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佐々木繁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

佐々木 繁 (ささき しげる、1956年4月9日 - )は、日本の実業家、研究者、元富士通株式会社CTO、元株式会社富士通研究所代表取締役社長。東京理科大学大学院経営学研究科技術経営専攻上席特任教授

人物・経歴

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岩手県出身。1981年 岩手大学大学院 工学研究科卒業。同年富士通に入社。入社以来、動画像処理システム、三次元CGシステムやバイオメトリックス認証システムなどの実用化研究開発に従事。1988年 カーネギーメロン大学 コンピュータサイエンス客員研究員。1998年 マルチメディアシステム研究所 メディア処理研究部長、2005年 ブロードバンド研究センター長、2006年 R&D戦略室長に就任し、研究所全体の研究戦略とマネジメントを担当。2008年 取締役、2010年 常務取締役、2013年~米国・欧州・中国各研究所の会長を併任。2016年 株式会社富士通研究所 代表取締役社長に就任。2018年 富士通株式会社 CTOに就任。東京理科大学大学院経営学研究科技術経営専攻上席特任教授も務めた[1]

主な研究業績

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業界初の動画像処理システム「韋駄天(FIVIS/VIP)[2]」、国内初の自律走行車「PVS[3]」、最高速三次元コンピュータグラフィックシステム「昴[4]」、昆虫の目をモデル化した小型画像処理システム「ISHTAR[5]」など、数々の先進的な動画像処理の実用化研究開発に取り組んできた。1999年以降は、社会で多発している悪質な手口の社会問題に奮起し、手のひら静脈認証[6]技術の研究開発を牽引し、2004年には世界初非接触型手のひら静脈認証技術を世に出した。2018年3月現在では、様々なセキュリティーのソリューションに活用され、全世界で100万台を越え[7]、約一億人が利用している。

受賞

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オーム技術賞情報処理学会業績賞、国際パターン認識連盟フェロー[8]

人物

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愛犬のパピヨンとの散歩が趣味。

脚注

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  1. ^ 上上席特任教授東京理科大学
  2. ^ 佐々木, 繁; 直井, 聴; 鎌田, 洋; 尾崎, 暢; 吉田, 真澄; 渡辺, 正規 (1992-9). “3)ビデオレート動画像処理システム『韋駄天』(FIVIS/VIP)の応用事例(画像処理・コンピュータビジョン研究会)”. The Journal of the Institute of Television Engineers of Japan 46 (9): 1213. https://cir.nii.ac.jp/crid/1573387452146354560. 
  3. ^ 尾崎暢、佐々木繁「自律走行車PVSの視覚システム | 研究者情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター」『電子情報通信学会誌』第77巻第1号、1994年、ISSN 0913-5693 
  4. ^ 佐々木繁、嶋田俊雄、勝山真、泉沢仁、吉田真澄「高速高性能三次元CGシステム『昂』 (1) システム・アーキテクチャ | 研究者情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター」『電子情報通信学会大会講演論文集』第1992巻Shuki Pt 6、1992年、ISSN 1349-1369 
  5. ^ 此島真喜子、瀬川英吾、塩原守人、佐々木繁「動画像処理システムISHTARによる前方車間距離計測 | 研究者情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター」『電子情報通信学会技術研究報告』第95巻94(PRU95 37-49)、1995年、ISSN 0913-5685 
  6. ^ FUJITSU 生体認証 PalmSecure - Fujitsu Japan”. www.fujitsu.com. 2018年10月16日閲覧。
  7. ^ 手のひら静脈認証センサー「PalmSecure」が累計販売台数100万台を達成 : 富士通フロンテック”. www.fujitsu.com. 2018年10月16日閲覧。
  8. ^ 上席特任教授 佐々木 繁 上席特任教授 (元株式会社富士通研究所代表取締役社長)理科大
先代
佐相秀幸
富士通研究所社長
2016年 - 2018年
次代
古田英範