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利用者:なるときんとき/sandbox

山田治宗(やまだ ちそう、1957年2月25日 - )は、日本テレビプロデューサーテレコムスタッフ株式会社代表取締役。一般社団法人全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)副理事長[1]。私的録音録画保証金管理協会理事[2]。日韓中テレビ制作者フォーラム実行委員長[3]

人物

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東京都出身。東京大学文学部心理学科を卒業後、1985年テレコム・ジャパン(現テレコムスタッフ)入社。1988年フジテレビの深夜番組『NY者(ニューヨーカー)』(1988-1989)を初プロデュース[4]。ニューヨークでの個人的な体験を通して、有名人が思わぬ素顔を見せると人気を博し、「芸能人が出演したい番組」と評判となる。[5]その後『千夜アジア物語』『東京者』『地理B』『宇宙発明会議』と同局の深夜番組を次々と開発[6]、『東京者』(1990年)では演出も担当、在日外国人の日常を通して東京の姿を見つめなおす番組として深夜ながら「知る人ぞ知る名番組」として話題を集める。 [7]以来、ドキュメンタリー、情報エンターテインメント、ドラマとジャンルを越えて話題作、人気作品を数多く企画、プロデュースする。 NHKの番組も多く手掛け、ドキュメンタリー番組としては、NHKBS2で『世界・わが心の旅柳美里篇』(1996年、ATP賞テレビグランプリ・ドキュメント部門優秀賞受賞)[8]、『素晴らしき地球の旅~黙って座ってじっと聴け~細野晴臣ネイティブアメリカン音の旅』(1996年、Native America’s International Film Exposition招待作品)[9]、『ドキュメント日本の歌100年~明治歌の文明開化』(1997年、ATP賞テレビグランプリ・情報バラエティ部門優秀賞受賞)[10][11]などをプロデュース。また、NHK総合で、クリエイターたちの処女作をテーマにしたシリーズ番組『ファースト』(1997年)や、『課外授業 ようこそ先輩』(1998-2013、放送文化基金賞個人・グループ部門受賞)などを制作している。[12] 斬新な切り口の知的バラエティも得意とし、1996年には、NHKが内外に公募した21世紀の新しい看板番組企画として『推理バラエティ誰もいない部屋』(1996-2000)が採択され、不在の部屋で住人の職業を当てる本格派プロファイル番組として人気を得る。[13][14]2002年には、NHKBSハイビジョンの初めてのレギュラー番組として『アートエンターテインメント迷宮美術館』(2003-2009、ATP賞総務大臣特別賞受賞)を開発。[15]名画と巨匠たちの創作秘話を、趣向を凝らしたクイズや、スタジオに絵画を立体再現するなどの演出手法で解き明かし、敷居が高いと敬遠されがちな美術の楽しみ方を広げ、NHKBS2、NHK総合でも放送される人気番組となる。[16]また、探偵ドラマ仕立てで、クラシックの名曲の秘密をひも解く『クラシックミステリー名曲探偵アマデウス』(2008-2012)は、「クラシック音楽の入門番組もここまで大胆になったか」とその逆説的手法の面白さが評価される。[17][18]しかしこうした番組の企画者である山田自身は、元々美術やクラシックに造詣が深かったわけでなく、むしろ「わからない」という強いコンプレックスから番組が生まれたことを告白している。

ドラマや映画も手掛け2014年にはテレビ東京で『ドラマ特別企画 たった一度の約束~時代に封印された日本人』[19]、NHKでは『プレミアムドラマ~拝啓色川先生』などをプロデュース。2017年にはドキュメンタリー映画『ターシャ・テューダー 静かな水の物語』[20]を製作している。


主な作品

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テレビ番組

  • 『NY者(ニューヨーカー)[5]』(1988年~1999年フジテレビ)
  • 『東京者[7]』(1990年 フジテレビ)
  • ヒーロー列伝・バウバウ伝説~ヒーローなき時代のヒーロー』(1993年NHK総合)
  • 日曜スペシャル『お笑いサバイバル[6]』シリーズ(1994年〜1996年日本テレビ)
  • 木曜ファミリーランド『世界の三面記事大賞[6]』(1995年 フジテレビ)
  • ETV特集』“雑誌ガロの30年” (1996年 NHK教育)
  • 世界わが心の旅~祖父の幻のオリンピック~柳美里(韓国)』(1996年 NHKBS2)
  • 『素晴らしき地球の旅 “細野晴臣ネイティブアメリカン音の旅”[9]』 (1996年 NHKBS2)
  • NHK総合シリーズ『ファースト~私の第一作~[6]』(’97)
  • 『ドキュメント日本の歌100年“明治・歌の文明開化篇”[6]』(1997年 NHKBS2)
  • 課外授業 ようこそ先輩』(1998~ NHK総合)
  • NHK総合レギュラー『推理バラエティ〜誰もいない部屋[6]』(NHK総合1996年~2000年)
  • フジテレビ『タモリの未来予測TV』シリーズ('03.2.24-27四夜連続~04.2.21特番)
  • HKBShiレギュラー『アートエンターテインメント迷宮美術館』(2002年~2010年)
  • TBS『夢の扉〜NEXT DOOR〜』 “宮古島のDr.コトー”ほか('04)
  • テレビ東京スペシャルシリーズ『100円玉に愛をこめて~世界の子供たちのために[21]』(’05〜08.8)
  • NHKBShiレギュラ−『地球に暮らす子どもたち[22]』(2007年~2012年)
  • NHKBShiレギュラ−『クラシックミステリー名曲探偵アマデウス』(2008年~2010年)
  • NHK総合シリーズ『マイケル・サンデル 究極の選択[23]』震災篇、テロ篇他(2011年~)
  • NHK教育レギュラー『オイコノミア』(2012年~2018年)
  • NHKBSP『プレミアムドラマ~これでいいのだ!赤塚不二夫と二人の妻』(2012年)
  • BSジャパンレギュラー『アジアの風~小さな挑戦者たち』(2012年~2013年)
  • BSジャパンレギュラー『千の川物語~にっぽん美しき水風景』(2013年~)
  • BSフジシリーズ『古代紀行ドキュメンタリー 古事記の世界~CGアニメでひも解く日本誕生の物語[24]』(2013年~2015年)
  • NHK教育レギュラー『又吉直樹のヘウレーカ!』(2018年~)

映画

  • 映画『ベニシアさんの四季の庭』(2014)
  • 映画『ターシャ・テューダー 静かな水の物語』(2017)

DVD

関連書籍

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  • NHK迷宮美術館制作チーム『迷宮美術館』河出書房新社、2006.3.14発売
  • NHK迷宮美術館制作チーム『NHK迷宮美術館 巨匠の言葉』三笠書房、、2009.11発売
  • NHKクラシックミステリー名曲探偵アマデウス制作チーム著/野本由紀夫 監修『名曲探偵アマデウス』ナツメ社、2010.10.18発売
  • NHK誰もいない部屋制作グループ『誰もいない部屋』扶桑社、2000.3発売
  • NHK課外授業ようこそ先輩制作グループ編『課外授業ようこそ先輩』KTC中央出版、1999.8発売
  • NHKオイコノミア制作班・又吉直樹『オイコノミア』 朝日新聞出、2014.3.20発売
  • 又吉直樹のヘウレーカ!番組制作班『又吉直樹のヘウレーカ』扶桑社、 2019.3.8発売

脚注

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  1. ^ ATP(一般社団法人全日本テレビ番組製作社連盟のWEBサイトに組織図・2023年7月現在の役員名簿あり
  2. ^ 一般社団法人私的録音録画保証金管理協会のWEBサイトの情報公開ページにて役員(理事・監事)名簿のPDFが閲覧可能。
  3. ^ 日韓中テレビ制作者フォーラムについて以下の通りWEBサイトに説明がある。 ‟アジアの放送文化の向上を目的に日本、韓国、中国のテレビ番組制作者がテーマを設定し、各国が制作した番組についてシンポジウムを中心に2001年より開催してまいりました。第20回より主催団体を放送人の会から放送批評懇談会とATPが引継ぎ、従来の文化交流的な要素に加え、ビジネスチャンスの拡大を視野に《ヒットコンテンツの新潮流や協業》をテーマとして開催致します。”(一般社団法人全日本テレビ番組製作者連盟 海外展開 日韓中テレビ制作者フォーラム報告2022年12月23日公開)
  4. ^ 林みかん (1989-10). “SAPIO MEDIA ATLAS "N.Yと組んずほぐれつ勝負する、ライブ感覚のトラベル・ドキュメント"”. SAPIO (小学館): P86. 
  5. ^ a b 『微笑』祥伝社(刊行期間1971.5-1996.5)1989年11月発売 52-54頁
  6. ^ a b c d e f 小田桐 誠 (1999-06). “走査線紳士録44 見せるメディアであるテレビでいかに”想像力”を働かせる番組を作れるか”. AURA (フジテレビ編成制作局編成情報センター編成マーケティング部): P48-53. 
  7. ^ a b 鈴木行(写真評論)"MEDIA SUPER COLUMN 知る人ぞ知る名雑誌、名番組"『STUDIO VOICE』INFASパブリケーションズ、1990.10
  8. ^ ATP賞テレビグランプリ 第13回”. 2024年4月9日閲覧。
  9. ^ a b Albuquerque Journal 1997/10/10版 P59 "tonight followed by "Be Quiet, Sit Down and Listen," a documentary about the travels of Japanese composer Haruomi Hosono through Indian country." ニューメキシコ州アルバカーキ発アルバカーキ・ジャーナル(1997年10月10日版)に第2回アメリカ先住民国際映画博覧会開催の情報が掲載され、日本人作曲家、細野晴臣がインディアンの地を旅するドキュメンタリー『Be Quiet, Sit Down and Listen』が上映されるとの記載がある。2024年7月3日閲覧
  10. ^ ATP賞テレビグランプリ 第15回”. 2024年7月23日閲覧。
  11. ^ "大正時代のキーワードは、女性と子ども!" 『NHKウィークリーステラ』NHKサービスセンター(刊行期間 1990.5-2022.3)1997年6月 13頁
  12. ^ 第25回放送文化基金賞 個人・グループ部門 放送文化分野 1999年
  13. ^ 加藤義彦"テレビ 今週のイチ押しメニュー『誰もいない部屋』" 『SPA!』扶桑社 1999年10月 108頁
  14. ^ 「TV&芸能」『東京新聞』1999年7月23日付朝刊
  15. ^ ATP賞テレビグランプリ 第26回”. 2024年7月23日閲覧。
  16. ^ 「テレビ情報BOX」『読売新聞』2005年4月21日夕刊
  17. ^ 「名曲探偵 使命感よりやじ馬根性で」『朝日新聞』2008年8月26日、朝刊。
  18. ^ 山田治宗 「名曲はなぜ名曲か?クラシック界の大冒険」『NHKクラシックミステリー 名曲探偵アマデウス』、ナツメ社、「NHKクラシックミステリー 名曲探偵アマデウス」制作チーム著、2010年11月5日発売、154頁
  19. ^ たった一度の約束~時代に封印された日本人~(2014 TV Movie)Full Cast & Crew”. 2024年4月9日閲覧。
  20. ^ allcinema『ターシャ・テューダー 静かな水の物語』”. 2024年4月9日閲覧。
  21. ^ 「夢つなぐ百円の底力」『東京新聞新聞』2007年8月29日、朝刊,15面。
  22. ^ 「テレビ:「地球に暮らす子どもたち」8~12歳の日常--毎週土曜、NHK BShi」『毎日新聞』2007年4月19日、東京夕刊。
  23. ^ 「記者レビュー 震災後のあり方を議論」『朝日新聞』4-22、朝刊。
  24. ^ 著者記載なし (2016-04-01). “三浦佑之先生に聞く「古事記」の魅力とは?”. 悠々漫遊 (ユーキャン出版): 10-12. 
  25. ^ ユーキャン販売サイトに『古事記の世界』商品仕様の記載がある。制作・著作 BSフジ / テレコムスタッフと明記。