利用者:アイフリーク/sandbox
ここはアイフリークさんの利用者サンドボックスです。編集を試したり下書きを置いておいたりするための場所であり、百科事典の記事ではありません。ただし、公開の場ですので、許諾されていない文章の転載はご遠慮ください。
登録利用者は自分用の利用者サンドボックスを作成できます(サンドボックスを作成する、解説)。 その他のサンドボックス: 共用サンドボックス | モジュールサンドボックス 記事がある程度できあがったら、編集方針を確認して、新規ページを作成しましょう。 |
デーツ(英語訛り、デーツ、Date 学名:Phoenix dactylifera)はヤシ科の常緑高木であるナツメヤシ(棗椰子)の果実。
特徴
[編集]・直径2-3cm、長さ3-7cmの楕円球型をしている。
・完全に熟するのに6か月程度かかるとされる。収穫時期は9月~11月頃。一房で約1000個の果実が実り、一房で10kgを超えるものもある。
・色は品種にもよるが、明るい赤から黄色で、長さ2-2.5cm、厚さ6-8mmの種子がひとつだけ入っており、干すと濃褐色になる。干し柿に似た天然の凝縮された甘さが魅力。
・栄養価が高く、保存性、携帯性が高いことから、北アフリカおよび中東地域の砂漠地帯における主要な食物のひとつである。
・乾燥に負けず、太陽の光をたっぷり取り込んで実る生命力の強いデーツは宗教的な位置づけも強く、「神の与えた食物」としてコーランにも記されている。イスラム圏ではラマダン中、日没後に最初に摂る食事として牛乳と共に定着している。旧約聖書では「エデンの園の果実」と称される。
・デーツを食べると健康なこどもが生まれるとされ、上記砂漠地域で妊娠した女性が毎日必ず食べる食物としても有名である。(※栄養成分の項参照)
キリストの母マリアもキリストを受胎した後、毎日デーツを食したと伝えられている。
歴史的エピソード
[編集]・紀元前(BC)6000年代にはメソポタミアや古代エジプトで既に栽培が行われていたと考えられており、またアラビア東部では紀元前4000年代に栽培されていたことを示す考古学的証拠が存在する。
・日本へは7、8世紀に、インドや近隣諸国の特産物のひとつとしてナツメヤシの存在が伝わったとされ、奈良の東大寺正倉院には真珠をちりばめたナツメヤシの木でできた、五弦の琵琶(楽器)が保管されている。
・その栄養価の高さと保存の便利さから、人類が初めて月面着陸したアポロ11号で宇宙食としても採用されていた。(※詳しくはナツメヤシを参照)
産地・種類
[編集]・北アフリカや中東その他の地域に伝播しており、3大生産地はエジプト、イラク、イランである。
・FAO(国際連合食糧農業機関)の算出によると、世界の輸出において、世界供給量の約8割がイラク産であるといわれており、イラクが世界の供給元の第一位になっている。アルジェリアやイランもまた、比較的多い量を輸出している。
・デーツの品種は400種類以上あるとも言われており、更にアラビア語ではタマルなど熟度に応じて18の名称でも分けられている。
・デーツの種類(一部)
Pyarom, Zahedi (Ghasab), Shahani, Kabkab, Mozafati, Estamran, Mative, Ganthar, Zard, Ghasui,Akbari, Hajiabadi、Rabi, Rotab、Chazraviなど
・特にピアロム種デーツは、味覚面や食べやすさにおいてイランで一番人気の品種で、生産地域が限定されていることと、他のデーツと違い収穫の際に木の上で完全天干しが可能なことから衛生面でも優れているとされ、日本でも注目される品種である。
栄養成分
[編集]・デーツは干し柿に似た強い甘味が特徴で、糖質はショ糖22~26%、ブドウ糖50%で構成される。ショ糖やブドウ糖は体への吸収が早いことから、激しい運動を行った後のエネルギー摂取に適しているとして、体育会系の部活や登山家に愛用されている。
・しっかり甘いが血糖値に影響が少ないことが分かっており、最近では糖尿病に伴う欠陥障害を予防する抗酸化成分(フェノール化合物)を含むことで注目されている。
・ミネラルが豊富で、カリウム、鉄分・カルシウム・リンなどが多く含まれる。特にカリウムは100g中に約904mgを含み、これはほうれん草を上回り、かぼちやの約2.5倍、ピーマンの4倍、牛乳の5倍の数値と言われている。
・鉄分に関しては100g中に約1.18mg含まれており、これはプルーンのおよそ2倍でほうれん草に匹敵する。
・ミネラルや鉄分を多く含むほか、食物繊維も多く、ショ糖が便秘解消に効果があると言われていることから、女性に嬉しい食物として、近年女性誌などでの特集も増加中。
・骨や脳の発育や発達に欠かせないカルシウムやリン、ビタミンA・B1、B2、ナイアシンも多く含まれる。妊娠中の女性にもおすすめの食品。
日本国内での消費
[編集]・日本に入ってくるデーツの90%はドライフルーツで、デーツそのものが食用として日本で認知されはじめたのはごく最近である。それまで主たる用途はピューレや濃縮果汁をソースや焼酎、日本酒、商品原料、また、その他の原料や商品フレーバーの甘味に使用することが多かった。
・戦時中、砂糖が高騰していた時代に、お好み焼きソースや焼きそばソースの甘味づけや増粘剤として使用されたのが始まり。当時はイラクとのデーツ取引開始直後で、デーツ買付に関しての補償システムもあったことから安価に購入できた。ただし、戦後に砂糖の値段が安値安定してからは砂糖の代用品としてのメリットが薄れ、輸入日程が安定しないこともあり、原料としての需要が落ち込んだ。
・広島にある有名お好み焼きソースメーカーでは、いまだにデーツをお好み焼きソースの原料の一部に使用しており、これはお好み焼きソース市場シェアの50%を占めている。 砂糖の代用品としてではなく、デーツ自体が持つうまみや成分がソースの風味に良い影響を与えることが評価され、デーツを原料の一部に利用しているメーカーは他にもある。 イギリスなどヨーロッパのソースメーカーの多くではデーツが原料に使用されている。
・デーツ1975年以降、こども向けインスタントカレーに、風味付け、栄養価の面で使用され続けている。
・デーツは、酒税法のもと、焼酎に果実原料として唯一使用して良い原料である。九州の焼酎醸造会社がデーツを完全に原料とした焼酎を発売している。
・原料として使用されているデーツの原産地は当初、そのほとんどがイラク産であった。しかし、湾岸戦争の影響により、状況は一変した。近年ではほとんどが、パキスタン、オマーン、イランそしてアメリカ産である。
・年間を通じ、販売量が最も高い時期は、11月下旬から12月いっぱいである。 アメリカ産デーツを店舗に販売している輸入商社によると、食用販売されているデーツのほとんどは、主に外国人顧客が多いスーパーマーケットで流通し、年間販売量のほぼ70%が年末に集中している。クリスマス時期にフルーツケーキなどの製菓用に売られていることがある。
・最近はマクロビオティックなどオーガニック系の食事に対する意識が高まったこともあり、カフェや家庭で砂糖の代わりにデーツを使用して甘味付けするケースも増えてきた。女性誌やライフスタイル誌の特集でもデーツの登場回数が増えてきている。
デーツの楽しみ方
[編集]・そのまま手軽につまめるおやつとして
・牛乳と一緒に朝食代わりに
・小さく刻んでヨーグルトやアイスクリームと混ぜて
・パンやケーキを焼くときに混ぜ込んで
・レーズンやプルーンの代わりに
・砂糖やはちみつの代わりに和食や煮物に
・パンケーキのメープルシロップ、はちみつの代わりに
・ジャムの代わりに
・カレーに刻んで入れてコク出しに
・デーツシロップをワインに入れて美味しいカクテルに