利用者‐会話:幻のメンダコ
表示
ジョウロウホトトギス
[編集]ジョウロウホトトギス(じょうろうほととぎす、Tricyrtis macrantha Maxim.、紀伊上臈杜鵑)は、ホトトギス属の耐寒多年草の一つ。
特徴
[編集]四国の太平洋側の地域に特産する種類で、山地の渓谷の湿った岩場や崖に見られる。葉は幅広くて光沢は少なく、毛が生えていている茎は長さ40~100cm、弓なりに伸びて垂れ下がる。花は黄色い釣鐘型で、長さ 4cm ほどのものを 10月上旬頃に咲かせる。絶滅危惧II類(VU)に指定されており、2017年環境省レッドリストに指定されている。キイジョウロウホトトギスに似ているが、ジョウロウホトトギスより、葉に光沢がある、キイジョウロウホトトギスも2017年環境省レッドリストに指定されている。
育て方
[編集]から春までは日なたで育て、晩春ごろに日陰へ移動させる。 夏の間はなるべく温度変化が小さく、70%程度の遮光をした涼しい日陰に置く。 周囲には人工芝を敷き、打ち水をして湿度を確保する。
分布
[編集]ジョウロウホトトギスは、四国の太平洋側の地域に分布している。 == 他種
- ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草) Tricyrtis affinis Makino - 北海道から九州までに分布する。草丈は30-60cm。花は2日間で、初夏から秋にかけて咲き、茎先と葉腋につく。花被片は白色で紫色の斑点が入り、上部で水平に開き、反りかえることはない。花被片の下部に黄色の斑点が入らない。花糸に紫色の斑点がない。
- シロバナヤマジノホトトギス(白花山路の杜鵑草) Tricyrtis affinis f. albida - ヤマジノホトトギスの花に斑点が入らない(真っ白に見える)品種。
- キバナノホトトギス(黄花杜鵑草) Tricyrtis flava Maxim. - 宮崎県に自生し、ユリに似た黄色い花をつける。絶滅危惧II類(VU)(2017年環境省レッドリスト)
- タイワンホトトギス(台湾杜鵑草) Tricyrtis formosana Baker - 沖縄県および台湾に自生する。自生地が局地的のため絶滅危惧IA類(CR)(2017年環境省レッドリスト)に選定されている。
- ホトトギス(杜鵑草) Tricyrtis hirta (Thunb.) Hook - 代表種。草丈は 40-80cmになり、花は葉腋に 1-3個ずつ付き、4日間咲く。花期は秋。関東地方以西、福井県以南に分布する。
- シロホトトギス Tricyrtis hirta (Thunb.) Hook. f. albescens (Makino) Hiyama - ホトトギスの花に斑点が入らない(真っ白に見える)品種。
- サツマホトトギス Tricyrtis hirta (Thunb.) Hook. var. masamunei (Makino) Masam.
- サガミジョウロウホトトギス(相模上臈杜鵑草) Tricyrtis ishiiana (Kitag. et T.Koyama) Ohwi et Okuyama - 神奈川県の一部に自生する。ジョウロウホトトギスに似るが小型。絶滅危惧IB類(EN) (2017年環境省レッドリスト)。
- スルガジョウロウホトトギス(駿河上臈杜鵑草)Tricyrtis ishiiana (Kitag. et T.Koyama) Ohwi et Okuyama var. surugensis T.Yamaz. - サガミジョウロウホトトギスの変種で、さらに小型。静岡県に自生する。盗掘により深刻な状況にある。絶滅危惧IB類(EN)(2017年環境省レッドリスト)
- タマガワホトトギス(玉川杜鵑草) Tricyrtis latifolia Maxim. - 最も冷涼な環境に適応する種で、北海道から九州にかけての冷温帯域に分布し、山の谷筋などの湿った場所に生育する。葉腋または茎先に花序をつけ、黄色に赤紫色の斑点が入った花を咲かせる。黄色の花をヤマブキの色と比べ、ヤマブキの名所であった京都府井手町の玉川の名を借りてこの名が付けられた。
- キイジョウロウホトトギス(紀伊上臈杜鵑草) Tricyrtis macranthopsis Masam. - 和歌山県・奈良県に自生する。ジョウロウホトトギスに似るが、葉が細くて光沢があるところで判別できる。絶滅危惧II類(VU)(2017年環境省レッドリスト)。
==
- ヤマホトトギス(山杜鵑草) Tricyrtis macropoda Miq. - 北海道南西部、本州の岩手県以南、四国、九州、朝鮮半島に分布し、草丈は40-70cmほどになる。花は 2日間で、茎の先に散房花序を伸ばし、晩夏に咲く。花被片は白色で紫色の斑点は大きく、花糸にも斑点がある。花被片が強く反りかえる。
- チャボホトトギス Tricyrits nana Yatabe - 黄色く小さい花を付け、花は一日で終わる。
- タカクマホトトギス(高隈杜鵑) Tricyrtis ohsumiensis Masam.(シノニム:Tricyrtis flava Maxim. subsp. ohsumiensis (Masam.) Kitam.) - 鹿児島県大隅半島の固有種で、岩場に生育し、キバナノホトトギスに似た黄色い花をつける。生育環境破壊により絶滅が危惧されている。準絶滅危惧(NT)(2017年環境省レッドリスト)。
- キバナノツキヌキホトトギス(黄花の突抜杜鵑草) Tricyrtis perfoliata Masam. - 絶滅危惧IB類(EN)(2017年環境省レッドリスト)。
- セトウチホトトギス(瀬戸内杜鵑草)Tricyrtis setouchiensis Hir.Takah. - 近畿から中国・四国地方に分布する。ヤマジノホトトギスに似るが、花被片の下部に黄色の斑点がある。花糸に紫色の斑点がある。
最終更新 2024年9月12日 (木) 23:12 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。--幻のメンダコ(会話) 2024年9月26日 (木) 01:58 (UTC)