会宝産業
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒920-0209 石川県金沢市東蚊爪町1丁目25番地 |
設立 | 1969年(昭和44年)5月 |
業種 | 卸売業 |
法人番号 | 8220001001728 |
事業内容 | 自動車リサイクル |
代表者 | 近藤高行(代表取締役社長) |
資本金 | 5,700万円 |
純利益 | 3702万2000円(2019年12月31日時点)[1] |
総資産 | 12億8608万3000円(2019年12月31日時点)[1] |
関係する人物 | 近藤典彦(代表取締役会長) |
外部リンク | http://kaihosangyo.jp |
会宝産業株式会社(かいほうさんぎょう)は、使用済自動車の引取・解体・破砕前処理などの自動車リサイクルと、中古車・中古自動車部品の輸出販売を事業としている。本社は石川県金沢市に所在する。[2]
概要
[編集]会宝産業は、日本の大手の自動車中古部品の輸出販売会社であり、2010年(平成22年)には、日本で最大の自動車中古部品の輸出企業となった。[3][4] 1969年(昭和44年)に有限会社近藤自動車商会として設立され、1992年(平成4年)に社名を会宝産業株式会社に変更。2015年(平成27年)4月に近藤典彦の息子である近藤高行が代表取締役社長に就任した。[5]
歴史
[編集]1969年(昭和44年)近藤典彦が石川県金沢市に有限会社近藤自動車商会を設立。設立当初は主に自動車の解体及び鉄くず、アルミニウム、銅の販売を行っていた。1991年(平成3年)クウェートの顧客が20トンもの中古エンジンやサスペンションパーツを買い付けに来たことが転機となり、翌年、会宝産業株式会社に社名を変更し、単なる車の解体業から諸外国で再生利用される中古部品を販売するビジネスへと移行していった。[6]
会宝産業の2011年(平成23年)の車両取扱台数は月間約1,200台、輸出したエンジンの取扱数は、タイ、ケニヤ、ナイジェリア、ガーナ、シンガポールの合弁会社も含めて計74か国、年間20,000台を超えている。 [7] 2003年(平成15年)に3億3,500万円だった売上高は、2019年(令和元年)には25億円にまで増加。会宝産業は2000年代前半には環境マネジメントシステムと品質マネジメントシステムに投資することを決めた。2008年(平成20年)、経済産業省主催の中小企業IT経営力大賞を受賞。[6]
2003年(平成15年)4月には、Re-Use Motorization Alliance(RUMアライアンス) [8]を設立し、2007年(平成19年)4月には、International Recycling Education Center (IREC)を設立する。[9] 会宝産業は、Japan Reuse Standard(JRS)と名付けられた輸出用の中古車エンジンの品質を評価する独自基準を新たに設け、コンプレッションやオーバーヒートの有無、走行距離などを含む6項目をそれぞれ5段階で評価している。
2013年(平成25年)2月には、JRSの技術仕様書をBritish Standard Institution(BSI、英国規格協会)に認証申請し、同年10月には、公開仕様書(Publicly Available Specification)としてPAS777(「中古オートモーティブエンジン及び関連するトランスミッションユニットの機能評価及びラベリングに関する仕様書」)が発行された。[10]
会宝産業は、現在、ブラジル連邦技術教育センターと連携してミナスジェライス州に自動車リサイクル技術教育センター(Cefet-MG)を設置する計画を進めている。[11]
2021年(令和3年)3月には、心身ともに健康で働きやすい環境づくりを目的とし「健康経営優良法人2021 中小規模法人部門」に申請し、健康経営優良法人の認定を受けた。
沿革
[編集]- 1969年(昭和44年) 5月 有限会社近藤自動車商会を設立。
- 1992年(平成4年) 2月 社名を会宝産業株式会社へ変更。
- 2002年(平成14年) 2月 ISO14001認証取得。
- 2003年(平成15年) 9月 内閣府認証のNPO法人RUMアライアンスを設立。[12]
- 2005年(平成17年) 3月 ISO9001認証取得。
- 2006年(平成18年) 1月 石川県ニッチトップ企業に認定。[13]
- 2006年(平成18年) 9月 IT経営百選(経済産業省推進事業)の最優秀企業賞を受賞。[14]
- 2007年(平成19年)12月 資本金を5,700万円に増資。
- 2008年(平成20年) 2月 中小企業IT経営力大賞(経済産業省主催)を受賞。[15]
- 2008年(平成20年) 7月 タイ合弁会社 KAIHO THAILANDを設立。[16]
- 2009年(平成21年) 3月 第5回ハイ・サービス日本300選を受賞。[17]
- 2009年(平成21年) 6月 ケニア合弁会社 MAEJI KAIHOを設立。[18]
- 2010年(平成22年) 5月 シンガポール合弁会社 KAIHO SINGAPOREを設立。[19]
- 2011年(平成23年) 8月 ナイジェリア合弁会社 KAIHO SANGYO(NIG)を設立。[20][21]
- 2011年(平成23年) 9月 ガーナ合弁会社 KAIHO SANGYO GHANAを設立。
- 2011年(平成23年)11月 第3回アリババサプライヤーアワードを受賞。[22]
- 2012年(平成24年) 2月 JICA BOPビジネス調査事業を受託(ナイジェリアで初)。[23]
- 2013年(平成25年)11月 第13回EY Entrepreneur Of The year Japan、アクセラレーティング部門セミファイナリスト。[24]
- 2014年(平成26年) 6月 一般財団法人船井財団グレートカンパニーアワード2014、勇気ある社会貢献チャレンジ賞を受賞。[25]
- 2014年(平成26年) 7月 アラブ首長国連邦に現地法人 KAIHO MIDDLE EAST(FZE) を設立。[26][27]
- 2017年(平成29年) 6月 SDGsビジネスアワード2017「エコシステム賞」を受賞。
- 2017年(平成29年)10月 WIRED Audi INNOVATION AWARD 2017 受賞。
- 2017年(平成29年)12月 国連開発計画(UNDP)主導「ビジネス行動要請(BCtA)」承認。
- 2018年(平成29年)12月 第2回「ジャパンSDGsアワード」推進副本部長(外務大臣)表彰受賞。
- 2021年(令和3年) 3月 健康経営優良法人2021 中小規模法人部門 健康経営優良法人認定。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ a b 会宝産業株式会社 第36期決算公告
- ^ Japan Trade Directory
- ^ Matsumoto, Mitsutaka; Nakamura, N; Takenata, T (13 September 2010). “Business constraints in reuse services”. Technology and Society Magazine: 55 - 63. doi:10.1109/MTS.2010.938104 9 October 2015閲覧。.
- ^ Matsumoto, Mitsutaka (November 2009). “Business frameworks for sustainable society: a case study on reuse industries in Japan”. Journal of Cleaner Production 17 (17): 1547–1555. doi:10.1016/j.jclepro.2009.07.011 9 October 2015閲覧。.
- ^ “Taking Risks is an Effective Way to Make Big Profits”. Nikkei Business Online. Satoshi Kawashima. (June 11, 2007) 9 May 2015閲覧。
- ^ a b The Oxford Handbook of Local Competitiveness. ISBN 9780199993314
- ^ Abe, Arata; Hiraiwa, Yukihiro (January 31, 2014). “A estudy on overseas developement of Automobile Recycling Industry”. Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University 63: 13 14 October 2015閲覧。.
- ^ “RUM Alliance”. RUM Alliance. 9 May 2015閲覧。
- ^ “IREC”. International Recycling Education Center (IREC). 9 May 2015閲覧。
- ^ “PAS777”. PAS777:2013. Sun Partners Co.,Ltd. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月9日閲覧。
- ^ SIMÕES, LETÍCIA (16 October 2014). “Cefet-MG vai reciclar veículos”. O tempo 9 October 2015閲覧。
- ^ “About the RUM Alliance”. RUM Alliance. 11 August 2015閲覧。
- ^ “認定企業一覧”. Ishikawa Prefecture (Official). 11 August 2015閲覧。
- ^ “業務改革事例”. IT Coordinators association. 11 August 2015閲覧。
- ^ “中古自動車部品の需要者・供給者の情報共有で取引方法を変革した企業”. The Small and Medium Enterprise Agency. 11 August 2015閲覧。
- ^ 川嶋, 諭 (Jun 1, 2007). “リスクこそ大きな利益を生み出す! クルマのリサイクルで年30%成長”. Nikkei Business Online 14 October 2015閲覧。
- ^ “受賞企業・団体一覧(ハイ・サービス日本300選)”. サービス産業生産性協議会(SPRING). 11 August 2015閲覧。
- ^ 宇賀神, 宰司 (June 12, 2009). “【隠れた世界企業】58カ国に中古エンジン売る”. Nikkei Business Online 14 October 2015閲覧。
- ^ 近藤典彦『エコで世界を元気にする!: 価値を再生する「静脈産業」の確立を目指して』PHP、2011年2月、235頁。ISBN 9784569795393。
- ^ Holroyd, Carin (31 Mar 2015). “Japan's Green Growth Policies: Domestic Engagement, Global Possibilities”. The Japanese Political Economy 40 (3-4): 12. doi:10.1080/2329194X.2014.998590 9 October 2015閲覧。.
- ^ Crusoe, Osagie (August 20, 2013). “SMEDAN, Japanese Firm Synergise on Auto Recycling Plant”. ThisDayLive 19 October 2015閲覧。
- ^ “第三回「アリババ サプライヤーDAY」が開催されました”. Alibaba. 11 August 2015閲覧。
- ^ “【Featuring Africa】チャレンジしがいのある大陸、アフリカ”. JICA (Japan International Cooperation Agency). 11 August 2015閲覧。
- ^ “2013年 第13回 EY Entrepreneur Of The Year Japan”. EY Building a Better Working World. 11 August 2015閲覧。
- ^ “グレートカンパニーアワード”. Funai Corporation´s Foundation. 11 August 2015閲覧。
- ^ “Kaiho Middle East”. Kaiho Middle East. 9 May 2015閲覧。
- ^ Al Mazrouei, Saud Salim (October 28, 2015). “Sharjah ideal market to introduce PAS777”. Thomson Reuters. Zawya 31 October 2015閲覧。