佐藤創
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佐藤 創(さとう はじめ、1942年 - )は、日本の数学者、元専修大学教授。専修大学情報科学センター長、私立大学情報教育協会理事、大学入試センター法科大学院適性試験問題作成研究会委員などを歴任。中央大学理工学部、明治大学理工学部、武蔵大学、東京大学、電気通信大学、放送大学、神戸大学、上智大学などで非常勤講師を兼務[1][2]。
経歴
[編集]出典は、『佐藤創教授 履歴・業績』による[1]。
伝記の記載を年譜形式のみとすることは推奨されていません。 |
- 1967年(昭和42年)3月 - 東京大学工学部計数工学科数理コース卒業
- 1968年(昭和43年) - 上智大学理工学部数学科非常勤講師
- 1969年(昭和44年) - 上智大学理工学部数学科助手
- 1975年(昭和50年) - 専修大学経営学部講師
- 1978年(昭和53年) - 専修大学経営学部助教授
- 1984年(昭和59年) - 専修大学経営学部教授
- 1993年(平成5年)10月 - 工学博士(東京大学)、[3]
- 2001年(平成13年) - 専修大学ネットワーク情報学部教授
- 2007年(平成19年) - 2011年(平成23年)専修大学情報科学センター長
- 2013年(平成25年) - 専修大学を定年退職。
著者
[編集]- 『プログラミングテクニック』(共著)、総合出版、1970年10月
- 『FORTRAN解説』(共著)、実教出版、1976年10月
- 『現代数学小辞典』(共著)、講談社ブルーバックス、1977年6月
- 『現代応用数学』(共著)、放送大学教材、日本放送出版協会、1987年3月
- 『応用システム数学』(共著)、共立出版、1996年8月
- 『情報源符号化-無歪みデータ圧縮』(共著)、培風館、1998年12月
翻訳
[編集]- C.ベルジュ、『グラフの理論(I,Ⅱ,Ⅲ)』(共訳)、サイエンス社、1976年6月
- R.セジウィック、『アルゴリズム第1~3巻』(共訳)、近代科学社、1992年2月
研究業績
[編集]- “On the Confirmation of R. Carnap”、日本数学会、応用数学分科会、1971年
- 「概念形成の一つのモデル」、行動計量学シンポジウム、1971年
- 「PN系列に於る連(run)の性質に関する一定理」(共著)、電子情報通信学会全国大会、1975年
- 「情報理論におけるゲーム」、専修経営研究年報No.5、1981年
- 「多重情報源の誤りなし符号化について」、専修大学情報科学研究No.1、1981年
- 「多重情報源の誤りなし符号化について」、電子情報通信学会技術研究報告IT82-18、1982年
- 「多重情報源の誤りなし伝送率領域について-固定長符号化の場合」、専修情報科学研究No.3、1982年
- 「多重情報源の誤りなし伝送率領域について-可変長符号化の場合」、専修情報科学研究No.4、1983年
- 「Shannon-Fano符号の一般化としての算術符号-情報圧縮の技法に関する一考察」、専修大学情報科学研究No.5、1984年
- 「算術符号とShannon-Fano符号」、電子情報通信学会技術研究報告IT85-41、1985年
- 「ランレングス制約のある符号の算術符号化による生成」、電子情報通信学会技術研究報告IT87-94、1988年
- (共著)“Feedback Codes with Uniformly Bounded Codeword Lengths and Zero-Error Capacities”,IEEE Trans. Information Theory,May 1991
- “On the variable length source coding theorems with epsilon-error probability”,Information Science and Applied Mathematics,March 1992
- 「情報理論における組合せ問題」、京都大学数理解析研究所講究録853、1993年
- “Some Combinatorial Problems in Information Theory”,Information Science and Applied Mathematics,Dec. 1994
- 「ウェーブレット変換と算術符号」、日本数学会、応用数学分科会、2000年9月
- 「離散ウェーブレット変換の行列表現」、日本数学会、応用数学分科会、2000年9月
- 「ウェーブレットであるための条件に関する一考察」、日本応用数理学会年会、2006年9月
- 「ウェーブレット関数の連続性・不連続性について」、日本応用数理学会年会、2007年9月
- 「スケーリング関数の双対性について」、日本応用数理学会年会、2008年9月
国際学会報告
[編集]- “On the Instantaneous Code for Multiple Information Sources”,IEEE IST(Les Arcs, France),June 1982
- “Variable Length Coding Extends the Zero-Error Rate Regions for Multiterminal Channel”,IEEE IST(Kobe),June 1988
- “On the Error Probability for Variable Length Source Coding”,IEEE IST(Kobe),June 1988
- “Arithmetic Hash Functions”,IEEE IST(Kobe),June 1988
- “On variable length source coding under epsilon fidelity criterion”,IEEE IST(Budapest),June 1991
- “Supplement to Theorem for Biorthogonal Bases of Wavelets and a Consideration of Four-term Sequence(hn)”,IEEE IST(Seoul),October 2006
- “A Consideration on Scaling Function of Wavelets”,IEEE IST(Auckland),December 2008
専修大学における教育研究
[編集]佐藤創[4]は、坂本實と渾沌という中国の古い寓話を共有していた。佐藤は、「五感で捉えられるものは分かりやすい。しかし分かりやすい五感だけに頼ると、ものの本質を見逃す恐れがあると、示唆しているように思う。」と解説する。これは形式知だけでなく暗黙知が重要であることを意味している。
脚注
[編集]- ^ a b 「佐藤創教授 履歴・業績」『専修ネットワーク&インフォメーション』第21号、専修大学ネットワーク情報学会、2013年、113-117頁、ISSN 13471449。
- ^ 大曽根匡, 綿貫理明「[専修大学]情報科学研究所設立30周年記念座談会の記録:情報科学研究所の起源と発展」『情報科学研究』第31号、専修大学情報科学研究所、2010年、1-23頁、CRID 1520009407580282112、ISSN 02866048。
- ^ 佐藤創『情報理論におけるゼロエラー問題』 東京大学〈博士(工学) 乙第11443号〉、1993年。doi:10.11501/3100981。 NAID 500000119623 。
- ^ 佐藤創「坂本實先生,お元気で」『専修ネットワーク&インフォメーション』第11号、専修大学ネットワーク情報学会、2007年3月、5-10頁、CRID 1520853834763491200、ISSN 13471449。