利用者:やきそばん/サンドボックス
国際宇宙ステーション長期滞在一覧(こくさいうちゅうすてーしょんちょうきたいざいいちらん)では、国際宇宙ステーション(ISS)に恒久的に滞在する宇宙飛行士チームの一覧を示す。全ての恒久的滞在チームには「第○次長期滞在」という名前が付けられており、○には順番の数字が入る。なお、英語ではExpedition、略してExpとも呼ばれ、チームの番号を付けてExp.n(nは番号)と記載する。
2008年現在、長期滞在チームは半年ごとに交代している。これは、緊急帰還用にISSに備え付けてあるソユーズ宇宙船の軌道上寿命が半年であり、ソユーズ宇宙船を交換する際に長期滞在チームも交代するためである。ただし、スペースシャトルで交代する長期滞在者はソユーズ交換の際にも引き続き滞在するため、前後の長期滞在チームにまたがって所属することがある。補給ミッションで訪れる人や宇宙観光で滞在する人は、長期滞在には含まれない。
ISSは宇宙開発の歴史上、最も多くの人が訪れた宇宙ステーションである。2008年6月5日までに、163人の異なる人が訪れている。ミールには、延べ137人が訪れた。
長期滞在の状況
[編集]コロンビア号事故以前
[編集]2000年10月31日、長期滞在の準備が整ったISSに、最初のソユーズ宇宙船がドッキングし、第1次長期滞在チームが活動を開始した。ソユーズは緊急帰還用にも使用されるため、ISS長期滞在はソユーズの定員と同じ3名である。第1次長期滞在チームは5箇月間滞在して、スペースシャトルSTS-102で第2次長期滞在チームと交代した。以後2002年まで、長期滞在クルーの交代はスペースシャトルで行われた。
ソユーズ宇宙船は、軌道上寿命である6箇月ごとに交換される。この際には、新しいソユーズが打ち上げられてISSにドッキングし、これに乗ってきたクルーが、ISSにドッキングしている古いソユーズに乗り換えて地球に帰還する。これらのクルーは長期滞在に含まれず、タクシークルーと呼ばれる。また、3人のタクシークルーのうち1人分の搭乗権をロシアが販売したため、これを利用して2001年には初の観光目的のISS滞在が実現した。
コロンビア号事故後
[編集]2002年に発生したスペースシャトルコロンビア号の事故により、スペースシャトルの運航は一時中止された。このため、第6次長期滞在チームは係留中のソユーズTMA-1で地球へ帰還することになった。2003年4月26日に打ち上げられたソユーズTMA-2に搭乗した第7次長期滞在チームは2名のみで、入れ替わりに第6次長期滞在チームのが帰還すると、長期滞在者は2名になった。これは物資の補給をプログレス補給船のみに頼らざるを得なくなり、ISSを維持するため最低限必要の人数に減らすためである。以後しばらくは、長期滞在者2名とタクシークルー1名を乗せたソユーズが打ち上げられ、2名が交代する体制が続く。タクシークルーの商業飛行は中断した。
シャトル運行再開後
[編集]2006年7月4日、運行再開後2便目となるスペースシャトルSTS-121が3人目の長期滞在者を輸送し、ISSは3人滞在体制に復帰した。以後は、ソユーズで到着した2名は乗ってきたソユーズで帰還し、新しいソユーズに乗ってきた2名はソユーズの寿命と同じ6ヶ月間滞在する体制が続いている。3人目のクルーはスペースシャトルで交代するため、他の2名が交代する際もISSに引き続き滞在している。このため、ソユーズで交代する2名の期間を長期滞在のチームの区切りとしており、長期滞在チームが入れ替わるときに滞在している3人目のクルーは、前後の長期滞在チームに所属する。また第16次長期滞在では、期間中にスペースシャトルによる交代が3回も行われたため、全部で6名ものクルーがチームに所属している。
ソユーズを交換する際に搭乗する長期滞在クルーは2名なので、タクシークルー1名を搭乗させることができる。これを利用した宇宙旅行が復活したほか、韓国やマレーシアによる宇宙ステーション短期滞在も実現した。
6名滞在体制へ
[編集]2008年から2009年にかけて、ISSの長期滞在者を6名に増加するための機材が輸送される。2009年9月に2名の長期滞在者を搭乗させたソユーズTMA-16が到着、さらに10月に1名がSTS-129で到着すると、ISSは完成形である6名滞在体制を開始する。ソユーズへのタクシークルー搭乗はTMA-16が最後となり、以後は長期滞在者3名の交代のみが行われる予定である。タクシークルー枠を利用した商業宇宙飛行は終了する。スペースシャトルによる長期滞在者の交代は行われなくなる。
なお、3名体制のときは新しいソユーズの到着後に古いソユーズを分離していたため、交代中は6人滞在していた。6名体制では、ドッキング中のソユーズのうち古い方の1機を分離してから新しいソユーズがドッキングするため、交代時にも9名が滞在することはなく、一時的に3名体制になる。これはソユーズが使用できるドッキングポートが3箇所しかなく、うち1箇所はATVやプログレス宇宙船が使用するためと思われる。
これ以後は、ソユーズの交換で3名が入れ替わるときを長期滞在チームの境目とする。従って、各長期滞在チームは前のチームの半分を入れ替え、半分を引き継いだメンバーである。2008年11月に、2010年のISS完成までの長期滞在チームが発表されている。
長期滞在一覧
[編集]#時刻は協定世界時(UTC)
備考
[編集]ソユーズ宇宙船は陸上にパラシュートで着地するため、乗員を着地の衝撃から保護するための特殊な座席を使用しており、座面のクッションは各乗員の体から型を取って製作される。このため、スペースシャトルでISSへ向かう長期滞在者は、自分専用のソユーズの座面を携行している。
ISSに到着した長期滞在者は、入れ替わりに帰還する予定の滞在者の座面をソユーズから取り外し、自分の座席を取り付ける。この瞬間、新たな滞在者が「ISS長期滞在チームの一員」となり、それまでの滞在者は「スペースシャトルの乗員」になるのである。
なお、タクシークルーも同じことを行う。タクシークルーはISSに係留されている古いソユーズで帰還するため、自分の座面を古いソユーズに移す。交代しない長期滞在者は、自分の座面を新しいソユーズに移す。