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公約数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

公約数(こうやくすう、: common divisor, common factor)とは、2 つ以上の自然数について、そのいずれの約数にもなることができる整数のことである。

定義

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2つ以上の整数に共通な約数。公約数は、最大公約数の約数となる。例えば、の公約数はの最大公約数を求め、最大公約数の約数となる。

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一般には約数は自然数の範囲内で考えることが多いので、例えば、(この最小公倍数は432)の公約数はである。約数を整数の範囲内で考えるとき、約数には符号の違いを許すので、その個数は倍となる。どういう範囲で考えているのかを常にはっきりさせておくべきである。

諸概念

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公約数の内最大のものを最大公約数という。公約数は、全て最大公約数の約数であるので、最大公約数を求めれば全ての公約数を求めることができる。前述の例で言えば、との最大公約数はであるので、の約数をすべて求めればそれが3つの数の全ての公約数になる。は全ての自然数の公約数である。

また、2つ以上の多項式について、それぞれを因数分解したときに共通に現れる因数(因子、factor)も公約数(あるいは公約元、共通因子、common factor など)と呼ぶ。例えば、について、は公約数である。

最大公約数がであるような2つの整数の組は、互いに素であるという。

一般化

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単項イデアル整域(例えば整数の全体実数係数多項式の全体はそうである)において、その2つの元に対し、集合

に含まれるイデアルの生成元を公約元という。特に

を満たす最大公約元という。更に、このの単元であるとき、互いに素であるという。つまり、

が互いに素となるが存在する。

互いに素という概念は、更に一般のイデアルの間の関係として一般化される。環の2つのイデアル

を満たすとき、互いに素であるという。

関連項目

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