文学教育』の場をつくるなど、3つの活動概念を中心に据えている。

主な会員に、佐々木義登(作家・四国大学教授)、田丸まひる(歌人)、久保訓子(第35回大阪女性文芸賞)、髙田友季子(第23回三田文学新人賞佳作)、藤代淑子(第22回三田文学新人賞佐伯一美奨励賞)らがいる。2018年12月現在、約70人の会員を有している。

沿革

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2017年1月7日設立。設立当初の主要メンバーは、佐々木義登氏が講師をつとめた文学講座などの受講生で構成されている。

2017年5月28日、徳島市内のホテルで、芥川賞作家で協会の名誉会員でもある吉村萬壱氏や四国大学学長を招き、「徳島文学協会発足式」を開催。

2017年、12月徳島新聞社と共催で、『徳島新聞・阿波しらさぎ文学賞』を設立。翌年、2月より第1回目の募集を開始する。

2018年5月1日、プロの作家と協会会員の作品を掲載した『徳島文學2018 Volune1』を創刊し、アマゾンや徳島県内の主な書店で販売。同月、徳島市内のホテルで「創刊記念祝賀会」を開催する。

2018年9月9日、徳島新聞放送会館にて、第1回の『徳島新聞・阿波しらさぎ文学賞』の授賞式と記念トークを開催。記念トークには最終選考委員だった吉村萬壱氏と、芥川賞作家の玄月氏、直木賞作家の三浦しをん氏もゲストとして参加している。

2018年より、徳島県三好市が主催する『富士正晴高等学校文芸誌賞』の協賛となり、賞の選考に携わっている。

組織

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事務局は現在、徳島県名西郡神山町にある。

会長は四国大学教授で作家の佐々木義登。名誉会員に芥川賞作家の吉村萬壱と同じく芥川賞作家の玄月、評論家・随筆家の若松英輔がいる。参与には、四国大学教授の加渡いずみ、徳島在住の歌人の田丸まひる。顧問には、作家の都築隆広と針谷卓史。

その他、数名の理事と幹事などで運営されている。初代理事は、菊野啓、久保訓子、藤代淑子、阿部明美。

主な活動

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主に4つの活動を挙げている。

1. 県民に優れた国内外の文学活動に接する機会を提供するための各種講演活動。

具体的には、著名な作家や文学者を招いて講演会やトークショーを行ったり、食事を伴う交流会などを開いたりして、文学への親交を深めてもらうよう努めている。 2. 優れた文学作品や作家を表彰および顕彰する活動。

2018年より徳島新聞社と共催し『徳島新聞・阿波しらさぎ文学賞』を創設。また、三好市の『富士正晴全国高等学校文芸誌賞』などの協賛し、賞の選考に携わっている。

3. 県民に広く文学に親しんでもらうための講座等の開催。

主に徳島市内において月2~3回の講座や文学イベントを開催。会員・非会員、県内外とわず参加者を募っている。

佐々木会長が講師となり教鞭をとる座学形式の『おとなのための文学講座』、『哲学入門講座』や、実践を兼ねそなえた『小説実作講座』『エッセイ入門講座』『短編小説実作講座』などを開催している。また、数名の推薦者がお気に入りの小説を紹介し、参加者全員でジャッジする『わたしのイチオシ小説』では、1位に選ばれた推薦者の紹介文を協会のホームページで発表している。2018年の夏からはじまった『小説広場~みんなで合評会~』では、参加者の創作した小説をみんなで読みあい、感想を話し合う合評会形式の講座で、熱心に創作に取り組む会員・非会員が集っている。また、課題図書を読み意見を交換し合う『現代小説を読む』といった読書会的なものから、創作に必要なパソコン操作の知識が学べる『パソコン倶楽部』など実用的なものもある。

4. その他、本会の目的に沿う文学的な活動を行うことを目的としている。 たとえば、県内の書店や図書館において話題の書籍を紹介するトークイベントや、作家とコラボしたワークショップや講演会なども開催している。

入会案内

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県内外問わず、広く会員を募集している。事務局に電話またはメールで入会希望の旨を伝えると、入会案内の資料と年会費の振込用紙が送られてくる。 年会費は、一般会員7,000円、法人会員13,000円、学生会員(学生書の提示を必要)は2,000円。会員になると、会員価格で協会が開催する文学イベントや講座などに参加できる。学生会員は、通常1,000~1,500円の受講料が一律500円となる(飲食を伴うイベントは適用しない)。さらに、年1回発行される文芸誌『徳島文學』が無料で配布。協会の情報誌News Letter「とと」やその他の案内ハガキ、アドレスを登録している場合は案内メールなどが届くようになっている。法人会員は協賛企業として協会のHPで紹介するなど、さまざまな特典がある。 会員でなければ参加できないイベントや受けられないコンテンツもあるが、講座や文学イベントは非会員であっても、指定の料金さえ払えば誰でも参加できる。ただし、会員・非会員問わず、事前に事務局への申込が必要である。

発行物

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徳島文學

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「徳島の文学シーンを彩る、まったく新しい文芸誌」として2018年5月に創刊。芥川賞作家やプロの文学者を筆者に招き、地方の文芸誌としては類を見ない商業雑誌に匹敵するクオリティの雑誌を目指して年1回発刊。プロの作家と協会員の優秀作を同誌面で掲載した同人誌と商業誌の中間的な存在である。

編集兼発行者は会長の佐々木義登が行っている。協会員の優秀作品は無料で掲載されるが、厳選に審査・推敲している。この文芸誌への応募は、会員特典の一つである。

定価1,620円。事務局での直接販売のほか、県内の主な書店(平惣、紀伊国屋、附家、小山助学館など)やアマゾンでも販売されている。

徳島文學 創刊号2018 Volume 1

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巻頭詩は、若松英輔の「燃える水滴」。小説に吉村萬壱「ランナー」、玄月「無聊の民」、短歌に武田穂佳「ハートの心」、寺田幹太の随筆「雄山荘」。その他、主に徳島で活動する協会員の小説9編と俳句や書評が掲載されている。

徳島文學 創刊号2019 Volume 2

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2019年春に創刊予定。

News Letter 「とと」

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年3回発行するA4サイズ4枚分の会報。会員限定で配布。協会の活動や今後の開催される文学イベントの案内、会員のエッセイなどを掲載している。

みんなの文芸誌「カクヲタノシム」

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2019年夏創刊予定の内部的な文芸冊子。徳島文学協会の講座やイベントに参加経験にある方なら、会員に限らず誰でも応募できる。ただし掲載料が必要。

文学賞

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徳島新聞 阿波しらさぎ文学賞

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生きがいや心の豊かさを感じて欲しい、というコンセプトで徳島新聞社と徳島文学協会の共同主催により第1回目は、2018年2月より募集がはじまった。応募枚数は400字詰原稿用紙に換算して15枚、徳島の地域や文化・歴史・産業などを作中に登場させた広義の小説作品を全国より公募。締め切りは同年6月10日。

一次選考は徳島文学協会が担当し、20名の優秀作品が選ばれた。最終選考は芥川賞作家の吉村萬壱氏、徳島新聞社の宮本正理事編集局長、徳島文学協会の佐々木義登会長があたった。

第1回目は28都道府県から422点の応募があり、最年少は16歳、最年長は81歳で、阿波しらさぎ文学賞には神戸市在住の大滝瓶太氏「青は藍より藍より青」が選ばれた。県内在住限定の徳島新聞賞には徳島市在住の坂東広文氏「海風の吹く町で」、25歳以下の作者から選ばれる徳島文学協会賞は24歳の宮月中氏の「お見送りの川」に決まった。

第2回目も2018年1月15日より募集開始。

文芸誌甲子園(富士正晴全国高等学校文芸誌賞)

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徳島県三好市出身作家・富士正晴の功績や偉業をたたえ、広く知ってもらうために、全国の高校生に文学への関心を高め、文芸創作活動の振興はかることを目的に設けられた、三好市教育委員会が主催する同人誌の文芸賞である。徳島文学協会は、2018年に正式に協賛として選考委員を務めている。

外部リンク

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徳島文学協会

徳島新聞 阿波しらさぎ文学賞