公民身分番号
公民身分番号(こうみんみぶんばんごう)は、中華人民共和国で使われている個人の識別番号である[1]。数字18桁(末尾1桁は数字または「X」)。
名称
[編集]簡体字では「公民身份号码」と書き、繁体字では「公民身份號碼」と書く。英語では「Citizen Identification Number」[2]。
1990年前には「社会保障番号」と呼ばれた。
対象
[編集]公民身分番号が与えられる対象は、中華人民共和国の国籍を有する個人(「公民」)である[2]。中国で戸籍を管理している公安(警察)が戸籍に基づいて番号を決めるので、戸籍のない子(黒孩子)には公民身分番号は与えられない[3]。転居、結婚などで番号が変わることはない。 同じく、中国(大陸)に居住する香港、マカオ、台湾籍の者に発行される「港澳台居民居住証」にも、公民身分番号が付与されている。
数字の意味
[編集]18桁の構成
[編集]公民身分番号の18桁は、次の表のように構成されている[2]。
公民身分番号のn桁目(先頭が18桁目) | ||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
18 | 17 | 16 | 15 | 14 | 13 | 12 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
簡体字 | 地址码 | 出生日期码 | 顺序码 | 校验码 | ||||||||||||||
繁体字 | 地址碼 | 出生日期碼 | 順序碼 | 校驗碼 | ||||||||||||||
説明 | 住所コード6桁 | 生年月日8桁 | 順序番号3桁 | チェックディジット |
住所コード
[編集]公民身分番号の先頭6桁の住所コードは、番号の持ち主の戸籍の登録地を表している[2]。住所コードには行政区画代碼が使われていて、6桁が県レベルの単位(市轄区・県級市・県など)で戸籍の所在地を表している[2]。
生年月日
[編集]公民身分番号の住所コード6桁に続く8桁は、番号の持ち主の生年月日を表している[2]。生年月日はGB/T 7408すなわちISO 8601で表されている[2]。
順序番号
[編集]公民身分番号の住所コード・生年月日に続く3桁は、住所コードと生年月日の両方を同じくするグループ内の識別番号である[2]。奇数は男性、偶数は女性に割り当てられている[2]。
チェックディジット
[編集]公民身分番号の最後の1桁は、チェックディジットであり、先頭17桁から一意的に決定される[2]。具体的な計算方法は、ISO 7064 MOD 11-2である[2]。この桁にのみ「X」が現れることがある[2]。
利用範囲
[編集]公民身分番号は、納税、銀行口座の開設などの際に必要であり、近年は、中国の高速鉄道の切符を買う際にも必要になった[3]。