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利用者‐会話:Ks aka 98/引用のガイドライン(ドラフト)

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GFDLと引用の関係

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GFDLと引用の関係については、Wikipedia‐ノート:引用のガイドライン/草案#Rejectedの提案にて提案された文面のほうが、私は、腑に落ちて分かり易いです。文が法的に見てどうであるのか(問題があるのか)は、Ks aka 98さんのようには分かりませんが。Uryah 2007年12月22日 (土) 23:46 (UTC)[返信]

書き換えを伴う引用について

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ドラフト作成ありがとうございます。ひとつ細かいところを突っついたコメントをさせて下さい。

  • 改変をしてはいけないというのは、同一性保持権との関係ではパロディ判決が根拠とされ、翻案権(要約引用はこちらなのではないかと思います)との関係では43条が根拠とされているように思います。
    • 43条は、1項(著作権の制限が適用される場合で、翻訳・翻案いずれの利用も可能な場合)、2項(著作権の制限が適用される場合で、翻訳による利用が可能な場合)、3項(同、翻案による利用が可能な場合)と3種類に分けて翻案・翻訳ができる場合を特定していますが、引用は第2項に入っていますから、ここから翻案による利用は許されていないと見るのが自然だということになると思います。
    • 田村善之 著作権法概説 (第2版) 有斐閣 p.240-247. と半田正夫 著作権法概説 (第11版) 法学書院 p.155-158. でそのような考え方を確認しました。(なお、半田は第12版が出ていますが未読です。)
    • 43条についての上記のような考え方をとりあげて否定したのが血液型研究書事件(東京地裁H10.10.30判決)で、半田はそれを紹介しつつ、反対意見(43条についての上記の見方)を維持しています。田村では、翻案にあたらない要約であれば問題がないことを指摘し、この件についてもそのように解する立場をとっているようです。
    • ちなみに、パロディ判決の内容(のひとつ)であるところの、著作者人格権を侵害する形での引用は違法であるという考え方には田村では反対意見が述べられています。その根拠として氏名表示権に関して奇妙な事態が生じうることを指摘しています。

以上から考えると、一応同一性保持権から来る改変禁止と、翻案権から来る改変禁止とを共に註で説明するというような形がよいのではないでしょうか。その両者を分けてガイドライン本文に盛り込もうとしてもあまり違いは出てこないように思いますし、といって脚注部分に不正確さが残るのも残念なので。

要約引用は、学説上は認められないと解されているようであり、判例上は認められていることもあるようであり、ウィキペディアとしては禁止するべきかというもうひとつの問題は残ると思いますが、そういう踏み込んだ部分はどうやらこのガイドラインでは扱わないようですので、恣意的な改変をするなということにしておいて、かつ、それを知った上であえてガイドラインを守らない人には説明をしてもらうということで、このガイドラインの作成作業としては、十分なのかなと思いました。(いずれ決断を迫られることはありうるにせよ。)

ところで、「恣意的」という形容はいらず、書き換えをしてはいけないということかなと思います。

これに関連して僕が前々からよくわからないのは、テレビドラマや映画、アニメなど脚本が存在している作品のセリフの引用です。セリフを引用する場合にはちゃんと脚本をあたって、そこにある通りの表記をしなければいけないものなのでしょうか? (表記の変更は同一性保持権の侵害にあたると考えられるわけですが、テレビを見ているだけでは、セリフではかなと漢字の使い分けや、句読点の位置などは当然わかりません。) 

Tomos 2007年12月31日 (月) 02:43 (UTC)[返信]


追記。引用の文脈で争われた件ではありませんが、句読点、改行、送り仮名などを変更することが同一性保持権の侵害にあたるとされた論文掲載事件判決(東京高裁H3.12.19)は、ここで脚注に入れておくとよいかと思ったのですが、どうでしょうか。判決文(pdf)

これは一審では同一性保持権が否定されたものを高裁がひっくり返し、侵害を認めたものです。 (と、Ks aka 98さんは僕にわざわざ言われなくてもこういうことはみんなご存じなんじゃないかと思うのですが、他の方の参考のためもあるので、一応。。)

ただ、同一性保持権について少し概説本系の文献で見てみたのですが、この事件をとりあげている本は、見た中ではそれほど多くなかったようです。(大雑把な印象ですみません。また後で確認しておきます。)まあそれでもいいんじゃないかと僕は思いましたが、一応ご参考まで。Tomos 2007年12月31日 (月) 21:24 (UTC)[返信]

法律の専門家ではないので確たることは言えませんが、一般利用者の目線ということで意見を書かせていただきたいと思います。
  1. 43条2項の記述については脚注の方でその旨(その条項について「翻訳はできるけど要約引用はできないっぽい」という趣旨)が説明されています。全体としてこの文案は、脚注を大変機能的にうまく利用されていると思うので、その内容を下手に本文に流し込んだりはせずに(その取捨選択は既に的確にされているので)、補足資料となる法律解釈や判例は現状どおり脚注に記述する形が分かりやすく利便性も高いと思います。
  2. ドラマやアニメからの引用に関して、脚本の表記との一致は別に必須ではないと思います。つまり、文字情報を用いず映像や音声で表現することが著作者の意図だとすれば、むしろ、その下書きでしかない脚本とかコンテの類を作品そのものと混同すべきではないので。アドリブで台詞や段取りが変わる場合もありますし。基本的な誤認さえなければ(その担保として文字ソースの確認は役に立つかも)作品中の台詞を文字化して引用すること自体は特に差し支えないと考えます、20条4項と32条で。私自身が過去にアニメ記事を編集したときは台詞の丸写しを避けて書いたのですが、コミュニティ内でのリアル危機管理は脇において純粋に法律面のみを考慮するなら、本当は台詞丸写し(引用)の方がむしろ安全性は高いと思います。個人的には(32条の方法を回避した他の記述箇所も含めて)32条の引用に切り替える必要性は特に感じていませんし、きちんと自制しながら百科事典の本分をわきまえて執筆していればいずれの方法でも十分に安全だとは思いますが、フィクション記事全般の現状を鑑みると「引用」より「翻案」の方が無防備に思えてちょっと怖いかな、と。現ガイドラインの「引用とGFDLの関係」の節にあるとおり、引用を積極的に推奨するのは望ましくないですが、一方を気にしすぎて他方が手薄にならないよう、バランスを意識する必要はあると思います。(あくまで法的根拠に基づく見解でなく、素人の個人的感想ですが)たぶん100%手遅れの事例もあると思われるので、それはかなり切実に。
  3. 論文掲載事件判決についてリンク先を読ませていただきましたが、その事例は要するにその論文の雑誌掲載を許諾(してないけど話の段取りの関係でしたと仮定)する際に著作者が特に正確な転載を希望する旨を表明していた(と司法が判断した)という特殊なケースらしき感じがするので、一般化して考慮する必要性は低いように思います。ただ、仮に句読点を変更しただけであってもケースバイケースで、たとえば、
    「私は、きび団子を頬張りながらほくそ笑む桃太郎の横顔を見つめていた。」という文を、
    「私はきび団子を頬張りながら、ほくそ笑む桃太郎の横顔を見つめていた。」
というふうに引用したらまずいと思います。勝手に団子とるなよ、と。その辺は文字媒体から文字媒体への引用であっても文脈で判断する必要があり得るといったところでしょうか。
--ディー・エム 2008年1月9日 (水) 10:25 (UTC)[返信]
上記1の私のコメントおかしかったです。Tomosさんの文章ちゃんと読まずに、すみません(43条を本文に併記するんじゃなく、逆に20条も脚注に入れるべし、という話ですね)。この草案でのそこの意図はおそらく、
  1. "本文中の要件リストの根拠が著作権法の条文か「パロディ事件」判決の場合はその見出し部分に掲示する"という記述ルールで書いているのだけど……
  2. 43条2項は明示的に行為を禁止する条文ではなく、あくまで間接的な判断材料なので、本文中のリストに併記するにはちょっと違和感がある……
  3. なので、その点のみ考えれば脚注で付け加えれば良いのだけど、それだと1の記述ルールとの整合性がここだけおかしくなってしまうので……
  4. そこで「翻訳は可能」というリストの要件の直接的な根拠でない関連事項として脚注で43条2項の趣旨を挙げた上で……
  5. さらに、引用部分の改変(要約の引用)に関する判例に「それは一般には認めがたいよ」という説明を加えたら、この記事の記述ルールが変にならずに、なおかつ述べるべき内容も自然な形できちんと説明を果たせる……
ということではないかと。私のようにそういうロジックの統一性の方が気になる人にはありがたい(?)配慮が行き届いた文案だと思うのですが、法律云々とはあまり関係ないのでどっちでも良い事なのかも。--ディー・エム 2008年1月9日 (水) 16:43 (UTC)[返信]

引用の範囲について

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ガイドライン作成の上で大きな難所のひとつは、引用の範囲ではないでしょうか? 条文には「目的上正当な範囲内」でなければならないとされていて、ガイドラインでも言及がありますが、もう少し具体化した方がよいような気もしませんか? どうすればよいのかは僕にはアイディアはないのですが。。

Tomos 2007年12月31日 (月) 02:50 (UTC)[返信]

引用の範囲に関してはKs aka 98さんの草案で必要十分な説明はされていると思いますし、作業面で特に難所であるとは感じませんが、表現をもう少し明確にした方が良いというのはあると思います。もちろんそこは意図的に強弱を付けて(根拠に基づいて足場を踏み外さないように)言葉を選んでいるという側面もあると思いますが、実際にガイドラインを使う側の目線で考えると、もっと明確に"できる"or"できない"の判断(特に後者)を示す方が、運用時に摩擦が起きにくいと思うので。やりすぎるとまずいので微妙ですが。
基準具体化のもう一つの方法論としては、法律の要件とは別途に具体例をリストアップするというアイデアもあり得ると思いますが、これは極力避けた方が良いと思います。この文案の長所が死んでしまうし、根拠薄弱なローカルルールをリストアップするような節を安易に設けてしまうと、事後の運用で個々のケースに振り回されて"モグラ叩き"状態になってしまう懸念があるので(要件リストの説明文中に具体例を加えて趣旨を明確化するのは良いと思いますが、それとは似て非なる話なので)。
ただ、これは草案本体の修正やチェック作業とはひとまず切り離して、あくまでこのノート内の議論(意見)と言うことで(現在作業中とのアナウンスがあるので)。--ディー・エム 2008年1月9日 (水) 10:25 (UTC)[返信]