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伊与原新

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
伊与原 新いよはら しん
誕生 吉原 新
1972年(51 - 52歳)
日本の旗 日本大阪府吹田市
職業 小説家推理作家
国籍 日本の旗 日本
教育 博士(理学)
最終学歴 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了
活動期間 2010年 -
ジャンル 推理小説
主な受賞歴 横溝正史ミステリ大賞
新田次郎文学賞
デビュー作 『お台場アイランドベイビー』
ウィキポータル 文学
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(いよはら しん、1972年[1] -)は、日本小説家推理作家大阪府吹田市出身。本名は吉原 新[2]神戸大学理学部地球科学科(現・惑星学科)卒業[3]東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了。博士(理学)。専門は地球惑星物理学[1]

略歴

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2003年より富山大学理学部に助教として勤務[4]2008年にプロットを思いつき、小説を書きはじめる[3][5]2009年、初めて書いた小説「二度目の満月」で第55回江戸川乱歩賞の最終候補作となる(受賞作は遠藤武文『プリズン・トリック』)[6]2010年、「ルカの方舟」で第56回江戸川乱歩賞の最終候補作となり(受賞作は横関大『再会』)[7]、「お台場アイランドベイビー」で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞し小説家デビュー。同作は、大学3年生だった1995年に起きた阪神・淡路大震災後の街並みをイメージして書いた[3]。選考委員の綾辻行人は「近未来ニッポンの社会状況(しかも首都圏直下地震発生後)のシミュレーションがまず、小気味よいリアリティをもって構築されていて、めっぽう面白く読める」と評した[8]

2019年、『月まで三キロ』で第38回新田次郎文学賞、第3回未来屋小説大賞[9]を受賞。2021年、『八月の銀の雪』で第164回直木三十五賞候補、第34回山本周五郎賞候補となり、第18回本屋大賞で6位入賞。

作品リスト

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単著

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  • お台場アイランドベイビー(2010年9月 角川書店 / 2013年9月 角川文庫
  • プチ・プロフェスール(2011年9月 角川書店)
    • 【改題】リケジョ!(2014年2月 角川文庫)
  • ルカの方舟(2013年6月 講談社 / 2015年10月 講談社文庫
  • 博物館のファントム(2014年1月 集英社 / 2016年9月 集英社文庫
    • 呪いのルビーと鉱物少年(初出:『小説すばる』2012年4月号) - 「標本収蔵室の怪人」改題
    • ベラドンナの沈黙(初出:『小説すばる』2012年10号)
    • 送りオオカミと剥製師(初出:『小説すばる』2013年1月号)
    • マラケシュから来た化石売り(初出:『小説すばる』2013年4月号)
    • 死神に愛された甲虫(初出:『小説すばる』2013年6月号)
    • 異人類たちの子守唄(初出:『小説すばる』2013年10月号) - 「異人類たちの歌」改題
  • 磁極反転(2014年8月 新潮社
    • 【改題】磁極反転の日(2017年4月 新潮文庫
  • 梟のシエスタ(2015年7月 光文社
    • 【改題】フクロウ准教授の午睡(2022年7月 文春文庫
      • 小説宝石』に掲載された「梟のシエスタ」「梟のアプエスタ」「梟のファンダンゴ」をI〜III章とし、IV章とV章を書き下ろし。
  • 蝶が舞ったら、謎のち晴れ 気象予報士・蝶子の推理(2015年7月 新潮文庫nex
    • 序章(書き下ろし)
    • ミモザの霞んだ日(初出:『小説新潮』2012年2月号)
    • 五十二年目の遠雷(初出:『小説新潮』2013年2月号)
    • 台風二過(初出:『小説新潮』2014年2月号)
    • エオルスの竪琴(初出:『小説新潮』2014年9月号)
    • 標本木の恋人(初出:『小説新潮』2015年2月号)
    • 終章(書き下ろし)
  • ブルーネス(2016年8月 文藝春秋 / 2020年4月 文春文庫)
  • コンタミ 科学汚染(2018年3月 講談社 / 2020年11月 講談社文庫)
  • 月まで三キロ(2018年12月 新潮社 / 2021年7月 新潮文庫)
    • 月まで三キロ(書き下ろし)
    • 星六花(書き下ろし)
    • アンモナイトの探し方(書き下ろし)
    • 天王寺ハイエイタス(書き下ろし)
    • エイリアンの食堂(書き下ろし)
    • 山を刻む(書き下ろし)
  • 青ノ果テ ―花巻農芸高校地学部の夏―(2020年1月 新潮文庫nex)
  • 八月の銀の雪(2020年8月 新潮社 / 2023年6月 新潮文庫)
    • 八月の銀の雪(書き下ろし)
    • 海へ還る日(書き下ろし)
    • アルノーと檸檬(書き下ろし)
    • 玻璃を拾う(書き下ろし)
    • 十万年の西風(書き下ろし)
  • オオルリ流星群(2022年2月 KADOKAWA / 2024年6月 角川文庫)
  • 宙(そら)わたる教室(2023年10月 文藝春秋)
    • 夜八時の青空教室(初出:『オール讀物』2022年2月号)
    • 雲と火山のレシピ(初出:『オール讀物』2022年5月号)
    • オポチュニティの轍(初出:『オール讀物』2022年8月号)
    • 金の卵の衝突実験(初出:『オール讀物』2022年12月号)
    • コンピュータ室の火星(書き下ろし)
    • 恐竜少年の仮説(書き下ろし)
    • 教室は宇宙をわたる(書き下ろし)
  • 藍を継ぐ海(2024年9月 新潮社)
    • 夢化けの島(初出:『小説新潮』2022年7月号) - 「泥の器」改題
    • 狼犬ダイアリー(初出:『小説新潮』2021年11月号) - 「灰色の血脈」改題
    • 祈りの破片(初出:『週刊新潮』2021年10月28日号 - 11月25日号) - 「燐光の家」改題
    • 星隕つ駅逓(初出:『小説新潮』2022年4月号)
    • 藍を継ぐ海(初出:『小説新潮』2023年1月号) - 「遠い遠い海から」改題

アンソロジー

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「」内が伊与原新の作品

  • 名探偵だって恋をする(2013年9月 角川文庫)「浮遊惑星ホームバウンド」
  • 驚愕遊園地(2013年11月 光文社 / 2016年5月 光文社文庫)「梟のシエスタ」
  • 東大に名探偵はいない(2023年1月 KADOKAWA)「アスアサ五ジ ジシンアル」
  • 超短編! 大どんでん返しSpecial(2023年12月 小学館文庫)「古地震学教授」

映像化作品

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テレビドラマ

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脚注

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  1. ^ a b 小説すばる』2017年6月号. 集英社. pp. 155. 
  2. ^ 学会表彰 受賞者:伊与原 新氏(小説家・推理作家)”. 日本地質学会. 2024年10月14日閲覧。
  3. ^ a b c 神戸大NEWS NET 2010年11月前半のニュース
  4. ^ 東京六甲クラブ ◆2011年10月、特別火曜会開催のご案内◆|ニュース
  5. ^ インタビュー 作家 伊与原新さん|集英社 WEB文芸 RENZABURO レンザブロー
  6. ^ 2009年 第55回 江戸川乱歩賞|日本推理作家協会
  7. ^ 2010年 第56回 江戸川乱歩賞|日本推理作家協会
  8. ^ お台場アイランドベイビー | 伊与原 新
  9. ^ "受賞."新潮社『月まで三キロ』特設サイト. 2024年6月8日閲覧。
  10. ^ “窪田正孝がNHKドラマ「宙わたる教室」で主演、定時制高校の謎めいた理科教師に”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2024年6月17日). https://natalie.mu/eiga/news/577918 2024年10月29日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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