佐藤春郎
佐藤 春郎(さとう はるお) | |
---|---|
生誕 |
1920年5月18日 日本東京 |
死没 | 2002年7月18日(82歳没) |
居住 |
日本 アメリカ合衆国 |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 実験腫瘍学 |
研究機関 |
東北大学 アメリカ国立がん研究所 NCI 福島県立医科大学 東北大学 |
出身校 | 東北大学 |
博士課程 指導教員 | 吉田富三 |
主な業績 | がん昇圧化学療法、血行性転移機構の解析 |
プロジェクト:人物伝 |
佐藤 春郎(さとう はるお、1920年5月18日 - 2002年7月18日)は、がんの基礎研究者。専門は、病理学、実験腫瘍学。東北大学名誉教授。勲三等旭日中綬章。
経歴
[編集]東京都生まれ。旧制仙台二中、旧制二高卒業後、1945年(昭和20年)、東北帝国大学医学部卒。同大学院特別研究生となり、吉田富三教授の指導を受ける。1950年(昭和25年)、同医学部助教授。1951年10月、東北大学医学博士、論文の題は「On the chromosomes of Yoshida sarcoma : studies with tumor cells proliferated in the peritoneal cavity of the rat trausplated with a single cell」[1]。米国に留学し、アメリカ国立がん研究所研究員として4年間、主としてがん化学療法の基礎的研究に従事。帰国後、1956年(昭和31年)、福島県立医科大学病理学教室教授に就任。
1960年(昭和35年)、東北大学抗酸菌病研究所に新設された肺癌部門教授に就任。1978年(昭和53年)4月2日から1984年(昭和59年)4月1日まで同研究所長併任。定年退職後は、福島労災病院長などを務めた。吉田肉腫・腹水肝癌を用い発がん・増殖・転移・腫瘍血流の分野で多くの研究を行い、がん昇圧化学療法を提唱した。
1974年(昭和49年)、仙台で第33回日本癌学会を主催。平成7年(1995)、第4回吉田富三賞を受賞。日本癌学会・日本癌治療学会・日本肺癌学会・日本病理学会・日本がん転移学会などの名誉会員。山岳登山を趣味とし、東北大学医学部艮陵山の会会長を務め、特にインド・シッキムヒマラヤ山系のシニオルチュー登攀(1995年4月2日 - 6月7日)では、総隊長の任に当たった。平成14年逝去、享年82。
著書
[編集]共著
[編集]- 翻訳
- R.W.ボールドウィン編『癌の転移と免疫』監訳 講談社 1979
関連文献
[編集]- 「東北大学シッキムヒマラヤ学術登山報告書」東北大学医学部艮陵山の会 (1996)
- 「艮陵同窓会百二十年史」東北大学医学部艮陵同窓会 (1998)
- 「佐藤春郎先生を偲ぶ」吉田富三記念館だより (2006.6)
- 「がんの治療を阻む生体のしくみ」堀勝義[2]、東北大学出版会 (2019)
脚注
[編集]- ^ 博士論文書誌データベース
- ^ 元東北大学加齢医学研究所准教授