コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

倉橋のぞみ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

倉橋 のぞみ(くらはし のぞみ、1975年1月23日 - ) は、日本の元女性モデル、元少女ヌードアイドル

来歴

[編集]

倉橋のぞみとして活動を始める以前には、1985年8月発売のオムニバス写真集にて吉沢 あゆみ(よしざわ あゆみ)名義で登場しており、こちらが正確なデビューである[1][注釈 1]。倉橋のぞみを名乗り始めたのは『ロリコンHOUSE』の12月号から。

倉橋のぞみとしては、20万部を売り切るという空前の大ヒットを記録した1986年11月の『倉橋のぞみ13歳』で衝撃的なデビューを果たす[4]。1987年11月の『倉橋のぞみ14歳』も変わらず20万部の大ヒットだったが、ドイツミュンヘン郊外で撮影された1988年10月の『倉橋のぞみ写真集 vol.3 ラストメッセージ』で少女時代の写真集としては最後のものになる[4]。1986年から3年間は、三和出版の『ロリコンHOUSE』『ロリくらぶ』にて、女流写真家の彩紋洋実が倉橋のぞみを撮って人気となる[5]

『ラストメッセージ』発売後「倉橋のぞみファンクラブ」が発足したが、撮影に使用した衣装や小道具のオークション等を行うなど金儲け主義に嵌った挙句、自然消滅するという幕切れとなった。

当時の倉橋は『週刊プレイボーイ』『フライデー』『週刊宝石』『すっぴん』『写楽』などのグラビアアイドルや兼松江商の悪酔い防止ドリンク『守護神』のCMガール[6]、JTのルートで販売されていた二日酔い予防薬『マイルドワン』のイメージキャラクター[1]など、マスコミでの活動も精力的に行っていたが、彩紋洋実がジャズ・ミュージシャンのマル・ウォルドロンと結婚し、彼の本国ベルギーへ渡ったのと一緒に、家族同然の付き合いだったという倉橋もまた、ジャズ・シンガーの特訓を受けるためベルギーへ渡る。しかし、ジャズ・シンガーとしての道は「ヨーロッパに留学するも諸事情により断念」[7]した。

帰国後、倉橋はある国立大学に入学して国文学を学ぶ[8]。卒業後は教員試験を受けるが落ちてしまい、学習塾の先生として国語を教える[8]

帰国以降、倉橋は長らくタレント活動から遠ざかっていたが、『ロリコンHOUSE』の二代目編集長・辺見の訃報を聞いて三和出版を訪れた際、同誌の元編集長・松本裕に「どうだ、また写真集つくってみないか」と言われ、2000年1月に『倉橋のぞみ24歳』2001年10月に『倉橋のぞみアゲイン』2002年9月『倉橋のぞみinベルギー王国』[注釈 2]が制作される[9]。また、2004年にはインドで撮影を彩紋が企画していたが、夫マル・ウォルドロンの逝去とマル・ウォルドロンのマネージャーとの金銭問題により頓挫している。

1999年以降は、ヘアヌード写真集、ロリータアイドル時代の集成写真集などを発表した。

写真集

[編集]
  • 『少女写真Ⅱ 12人の少女の饗宴』※オムニバス物
  • 『少女図鑑』 ※オムニバス物、
    • 以上、吉沢あゆみ名義
  • 『倉橋のぞみ13歳』(1986年、三和出版)
  • 『倉橋のぞみ14歳』(1987年、三和出版)
  • 『倉橋のぞみ写真集 Vol.3 ラストメッセージ』(1988年、三和出版)
    • 以上3冊の集成として彩紋洋実『少女時代』(ASIN: B07QY9LBPH)がある
  • 美見卓也 『倉橋のぞみ24歳』(1999年12月、三和出版)
  • 美見卓也・彩紋洋実『倉橋のぞみアゲイン』<SANWA MOOK 57>(2001年9月、三和出版)
  • 『倉橋のぞみinベルギー王国』(2002年)
  • 美見卓也『倉橋のぞみ写真集メモリーズ』<SANWA MOOK>(2011年7月5日、三和出版)※DVD付き
  • 彩紋洋実『思春期』<SANWA MOOK>(2012年11月、三和出版。ISBN 978-4-7769-0902-6)※ロリータアイドル時代の集成写真集

DVD

[編集]
  • 『倉橋のぞみ/帰ってきたプレミアム・アイドル』(2001年10月26日)

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ ちなみに、この頃の彼女は8歳で、そこから換算すれば『倉橋のぞみ13歳』の頃には11歳、14歳となる引退時には12歳と、実際より年齢を高く偽っていたことになる。斉田石也はその理由を、当時は少女ヌードに対する風当たりがかなり強くなっていたため、小学生の年齢を公表するのが憚られたのではないかと推測[2]、川本耕次は「ロリコン系写真集では13歳とか14歳が最も人気のある年頃なので、それに合わせたのだろう」[3]と述懐している。
  2. ^ 『裏アリス』 三和出版 2003年1月 63~67頁には未公開ショットが収録されている

出典

[編集]
  1. ^ a b 斉田石也「伝説の美少女モデル 倉橋のぞみの13歳~現在まで」『スーパー写真塾』 コアマガジン 2001年12月 75頁
  2. ^ 斉田石也「名作写真集で振り返る 美少女モデル黄金期!!」『スーパー写真塾』 コアマガジン 2002年4月 93頁
  3. ^ 川本耕次『ポルノ雑誌の昭和史』筑摩書房 2011年10月 188~189頁
  4. ^ a b 松本裕「倉橋のぞみ 1987~1988 Turn of the innocence」『裏アリス』 三和出版 2002年11月 64頁
  5. ^ 川本耕次『ポルノ雑誌の昭和史』筑摩書房 2011年10月 188頁
  6. ^ 松本裕「倉橋のぞみ 1987~1988 Turn of the innocence」『裏アリス』 三和出版 2002年11月 65頁
  7. ^ 『ヤングビンタ』第2号 バウハウス 1999年
  8. ^ a b 松本裕「倉橋のぞみ 1987~1988 Turn of the innocence」『裏アリス』 三和出版 2002年11月 66頁
  9. ^ 松本裕「倉橋のぞみ 1987~1988 Turn of the innocence」『裏アリス』 三和出版 2002年11月 66~67頁

関連項目

[編集]