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入善洋上風力発電所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

入善洋上風力発電所(にゅうぜんようじょうふうりょくはつでんしょ)は、富山県下新川郡入善町横山沖にあるウェンティ・ジャパンにより建設された海上風力発電所[1]。日本初の民間資金による一般海域洋上風力発電事業として整備された[2]

事業はウェンティ・ジャパンとJFEエンジニアリング(東京)、北陸電力でつくる入善マリンウィンド合同会社が手掛ける[3]

概要

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入善町沖の水深10 - 12mの沿岸から676m地点に2基、938m地点に1基設置された[4]高さ152m、羽根の直径133m、出力3,000kw級の風車3基からなる。総事業費は約60億円[1]

2023年3月に海上工事がスタートし[1]、同年4月3日から入善町横山の沖合にて世界最大級の自航式SEP船による建設工事が開始され、同年6月4日に完了した[4]。同年9月22日に営業運転を開始し[3][注 1]、同年10月17日に完成を祝う式典が行われた[5]

入善町によると、同町沖での洋上風力発電事業に対し、住民や漁業者から反対は無かったという。漁への影響を懸念する声もあったが、風車の周辺が魚介類などが生息する藻場となり、漁獲量の上昇につながるとの期待が上回った[1]

海上に風車があるため、風車の回転音が波にかき消され、陸上ではほとんど聞こえないという[3]

2024年12月には、風車3基の愛称が、『new善風車』『入善小太郎』『入善丸』の3種類に決定し(いずれも入善町内の小学生からの募集により決定した)、同年12月21日に表彰式が行われた[6]

出力

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再生可能エネルギー固定価格買取制度を使って北陸電力送配電に売電し、収益とする[1]

脚注

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注釈

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  1. ^ 当初は9月1日に稼働開始予定であったが、風が弱い時期があったために検査や手続きに時間がかかったため、9月中旬の稼働開始に延期となっていた[1][3]
  2. ^ 一般家庭約3,600世帯分、二酸化炭素の排出量を年間約10,100トン削減できる

出典

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  1. ^ a b c d e f 『北日本新聞』2023年8月31日付6面『入善の洋上風力完成 来月稼働 観光活用模索』より。
  2. ^ 日本初の民間資金による一般海域洋上風力発電事業 「入善洋上風力発電事業」への出資参画(JFEエンジニアリング、2023年9月1日閲覧)
  3. ^ a b c d 『北日本新聞』2023年10月18日付26面『入善沖 洋上風力発電完成祝う 脱炭素・観光振興に期待』より。
  4. ^ a b c 入善洋上風力発電施設 カーボンニュートラルの町をめざして(富山県観光公式サイトとやま観光ナビ、2023年9月1日閲覧)
  5. ^ 入善町の沖合 洋上風力発電所 営業運転開始で完成祝う式典(NHK 富山 NEWS WEB、2023年10月17日配信、閲覧)
  6. ^ 『北日本新聞』2024年12月22日付12面『洋上風車の愛称決定 「new善風車」「入善小太郎」「入善丸」』より。

外部リンク

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