利用者‐会話:ゆるおつ
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あんもち雑煮は、香川県平野部を中心に正月三が日に食べられるハレの食べ物。
概要 砂糖あん入りの丸もちと、にんじんや大根など「今年一年、何ごともまるく納まりますように」という願いを込めて輪切りにした具が入った甘い白味噌仕立ての雑煮。だしはイリコと呼ばれる煮干しでとるが、海に近いところではフグやハゼの干したのを使うこともある。炊き上がった雑煮を椀によそったあと、あぶって粉にした青のりと花かつおをのせる。 島や阿波に近い山村ではあんもち雑煮ではなく、赤味噌の汁かすまし汁に丸もちを入れた雑煮が食べられていた。 香川大学名誉教授の末沢氏の調査によると、元旦に雑煮を祝う世帯は九十七パーセント、正月のうちにあんもち雑煮を食べる世帯は六十パーセント、白味噌を使う世帯は五十七パーセントであった。
歴史 あんもち雑煮を食べるようになったのは、江戸末期か明治に入ってからと思われる。甘いものがご馳走であった時代で、讃岐三白の一つである砂糖の製造が盛んでも庶民にとっては高嶺の花だった。せめて三が日だけでもという願いから、ごみ砂糖(白下糖)であんもち雑煮を実現させたと思われる。