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伊勢例幣使

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

伊勢例幣使(いせれいへいし)(神嘗祭例幣使/例幣使/四姓の使[1])(現在:神嘗祭賢所の儀)伊勢神宮の毎年の神嘗祭天皇朝廷より幣帛を奉献する勅使。またはその発遣の儀式。勅使発遣の儀では天皇自ら神宮を遥拝する[2]

概要

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朝廷では古くから伊勢神宮の毎年の神嘗祭に幣帛を奉献するための祭使が送られた。これを例幣使、伊勢例幣使と呼び、王氏五位以上と中臣氏忌部氏などから任じた[3]。王氏は勅使、中臣氏は宣命、忌部氏は幣帛のことをそれぞれ担当した[1]。 記録では奈良時代の養老五年(721年)が初見[3]応仁の乱で中絶していたが、江戸時代はじめの正保四年(1647年)に[2]日光例幣使を出すことと引き換えに徳川幕府の協力を得て復興した[3][4]。 現在の宮中祭祀では大祭の「神嘗祭賢所の儀」に相当し、天皇自ら栽培された稲を懸税(かけぢから)として神宮にお供えされている[5]


脚注

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参考文献

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  • 武田秀章『維新期天皇祭祀の研究』大明堂〈神道文化叢書〉、1996年12月。ISBN 4470200441 
  • 中澤伸弘『宮中祭祀:連綿と続く天皇の祈り』展転社、2010年7月。ISBN 9784886563460 
  • 伊藤聡『神道とは何か:神と仏の日本史』中央公論新社中公新書〉、2012年4月。ISBN 9784121021588 
  • 石野浩司『石灰壇「毎朝御拝」の史的研究』皇學館大学出版部、2011年2月。ISBN 9784876441693 
  • 小倉慈司、山口輝臣『天皇と宗教』講談社講談社学術文庫〉、2018年8月。ISBN 9784065126714 
  • 朝尾直弘 宇野俊一 田中琢『日本史辞典』角川書店、1996年11月。 
  • 木村大樹『古代天皇祭祀の研究』吉川弘文館、2022年1月。ISBN 9784642046657 
  • 田中章義『後世に語り継ぎたい御製と御歌』(普及版)神社新報社、2023年1月。ISBN 9784908128363 (上装版、2023年1月。ISBN 9784908128356
  • 八束清貫『皇室と神宮』(普及版)神宮司廳教導部、1957年6月。